私は毎日喫茶店でコーヒーか紅茶を飲んでいます。別にこれらを飲みたくて喫茶店に行くのではなく、ブログを書いたりネットサーフィンをするためにその場所代としてやむを得ず?購入しているのです。
そのため1日1、2杯は必ず飲んでいるのですが、夕方近くに飲むと夜眠れなくなる時があります。これは40代頃に気がついたことなのですが、どうもコーヒーや紅茶に含まれるカフェインの影響のようです。
その影響は今も続いておりなかなか寝付けない時はそうか今日夕方4時頃コーヒーを飲んだからだ、と悟るわけです。まるで子供。
というわけで今回はそのカフェインのお話ですが、カフェインと脂肪燃焼の関連性についても説明します。
目次
カフェインは本来有毒?
カフェインはコーヒー、紅茶、ココア、緑茶などに含まれていますが、そもそもカフェインってどんな物質なのでしょうか。
カフェインは有機化合物であるアルカロイドの一種です。アルカロイドは生物に対して有毒であり医薬や麻薬として使用されていますが、医療用にも使用されたモルヒネもアルカロイドの一種です。
したがってカフェインは「精神刺激薬」として考えられているのです。
カフェインの作用
それではカフェインは体にどんな作用を及ぼすのでしょうか。
体の部位ごとに分けて作用を考えると、
脳に対する作用
脳を刺激し興奮させ精神を高揚させる作用があります。また、「覚醒作用」や私は実感しませんが「疲労感除去作用」もあります。
腎臓に対する作用
腎臓の血管を拡張するので血液量が多くなり、血中の老廃物や水分の排出量が増加、つまり「利尿作用」があります。
血液に対する作用
筋肉の血管も拡張し、血液量の増加に伴い酸素、栄養素の運搬量が多くなります。
さらにカフェインには心臓を活発化させる一種の「強心作用」があり、これによって血圧と心拍数が上がります。
これらのメカニズムを簡単に説明すると、下記のようになります。
カフェインの摂取
↓
交感神経を刺激
↓
血圧と心拍数を上げる
↓
筋肉や腎臓の血管を拡張
↓
血液量の増加
カフェインの副作用
カフェインの摂取、あるいは過剰な摂取による副作用というものはあるのでしょうか。
睡眠障害
利尿作用により頻尿となりトイレの回数が増えると、寝不足で睡眠の質を下げてしまう場合があります。特にカフェイン好きの高齢者は気をつける必要があるかもしれません。
また、私のように「覚醒作用」の効果が効きすぎて熟睡できなくなる場合があります。
頭痛
カフェインには、「解熱鎮痛作用」がありますが、常用することによって逆に頭痛を起こしやすくなる場合があります。
この頭痛は、カフェインの「脳血管収縮作用」によって軽減されるのですが、時間が経過するとこの作用が消えてしまうのです。
そしてその反動で血管が拡張することで、周囲の神経を圧迫して頭痛が起きるのです。
カフェイン好きで慢性的に頭痛がある人は一度カフェイン断ちをしてみてはいかがでしょうか。
疲労感や軽度のうつ病
カフェインの作用として「覚醒作用」「解熱鎮静作用」「疲労感除去作用」がありました。
しかし、時間の経過とともにこの効果が薄れると、その反動がきて、疲労感やネガティブな感情を持ちやすくなるのです。
脱水症
利尿作用が強く出ると、水分摂取量より排泄量が多くなり、体内の水分を失うことになり、脱水症状を起こしやすくなります。
例えば熱中症や嘔吐下痢症などの多くは脱水症が原因といわれています。
カフェインの脂肪燃焼のメカニズム
カフェインにはいろいろな作用・副作用があることがわかりましたが、脂肪燃焼効果は期待できるのでしょうか。
脂肪燃焼のメカニズムは、下記のようになっています。
運動
↓
交感神経の活発化
↓
アドレナリン、ノルアドレナリン、成長ホルモンなどの脂肪分解ホルモンの分泌が活発化
↓
脂肪分解酵素のリパーゼが活発化
↓
体脂肪が脂肪酸とモノグリセリドに分解
↓
脂肪酸が血中に溶け込んで遊離脂肪酸となる
↓
遊離脂肪酸が酸化しエネルギー源となる
カフェインには、この中でリパーゼの働きを活発化させる効果があります。
したがって、上記のフローによりカフェインの摂取によって体脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解させる働きがあるとわかりますね。
つまり、運動せずともリパーゼが活発化し脂肪が分解するのです。一見運動嫌いの人が喜びそうなカフェインの働きですね。
しかし、カフェインの作用はここまでで、この遊離脂肪酸を燃焼させる働きはありません。
したがって、カフェインは脂肪分解には貢献するが、脂肪を燃焼するわけではない、ということです。
残念ながら、遊離脂肪酸は運動で消費しなければまた元の体脂肪(中性脂肪)として脂肪細胞に蓄積されてしまいます。
筋トレのような無酸素運動も脂肪を分解しますが燃焼はしません。しかし筋トレ後に有酸素運動をすることで筋トレでできた遊離脂肪酸を有酸素運動によって効率的に燃焼させることができるのです。
同様に脂肪分解に関してカフェインも筋トレと同じような効果をもたすので、カフェイン摂取後に有酸素運動をすると脂肪燃焼により効果があるということになります。
別のいい方をすると、カフェインは、「脂肪を燃焼させはしないが、ダイエットの促進効果はある」といっていいでしょう。
さらにコーヒーに含まれているクロロゲン酸にはカフェインと同様に脂肪の分解を促進する効果があるといわれいます。
カフェインの多い飲み物と注意点
カフェインの常用に伴いその中毒化が問題視され、国によってはその摂取量の許容値が示されている場合がありますが日本ではまだのようです。
しかもその中毒の分子メカニズムはまだ解明されていないのです。
ここではカフェインを多く含まれる食品(100g中)とカフェインの適正量及び注意点をあげておきます。
カフェインを多く含む食品(100g中)
玉露 | 120mg |
コーヒー | 60mg |
ダークチョコレート | 53mg |
エナジードリンク | 50〜60mg |
ココア | 30mg |
紅茶 | 30mg |
抹茶 | 30mg |
緑茶 | 20mg |
烏龍茶 | 20mg |
コーラ | 10mg |
カフェインの適正量
カフェインの適正な摂取量は、コーヒーカップに1日3〜4杯程度といわれています。しかし、個人差があり私の場合は睡眠障害を起こさないために1日2杯が限度と言っていいでしょう。
また安全な摂取量は下記の通り。
一般 | 400mg未満/日、200mg未満/回 |
子供 | 3mg/体重kg |
妊婦 | 200mg未満/日 |
子供はやはり小さいので体格差のため少なめになっています。
また、妊娠中の女性に関しては、カフェインの分解・排泄に時間がかかり、妊婦の体内に長時間留まることが報告されています。
さらに、カフェインは胎盤を通過するため、胎児にもカフェインが入り込み、母体と同じ血中濃度になります。
このメカニズムのため、胎児の体内に高濃度のカフェインが溜まることになるのです。
カフェインにはいろいろか効能がありますので、上記の摂取量を守って飲食しましょう。
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