社会

キレる高齢者は前頭葉の衰退か?それとも承認欲求の問題か?

毎日喫茶店でブログを書いたり筋トレや山ブログなどのネットサーフィンをしています。

しかし、ここで私は「たまに」加齢による失態を演じることがあります。

注文時に店員に「ホットティー」「アメリカン、Sサイズ」などというのですが、時々店員が聞き返す時にそれは起こります。

店員に聞き返されると私はちょっとムッとして「ホットティー!」「アメリカン、Sサイズ!」などと大きな声でもう一度言う時があります。

当然店員はびっくりするのですが、言った本人自身もびっくりし「しまった!」と思うわけです。

私は加齢によりどうも声がこもるようになってきたのか相手は私の声を聞きづらい時があるようです。まして、喫茶店のカウンターの中はコーヒー抽出機などの音で客の声が聞き取りにくい場合があります。

特に、ドトールなどではこのコーヒ抽出機の音が「ゴゥーッ」と非常にうるさい店舗があります。

従って私は意識的に大きい声で注文するようにしているのですが油断すると声がこもってしまうようです。そんな時に「もう一度言っていただけますか」と言われると「カチン!」とくるのです。

「なぜもう一度言わなければならないのか」「なめてるのか!」「バカにしているのか!」と思ってしまうのです。(おそらく)

もともと私は若い頃から「2度同じことを言うことが大っ嫌い」な性格だったのでそれが老化により増長された、あるいは「本性が出た」と言っていいかもしれません。

「キレる高齢者」が何かと話題、問題になっていますが、これはどうして起こるのでしょうか。

キレるのは前頭葉の衰退か?

Frontal Lobe=前頭葉

日本の脳科学者の間では老化により脳の前頭葉が衰退することで高齢者が「キレやすくなる」というのが定説です。

年を取るにつれて「怒り」をコントロールする力が衰えてきます。

前頭葉は「怒り」を抑制する脳の部位なのですが、その機能が衰えて感情の抑制が出来なくなってくるというわけです。

さらに、生活環境の変化もあります。例えば、定年退職で会社員(特に役職を持っていた管理職など)は定年後「ただのジジイ」となり、何かあると「バカにされた」「軽く見ている」と思い込むようになりがちです。

さらに高齢者の中にはスマホやインターネットなどのIT化に全くついてこれない人がいてさらに社会からの孤立感に拍車をかけます。

認知症も前頭葉の衰退が大きく関係していると言われています。

逆に前頭葉の変化で高齢者は穏やかになる?

一方で海外の大学の研究機関の報告では、「年を取るほど脳の前頭皮質が薄くなり、よりシワになることから気が長くなり、穏やかになる」と言っています。

海外では高齢者は若い頃に比べて気が長く優しくなるという考えがあるようです。

また日本では年を取っても長く働きたい人がまだたくさんいますが海外、特に欧米ではお金を稼いで早く退職して自分の好きなことをしたいと思う人が大勢いるのです。

退職後ボランティア活動や寄付活動を通して残りの人生を有意義なものにしています。もちろん言うまでもなく海外の高齢者全員がそうなわけではありません。

しかし、ここでも先述の「若い頃に比べて高齢者は気が長く優しくなる」ということにつながるのです。

それでは一体どちらが正しいのでしょうか。

「世界一孤独な日本のオジサン」

この本を書いたコミュニケーション・ストラジストの岡本純子さんは、下記のように言っています。

日本の高齢者は「暇」「話し相手が欲しい」「自分にイライラしている」「自分たちが一生懸命働いて今の日本の成長がある」などと思っている。

ここに日本の高齢者の「満たされない承認欲求」があると言います。

つまり、日本の高齢者は社会は自分をもっと認めて欲しい、認めるべきだ、という気持ちがあるのです。

「承認欲求」は人間の根源的な欲求の一つなのです。

でもこれは高齢者に限ったことではありません。年齢に関係なく誰でも持っている欲求です。

しかし承認欲求を満たす場であった組織(会社)にいた組織人(会社員)がその組織から放り出されると今度はどうやってその「承認欲求」を満たせばいいのかわからなくなってしまうのです。

つまり、承認欲求の「場」がないのです。あるいはないと思ってしまっている」のです。

ここが高齢者の問題点です。

岡本さんはその対処法には「新たなシステムやコミュニティ作り」が必要と言っています。

私も「承認欲求」があるのかも

私の場合は社会に対してこの「承認欲求」はないような気がするのですが、潜在的にそんな欲求があるのかもしれません。

例えば、ブログのアクセス数を増やしたいと強く思っています。それはブログで広告収入を得るためです。

そのためには、

多くの人にブログを見て欲しい→ブログのコンテンツが認知される→ブログを世間から認知される→社会からの「承認欲求」を満たす

となります。

従って私も一種社会への「承認欲求」を持っているのでしょう。

自分の人生は「因果応酬」?

自分では普段気が付きませんが、何かの拍子に「自分にイライラしている」と感じる時はあります。何かこのままでいいのか、という苛立ちと不安なのかもしれません。

残りの人生で自分の向かっている方向はいいと思っているのですが、成果が見えないのが不安なのです。つまりネット収入です。筋トレのように目視できる成果がないのです。

収入が足りないのであれば他で補充すればいいのです。つまり別のことをして働くこと。

今の私に欠けているのは「臨機応変」なのかもしれません。頑なにネットだけで収入を得ようとすることに無理があるのかも。あまりこの年になって反省はしたくないのだけれど。

「臨機応変」。「縦横無尽」。「柔軟性」。何か私の人生にずっとかけていたことのような気がします。

また年を取れば取るほどその傾向が強くなるのかもしれません。ちょうど体がだんだん硬くなるのと一緒に。

ということは、現在の私は過去の若い頃からの私自身の延長ってこと。なるべくしてなったのか。

「因果応酬」。「良いも悪いも自分が作り出した」ってことなんでしょうね。

今まで怠惰に生活してきたつもりはないし、むしろキツかった感じがするサラーリーマン時代。それでもそれに耐えてきた結果がこの程度の現在の自分。

なんだか報われない気もするのですが、それでも警察の厄介になることも、借金もなく五体満足でここまでこれただけでもラッキーだったのかもしれません。

まとめ

[脳科学から見た高齢者の脳]

・高齢者のキレる原因の一つは前頭葉の衰退が原因で怒りを抑制できなくなる(日本)

・前頭葉の衰退は認知症に大いに関係がある

・高齢者は前頭葉が薄くなりシワになって気が長く、穏やかになる(海外の研究報告)

[脳科学的以外の高齢者のキレる原因]

・社会から自分が認められていないと言う「満たされない欲求」がある

・高齢者が活躍する「承認欲求」を満たす場がないもしくは自分で作れない

[キレる高齢者の対処法]

・承認欲求を満たす「場」を作る

・「場」とは再就職(パート、アルバイト)、ボランティア、ネットビジネスなど多岐にわたる

・年齢からパートや個人で何かを立ち上げるのが現実的

・「場」を見つけるにあたって周囲の目を気にしない、昔の経歴は忘れること

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