映画

新宿武蔵野館で観た香港映画「旅立ちのラストダンス」

アイキャッチ画像:映画.com

今日は終日雨の日。というわけでそんな日は映画館へ。

「旅立ちのラストダンス」のザックリしたあらすじ

「香港」の葬儀業界を舞台にした宗教観、伝統、家族、死生観をテーマにしたヒューマンドラマ。

共演は香港の喜劇王マイケル・ホイ(道士・マン師匠)とコメディアンのダヨ・ウォン(葬儀屋・トウサン)。

ウエディングプランナーだったトウサンはコロナ禍で多額の負債をかかえ、やむを得ず葬儀屋へ転職。しかし葬儀を行うのは道教の厳格な道士マン師匠で葬儀屋の営業権も持っています。多額の負債返済を抱えたトウサンは利益追求一筋ですが厳格に伝統を重んじるが故に子供たちからも嫌われていました。

この2人は何かと仕事で衝突するのですがトウサンは死者を取り扱うことによって次第にその人生観を変えてゆき、一方のマン師匠はトウサンの残された遺族のことを思う気持ちに自分の道士としての人生を見つめ直します。

そんなときにマン師匠の息子、娘がマン師匠反抗し事態はあらぬ方向に……。

「旅立ちのラストダンス」の感想

・中国映画は中国共産党の支配する中国が嫌いなので意識的に観ず、香港映画も中国傘下になって以来観ていませんでした。しかし、今回たまたま観ることになったのは他に面白そうな映画がなかったのと葬儀屋という死者、遺族を扱う映画だったからです。

・本映画のなかでも「葬儀屋は生者(遺族)を扱い、道士は死者を扱う。マン師匠は死者の気持ちばかり考えているけれども生者(遺族)の気持ちも大事だ。」というようなことをトウサンは言っています。私が自分の身内の死を経験し生き残った遺族のほうが大事だと思う方なのでトウサンの気持ちがわかるのです。つまり「死んだらそれでおしまい」という考え方なのです、私は。

・道教の道士になるには男性であることが絶対で女性は生理があるので穢れると言う発想に対してもトウサンは反論します。これは新旧の考え方で宗教に限ったことではありません。所詮、宗教は人が作ったものなので時代を経るに従って現代に合わないことが多々出てくるのです。

・私は身内の葬式(仏教)に参加すること以外にはほとんど葬式に出たことはないのですが坊主という人種は大嫌いなので信用していません。そのため葬式という儀式にも非常に胡散臭く見てしまいます。

・この映画のなかでトウサンが死者へのお色(化粧)直しをするシーンが何度かありましたが映画だからでしょうが日本の方が丁寧にやるような気もしました。なんだか香港の方が大雑把という感じ。映画だったからかもしれません。

・いずれにしても予想以上に面白かったし考えさせられました。エンディングテーマは輪廻転生のような歌詞でなんだか笑えました。

・道教は老師から生まれたとか広めたとか言われている中国の土着宗教です。映画の中でも非常に土着的な場面が出てきてアフリカの踊りのような気さえしました。中国共産党は無宗教国家なのですが道教、仏教、儒教、キリスト教(カソリック、プロテスタント)とイスラム教は容認しているようです。

終わりに

・新宿武蔵野館の中のミニシアターで観ましたが平日だったせいかガラガラでした。

・日本では道教はほとんど馴染みがないと思いますが中国では一般に広く広まっています。中国人の宗教観、死生観の一端を垣間見ることになるでしょう。

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