アイキャッチ画像:ライフハッカー
日々少しずつ痛みが回復している右膝です。毎日のように変形性膝関節症に関する記事を調べているのですが今回は下記の記事を見つけました。
日刊ゲンダイヘルスケアという記事(デジタル版)で見つけた変形性膝関節症の話には勇気付けられました。
それは変形性膝関節症の痛みを軽減する方法と軟骨が再生するという話です。
目次
変形性膝関節症ですり減った関節軟骨を再生するジグリング
ジクリング(Jiggling)とは「小刻みに動かすこと」という意味です。
カナダにおいてウサギの関節実験から振動装置によって関節軟骨が再生したことに注目した日本の医師が高価な振動装置ではなく単なる人自身の運動(貧乏ゆすりなどの運動)によって股関節の軟骨再生を世界で初めて実証しました。
しかしエビデンス(実証データ、証拠)がまだ十分ではないので現在も実証データを作成中のようです。
関節軟骨が再生する原理
そもそもなぜ小刻みな振動によって関節軟骨が再生するのでしょうか。
上記のイラストから関節内の隙間には関節液(滑液)が溜まっています。
この関節液は関節の動きをスムーズにするだけでなく血液や神経のない関節軟骨に栄養を補給しています。
この関節液は関節包(外側は線維生膜、内側は滑膜で出来ています)から滲み出てくるのですが、関節運動によってその抽出が促進されます。
この関節液はヒアルロン酸やタンパク質を含む粘性のある液体で温度依存性があり温まると粘度が低くなり関節の動きがよりスムーズになるのです。風呂上がりの温まった体が柔らかくなるのは筋肉の特性とこの関節液の特性があるからです。
この原理をさらにまとめると
・運動により関節包から関節軟骨の栄養になる関節液(滑液)が滲み出てくること
・リズミカルな運動で幸せホルモンと言われる神経伝達物質「セロトニン」の分泌を活性化すること
・下行性疼痛抑制系と呼ばれる痛みを緩和するしくみを強化すること
・体を小刻みに動かすと骨格筋から慢性炎症を抑制するPGC-1αを多く分泌させること
となります。
しかし変形性膝関節症で膝に痛みを伴っている場合、負荷のかかる関節運動はできません。そこで考えられるたのが先述の小刻み運動です。
数多くの小刻み運動をこなすことによって関節液がたくさん出て痛みを軽減し、かつ関節軟骨を再生できる(だろう)というわけです。
膝が痛いのに筋トレは無理だし体操だって無理という方にはこの小刻み運動が特にオススメです。その体操は下記の2つです。
寝たまま膝ゆらし
1)布団もしくは床に仰向けに寝て脚を伸ばす(足幅は肩幅程度)
2)膝に負担がかからないように膝の下に折りたたんだタオルを置く
3)かかとを起点にして膝を5cmほど持ち上げて下ろす
4)(3)の動作を小刻みに繰り返す(両脚でも片脚でも構わない)
足バイバイ体操
1)両手を後ろについて床に座るか、仰向けの状態で両脚を伸ばす(足幅は肩幅程度)
2)かかとを起点に両脚を内側外側にブラブラ揺らす(揺らすスピードは貧乏ゆすりと同じ程度)
<共通ポイント>
・リラックスして行う
・痛みや違和感が出たら中止する
・治ったら再開する
・連続的でも断続的でも構わない
・それぞれの体操を毎日合計で1時間を目指す(最初は5〜10分程度で良い)
この小刻みでの運動は日本人医師が世界で初めて小刻み運動(貧乏ゆすり等)で股関節の軟骨が再生することを証明した方法を膝に応用したものです。
この小刻み運動で軟骨が再生するのであれば大変な朗報です。
最後におまけとして変形性股関節症の軟骨再生の運動は下記の通りになります。上記の足バイバイ体操も股関節に有効です。
変形性股関節症向けジグリング
両膝左右倒し
1)仰向けに寝て両膝を90度程度曲げる(足幅は肩幅程度)
2)両膝を左→右、右→左へと繰り返し倒す(両膝はできる限り床に近づけるように倒す)
両膝回し
1)仰向けに寝た状態で両膝を曲げ両手の届く位置に持ってくる
2)両方の手のひらを両膝に当てる
3)両手を使って左右対称に円を描くように両膝を大きく回す(股関節を支点にする)
4)反対回しもする
骨盤回し
1)立った姿勢で骨盤に両手を当てる(足幅は肩幅程度)
2)骨盤を円を描くように大きく回す(綺麗な円を意識する)
3)反対方向からも回す
<共通ポイント>
・力を抜いてリラックして行う
・毎日合計1時間を目度にする(最初は5〜10分程度で良い)
まとめ
こういったトレーニングは継続することが大切です。
硬い体に柔軟性を与えるストレッチでも3ヶ月程度かかる場合もあります。
無理せず脱力してテレビを見ながらでも継続してやるようにしましょう。
これで軟骨が再生すれば万々歳です。
たとえしなくても関節包から関節液(滑液)が出て関節がスムースに動くようになることには間違いないでしょう。
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