会社員時代の末期に登山をするようになるまで私は歩き方には全く関心がありませんでした。しかし、その歩き方が最近変わってきたのではないかと感じました。足裏にかかる負荷の位置が以前と違うのです。
歩く時一歩前に脚を出しその脚に重心が移動すると、最初足裏の外側に負荷がかかってから親指側に負荷が移動するような気がします。
これは下半身の筋トレをした後の歩行で特に感じることです。
私はかかとをつけて起立した時に両膝に指2本ほどの空間ができるO脚なのでそのせいかなと思うってましたが、O脚は今に始まったことではないのでなぜ今足裏の外側に負荷がかかっていると感じるのだろうと疑問を持つようになったのです。
以前雑誌やテレビなどで靴底の減り方によって、その人の姿勢や骨格のつき方の良し悪しがわかると言っていました。
そこで平日履く靴底を見てみると、かかとやや中央(若干外側寄り)と母趾球(指の付け根あたり)がすり減っています。
確か会社員時代履いていたビジネスシューズはかかとの中央ではなく外側だけがもっとはっきりと減っていました。その時は単に自分がO脚だから仕方がないと思っていました。
しかし、改めて調べてみると、どうもそうではないようです。
下記は靴底のすり減り方を示しています。
目次
①かかとのやや外側+つま先やや内側が擦り減っている
O脚の人は自分がO脚だからかかとの外側が擦り減ると考えがちですが、このすり減り方が「正常」となります。
歩く時は、かかとの少し外側から着地し、次に足裏全体がついて足首が前に進んで親指の付け根で地面を蹴ります。
したがって、「かかとやや外側」と「つま先のやや内側」がすり減るのが正常なのです。
参考までに下記に正しい歩き方の重心移動の順番と部位を表記します。それぞれ解説者によって若干異なりますが、基本的には上記の通りです。
注意)中高年、特に女性の中には正しい歩行をしようとかかとから「強く」着地してかかとの骨の痛みや膝痛、股関節痛、腰痛などを引き起こす人がいます。
そのため、かかと着地を否定し足裏全面で着地するよう指導している整体師もいます。上記の「正しい歩き方.net」でもかかとではなく3点同時着地を推奨しています。
かかと着地は多くの人が認める歩行のやり方ですが、あまりにもかかとを意識しすぎて「強く」着地する習慣をつけるとかかとに連結する上記に損傷を引き起こし場合があるので注意しましょう。
②足裏中央部orかかと中央部orその両方が擦り減る
これはアキレス腱が硬く縮んでいるために体が後ろに傾きバランスを取ろうとして前かがみになって猫背になりやすくなります。
そのためさらに腰痛・股関節痛の原因になります。
どうも私のすり減り方はこれに該当するようですが、アキレス腱が硬いとは思ってもみませんでした。
毎晩風呂上がりに腓腹筋(ふくらはぎ)をストレッチしていますのでその時アキレス腱もストレッチしているはずなのですが。
<改善策>
・アキレス腱のストレッチ
③内側が擦り減る
内股歩きやX脚の人の多く見られます。
かかとが内側に傾いた「過回内」状態で、足のアーチがつぶされ扁平足になります。
そのため外反母趾、タコ、ウオノメ、巻き爪の原因になります。
以前私の左足の親指と人差し指の間に縦4cm、幅1cmほどのタコができていました。これは足裏の横アーチが崩れていたせいだと思います。
筋トレでブルガリアンスクワットをするようになってからかなり改善されて今ではほとんどタコは無くなりました。
ブルガリアンスクワットでは自然と床をしっかりと掴むようになり足指の力が強くなったのです。ただし、右足ではできる足指の「パー」は左足ではまだできません。これはまだ左足裏の筋力が弱いということです。
<改善策>
・足を地面にしっかりつける意識で歩く
・インソールを入れる(どんなインソールが適切かは靴屋さんで確認しましょう)
④外側は擦り減る
ガニ股やO脚の人に多く見られます。
かかとが外側に傾いた「過回外」状態で、特に中高年では足首痛、膝痛、股関節痛の原因になります。
<改善策>
・股関節を内側に倒す感じで膝の位置を正す
・インソールを入れる(どんなインソールが適切かは靴屋さんで確認しましょう)
⑤左右の減り方が異なる
左右の脚の長さが異なるか体の重心が偏っていることが考えられます。
<改善策>
・専門医に相談することがベスト
間違いやすいすり減り方
上記イラストから正常なすり減り方とかかとのすり減り方がより外側かより広範囲かの違いが見られます。
まとめ
・正しい靴裏のすり減り方は、かかとのやや外側とつま先のやや内側です
・正しい歩き方の足裏の重心移動は、①かかとのやや外側②足裏全面③親指の付け根の順となります
・かかと着地を意識しすぎてかかとから「強く」着地してはいけません
・足裏の内側だけ、外側だけすり減る人は適切なインソールを敷くことも検討しましょう(靴屋、専門医で確認しましょう)
・不自然な靴裏のすり減り方には靴のサイズが適切でない場合があります
・正しい歩き方ができていないと足指、足首、膝、股関節、骨盤、腰椎、脊椎などの連結した骨、関節の異常にもつながることを理解しましょう
・逆に上記の部位に異常がある場合、正しい歩き方ができないことになります
参考記事:
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