アイキャッチ画像:映画.com
今日は新宿バルト9で「国宝」を観て来ました。
新宿ピカデリーはほぼ満席だったので急いでバルト9に向かったのでした。封切りしたばかりで評判が高かったのかな。
「国宝」の超ザックリしたあらすじ
長崎の任侠一門に生まれた喜久雄(吉沢亮)は、武闘抗争で父親をさらに母親も亡くし身寄りのない子供になってします。
上方歌舞伎の名門当主の花井半二郎(渡辺謙)にその天性の才能を見出された喜久雄は半二郎に引き取られ住み込みで歌舞伎を仕込まれる。同じ年の半二郎の跡取り息子俊介(横浜流星)と共に仲良く稽古に励んて行く。
しかし半二郎が交通事故にあい半二郎の代役が必要となると半二郎はその代役を自分の息子である俊介ではなく喜久雄を指名したことから2人の友情関係の雲行きが怪しくなっていきます。
「国宝」の鑑賞後の感想
・歌舞伎には全く関心がないのになぜか興味を持って観にいきました。それは映画の宣伝でTV番組に出演した主演の吉沢亮を見て以前と全く異なる顔つきになっていることに驚いたからです。
非常に垢抜けて中性的(女性のボーイッシュさに近いもの)とさえ言える顔貌に変化していたからです。これは間違いなく「国宝」という映画の影響だろうと思って観ることにしました。
・3時間近い長丁場ながらその展開の速さは観るものを空きさせません。後で調べると脚本は私も観たあのアニメ映画の名作「サマー・ウォーズ」を手がけた奥寺佐渡子でした。あの映画も展開が速かった。
主演は吉沢亮ですが共演と言っていい横浜流星もこんなに演技が上手いとは知りませんでしたね。上方歌舞伎の名門の御曹司というボンボン役でありながら最後は役者人生に命をかける姿には私の隣にいた中年男性は何度も鼻水をすすっていました。
・半二郎役の渡辺謙はいつも通りいい感じで役者バカ振りを見事に演じていました。この俳優はTV時代劇の「御家人斬九郎」以来好きな役者です。ちょっとくどいところはありますが。
・少し気になったのは女形の長老というのか生きる伝説というのか名女形役で田中泯が出演していたのです。私は彼を時代劇などで何本か観たことがあるのですが私に言わせると単にいつも姿勢のいいジイさんにしか見えません。むしろ「どうだ俺はすごいだろう」という雰囲気を出して何か勘違いしているのではないかとさえ思ってしまいます。イマイチ彼の素晴らしさがわからないのです。舞踊家であり俳優である彼のどこがすごいのかさっぱりわかりません。今回の女形でも喜久雄のキーパソンになるのですが。
・監督は李相日。原作は吉田修一の小説です。撮影は外国人のようです。
終わりに
・新宿ピカデリーはほぼ満席で急遽新宿バルト9で観ましたがここもほぼ満席状態でした。女性と年配の方が多いのは吉沢亮、横浜流星ファンと歌舞伎ファンが合体したからでしょう。マーケティングからいってもいい映画です。
・実際この映画は予想を超えるいい映画でした。どこかで賞を取りそうな映画です。ちょっと3時間近い映画なのでトイレに近い高齢者や女性には事前にトイレに行くことをお勧めします。
・また子役時代の俊介と喜久雄は別の役者がやっています。喜久雄の子供時代の役者が映画の冒頭に女形で出演するのですかこれまた素人目には上手いなと思わず見惚れました。しかしこの映画を本物の歌舞伎役者が観たらどう思うのかその感想を聞いてみたいですね。
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