変形性膝関節症

理学療法士が選ぶ膝痛回復後のリハビリ基礎トレーニング5つ

まだ駅の下り階段に不安はあるものの右膝の痛みはかなり癒えてきました。

その中で昨日スポーツクリニックのリハビリ科の理学療法士から今後の筋トレについてレクチャーを受けに行ったのですがその目的が微妙に変わっていったのです。

本当は変形膝関節症後の筋トレレシピを処方してもらうだけだったのですが、まずは簡単なフィジカルテストをさせられ自分の肉体の現状把握(筋肉の柔軟性、筋力の有無など)から始まりました。

一応あらかじめ「動きやすい服装を」という連絡を受けていたので念のためにトレーニングパンツだけは持参してきたので助かりました。

理学療法士のフィジカルテストとその結果

・整形外科医のカルテを見ながらいろいろ問診

・ベットに横になって膝をひねったり押して痛むところの確認

・横になって右脚を斜め後ろの引き上げる動作で脚がなかなか上に上がらず「これは硬い!」と言われる

・仰向けになって横腹(骨盤の内側)を手の先で押していくと「腸腰筋が硬い!」「これなら腰痛になって当然!」と言われる

・床でハーフスクワットをさせられる(何を見ていたのか見たいのか不明。ひょっとしたら膝頭が外側に流れるか内側に流れるかを見ていたのかも)

・片脚立をさせられ右脚で立つとフラフラしたので右脚が弱いと言われる(「1か月半もビッコを引いていたのだから弱くなっているだろう」と思ったが何も言わず)

これらの検査の結果、

・中臀筋、腸腰筋、内転筋が硬い

・筋肉はあるほうだがうまく使えていない(使える筋肉になっていないという意味でこれは理解できます)

・大臀筋が弱い

上記の対策として下記のトレーニングレシピを渡されて実施した

リハビリレシピ

内転筋ホームローラー(フォームローラー)3分

1)うつ伏せになって太ももの内側にフォームローラーをのせ筋膜リリースをする

<ポイント>

・体重を太ももにのせること

これはジムでやることに。

腸腰筋ストレッチ 3分

リハプラン

1)脚を前後に開く

2)前脚を片膝立てにして後ろ脚を伸ばす

3)後ろ脚の足はつま先立ちにしないでまっすぐ寝かせる

4)前方に体重を乗せる(15秒間)

5)反対の脚も同様にやる

<ポイント>

・背筋を伸ばす

・膝に不安があれば座布団やマットを敷く

・後ろ脚の鼠蹊部(そけいぶ)に付着する腸腰筋のストレッチとなる

・両手で骨盤を添えるようにする

・各脚15秒x6回で3分

これは理学療法士が実践でやって見せてくれましたが知っていたので自宅やジムでやることに。

クラム(clam)20回x3セット

理学療法士は単にclam(あさり)と言っていましたがclam shellとも言うようです。貝が開いたり閉じたりする姿に似ているからでしょう。

この筋トレを中臀筋をターゲットとする人もいるがメインは深層外旋六筋狙い。

深層外旋六筋は太ももの骨を外に回す(股関節を外旋させる)機能を持ち、股関節がズレないように安定させる筋肉(インナーマッスル)です。

この筋肉達が働くと太ももの骨を骨盤の方に引っ張り、太ももの骨が骨盤にキチンとはまってくれます。

逆にここが働いていないと、股関節に詰り感が出たり、お尻の表層の筋肉を鍛えるときに上手く効かせることが出来ないなど色々良くないことが起きてしまいます。

動画を添付します。

1)横になって軽く両膝を曲げる

2)下と上の足のかかとを合わせる

3)かかとを起点にして上の脚をゆっくり広げていく(このとき脚の力を使わず大臀筋を使って広げる)

4)脚を上げきったらまたゆっくり元に戻す

<ポイント>

・脚の力を使わずに脚を広げたり閉じたりすること

・上になる足のつま先は常時上げて(反って)行うとやりやすい(動きのイメージがつかめやすい)

