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長らく熟睡できない日々が続きテストステロンや成長ホルモンの分泌が減少しているのではと危惧しています。
知らぬ間に何かしらのストレスが溜まった生活をしているのか、あるいは単にお酒の飲み過ぎか。
ここのところは常に気分転換を要していると自覚しています。
ここは私の避難場所の一つである映画館に逃げ込むことにしました。
今回観た映画は「ルイス・ウイルス」です。
「ルイス・ウイルス」のざっくりしたあらすじ
時代は1870年代から1930年代まで。イギリスの落ちぶれた貴族出身の5人の妹を持つ長兄の生涯を描いています。
父親は20歳頃に亡くなり以来母と5人の妹を養うべく奔走しますが、性格的に外れたところがありまた経済感覚がずれているので貧困生活を強いられます。
美術学校を出てフリーのイラストレーターとなり、人ではなくもっぱら犬をはじめとする動物やイギリスの田園風景を描く生活を続けていました。
やがて妹たちの家庭教師エミリーと恋に落ち周囲の猛反対を押し切って結婚。しかし幸せは長く続かず3年後エミリーに乳がんが発覚。悲しい気持ちを抑えるべくエミリーが飼った猫ピーターを題材にイラストを描き始める。
やがて彼の最愛の妻エミリーは死に深い悲しみの中でさらに擬人化した猫を描き続けますが、これが新聞社や出版社の目にとまり大ヒット。
大金持ちになったかに見えましたが著作権など法的手続きに全く疎く相変わらずの貧困暮らし。
妹たちや母も同様に貧困であることに変わらずさらに妹の1人が総合失調症になり、困りきったルイスは知人の別荘を格安で借りることに。
しかしやがてルイスも人気の陰りとともに精神が侵されて精神病院の貧困者向け病棟へ入院。
ある日若かりし頃ルイスに汽車の中で彼の飼っていたポメラニアンのイラストを無料で描いてもらった人がその精神病院の調査に訪れ偶然にルイスを知ることに。
早速世間にルイスの募金を募り、作家のH.G.ウェルズをはじめ政治家や著名人も参加した結果、立派な精神病院へ入院することができやがて永眠。
しかし妹たちは長兄が下層階級で年上の女性と結婚したことと妹の一人が精神病患者ということで相手先が見つからず終生独身で終わります。
主演はあの特異は風貌のベネディクト・カンバーバッチ。
いろいろな作品に出演していますが私は映画「イミテーション・ゲーム」とTVドラマ「シャーロック」のどちらも非常に興味深く観ました。
特にあの風貌は非常にユニークです。
ちなみに彼の妻エミリー役はクレア・フォイで略歴を見るとあの「ドラゴン・タトゥーの女」の続編にあたる「蜘蛛の巣を払う女」で主演した女優でした。
私はこの両方の映画を観ましたがこの女優よりも1作目の女優の方が遥かに良かったと思ったことを覚えています。
とにかく迫力がなく大人しい女性にしか見えず、さらに親のコネで主役を掴んだと噂も出る始末でした。今見るとこれがあの主演女優かと思わずにはいられないほど全然別人にしか見えません。
もっと猫が出てくるかと思ったけど….
この時代(ヴィクトリア王朝)、猫は犬より蔑まれた動物だったのには驚きました。
ところで、別に猫好きというわけでもないのにどういうわけか最近猫の動画をよく観ます。
そんなわけで主演のベテディクト・カンバーバッチの顔見たさと猫見たさでこの映画を選択したのですが、猫は出るには出ているのですが日本人が好きな「かわいい!!」なんていうシーンはなし。
これにはちょっと肩透かしでした。
日本の猫の動画はかわいい子猫が中心ですがいろいろな動画を見ているとユーチューバーの演出(やらせ)もかなりあるなと感じる次第。
子猫たちは別に演技をしているわけではないのでそれなりにかわいいのですが演出する側のユーチューバーの意図が見え見えで「ちょっとあざとくない?」とツッコミたくもなります。
それにしても猫は犬と違ってマイペイスで、餌を見ても「何この食べ物は!」なんていう傲慢な雰囲気も醸し出すツンデレもいるくらいですがそこがまた犬のように媚びないので好感が持てるのです。
子供時代は犬も猫も特に好きではなく強いて言えば犬派だったのですが年と共に猫派になったようです。
終わりに
ルイスは妹の一人が精神病になりますが彼自身も子供時代から悪夢を見てうなされいた映像が描かれていたので遺伝性のものかもしれません。
この映画のキーワードの一つであろう「世界は美しい」と妻のエミリーが何度も語っていますが、この言葉を彼がどう捉えていたのかは私にはわかりません。
同じものを見ていても人によって見える世界が違って写るところが人の心の不思議なところです。
晩年の彼のイラストを見ると人気のあった頃のイラストと随分違っていることに驚きます。
精神異常だったから絵を描くのかそれとも絵を描くことで精神に異常をきたすことを抑制していたのか。
あのゴッホのようなタッチが精神異常者のなせる技なのか。私にはわかりません。
観客はお昼時ということを差し引いても少なく2割の入りで私の隣の隣の席には60代と思しき男性が裸足になって前の席に両脚を上げていたのでちょっと気分を害しました。こいつのマナーの方がルイスより異常だ。
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