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今回は洋画の封切り映画です。
新宿ピカデリー、TOHOシネマズ新宿ともにほぼ席が埋まっていて久しぶりに新宿のバルト9で観てきました。
「名もなき者」の超ザックリしたあらすじ
ミネソタから20歳前後の無名のミュージシャンだった若者が著名ミュージシャンに会いにニューヨークにやってきたのは1961年のこと。
そのなかですでにフォークミュージシャンとして名を馳せていたピート・シーガー(エドワード・ノートン)と出会いその才能を認められて時代の寵児としてあれよあれよという間にスターになってしまうも現状のフォークミュージックの閉鎖的な世界観への違和感や自分の人生の方向性を見失いそうになります。しかしある音楽の方向性を見つけいくのでした。
主演は「デューン 砂の惑星」や「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」のティモシー・シャラメが若きボブ・ディランを演じています。
「名もなき者」の鑑賞後の感想
ボブ・ディランの名前は知っていてもファンではなかったので彼の曲は知りませんでした。
私の高校時代はビートルズ派と吉田拓郎、井上陽水、かぐや姫といったフォークソングが主流でしたが、私はフォークソングは井上陽水以外はあまり聞きませんでした。高校・大学時代はレッド・ツェッペリン、エアロスミス、ディープパープル、スージー・クワトロ、スコーピオンズなどのハードロックを聴いていましたが大学時代に流行ったかぐや姫の「神田川」だけは今でも覚えています。
この映画は当時のアメリカの古き良き社会派フォーク音楽からガサツでうるさいだけ(と思われた)の新興のロック音楽への分岐点を描いたようにも見えます。いわゆる1960年代から1970年代前半までのフォークとロックが融合した「フォークロック」の時代の幕開けを描写しておりその真っ只中にいたのがボブ・ディランでした。
主演のティモシー・シャラメは個人的に好きな俳優ではありません。あの目つきがどうも好きになれないのです。逆にあの目つきが好きという人も女性ファンも大勢いるでしょうが。とは言っても彼が主演の2つの映画は観ています。
しかし写真やビデオで見たボブ・ディランに何となく雰囲気は似ているのは面白いですね。俯き加減で歌う姿や聞き取りにくい話し方などはやはり意識したのでしょう。
実物のボブ・ディランは学生時代から詩を作っていて教室でその姿をクラスメートに見られるとサッと隠しながら作詞したエピソードを聞いたことがあります。その秘密主義なところは映画の中でも自分の若い頃を親しくなった知人にも言わないことで表現しています。
それにしても当時の音楽関係者は皆さんスパスパタバコを吸ってました。気持ち悪くなるくらい。当時は音楽関係者に肺がんが多かったのではないでしょうか。
またフォークロックシンガーのジョーン・バエズ役を演じたモニカ・バルバロという若き女優は歌手でもないのに歌がうまかったですね。かなり練習したんだろうな。
終わりに
バルト9では小さなスタジオでしたが新宿ピカデリーやTOHOでは大きなスタジオでほぼ満席状態でした。
昨日の封切りで今日は2日目ですがものすごく混んでいました。なぜだろうと思ったらチケットを購入するときに1300円になって入りことに気づき、そうか毎月1日は1300円になるんだったと気がついた次第。
どっちみち私はシニア券で見るので関係ないのですが。
ボブ・ディラン好きにはたまらない映画となるでしょうが、ボブ・ディランを知らなくても当時のアメリカや当時アメリカ音楽に強く影響を受けていた日本のフォーク音楽(フォークロック)に興味がある人ならば見る価値はあるでしょう。いろいろな歌が披露されています。
ティモシーファンならば尚更です。
それにしても1960年代とはアメリカでもまだ純真さ、素朴さを残していたのですね。
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