・骨盤は後ろに倒さず常時真横に立てておくこと

・ゴムバンドは使用すると太ももの筋肉を使ってしまうので使用しない

・開く脚は下の足につけないで宙に浮かしてやる場合もある(自分で効いている方を採用しましょう)

これがなかなか難しくどうしても太ももの筋肉を使ってしまい理学療法士に注意されました。

ヒップリフト 20回x3セット

アイキャッチ画像参照のこと。

大臀筋狙い。内転筋にも効果が期待できるかも。

1)仰向けに寝て両膝を90度程度曲げる(足幅は肩幅程度)

2)両足の親指の母子球だけを床につける

3)両親指の母子球を起点としてゆっくり腰を上げていく

4)両膝と上半身が一直線になったらゆっくり元の姿勢に戻る

<ポイント>

・ジムでやる場合はトレーニングシューズを抜いてやったほうが母子球を意識しやすい

・最初は靴下を脱いでやったほうが親指を床につけず母子球だけに意識を持っていくことが簡単になる

・大臀筋を意識すること(大臀筋に手を当ててやると動きが分かり易い)

このトレーニングが一番難しく親指の母子球だけを床につけることができずどうしても親指や5本指を使ってしまいました。

片脚立位 5秒x20回x3セット

中臀筋狙い。

1)両手で長さ1m程度の棒を肩幅の1.5倍程度で持つ

2)足幅を肩幅程度にして立ち棒を持った両手を頭上に真っ直ぐ上げる

3)片脚を太ももが床から水平になるまで上げる

4)そのまま5秒間キープして脚を元に戻す

5)反対の脚も同じ動作をする

<ポイント>

・腰を反らせない

・腹圧をかける

・棒から足まで一直線にする

これは棒を使わないでやったことはありますが意外に片脚だけというのは難しいものですが慣れもありますね。中臀筋が弱いとグラグラします。

もう登山で走ることは厳禁

リハビリの終わりにこの理学療法士から「もう登山で下山時に走らないでください」と言われました。内心ではもう無理かもと思っていましたが理学療法士から面と向かって言われるとやはりショックです。

今後ガンガン筋トレしてもダメですか、と聞きましたが無言でした。

残りの人生の楽しみが半減。目標の喪失。

いくら回復したとはいえ平地を歩くのがやっとの現状では当面登山は無理なのですが未来の展望が見えないのは辛いものです。

私ができることはより強靭な脚を作ることです。山で走ることはその後考えます。

まとめ

筋トレレシピを処方してもらうはずがそれ以前に基礎トレーニングが必要となり愕然としました。

中臀筋、大臀筋が弱いのは自覚していましたがこれほどとは。

特に腸腰筋が硬いと言われたときはまさかと思いました。腸腰筋のストレッチは私がやっているランジ系筋トレに似ているので自然とストレッチされていると思っていましたから。

ここでのヒップリフト(ヒップスラスト)というのは親指の母子球だけを接地して行うのですがこれがなかなかできず足裏や親指も使ってしまう始末。自宅に帰って靴下を脱いでやるとやっとできました。

また心に残った言葉に「使える体」という言い方です。私は個々の筋肉はあってもそれをうまく使うようにできていないのです。

つまり筋肉の連動というやつでしょう。走るにしても大腿四頭筋、ハムストリング、腓腹筋だけを使っているわけではありません。腸腰筋や上半身の筋肉も使っているいわば全身の筋肉を連動させて走っているのです。

今後は筋肉肥大だけを狙うのではなくもっと使える体になるような筋トレを意識してやっていこうと思います。

これに目覚めたことは不幸中の幸でした。

今月末にもう一度リハビリ科に行って成果を見てもらいそれによって次の筋トレレシピを処方してもらう予定です。

リハビリ費用:2,160円(慢性金欠ですが今回は決して高くはないと感じました。)

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