吉本の芸人の反社会的勢力のとの付き合いの問題で吉本興業と所属する芸人たちがもめて連日マスコミを賑わしています。
どっちの言い分が事実なのかは私にはわかりませんが、当の芸人が知っていた知らなかったにかかわらず結果として反社会的勢力と接触し収入を得ていたわけですから、処分されるのは同然でしょう。
さらに会社を通さない営業(仕事)ですから、脱税にも関係してきます。
しかし、吉本興業の岡本社長のその処分のやり方が芸人からすると上目線トーク、いわゆるパワハラでありそれを問題視しています。
目次
どこにでもあるパワハラ
日本の会社には程度の差はあれどこにでもあるパワハラ問題。
たまたま今回岡本社長のパワハラ発言が問題になりましたが、以前からあったことは容易に想像できます。
こんな話はどこにでもあります。
吉本興業のような芸人の集合体と似ているのは劇団です。ここなんかもかなりヤバイでしょう。劇団という会社と劇団員という社員もしくは個人事業主という関係。
そういえば、吉本興業と芸人の契約も文書によるものではなく、芸人は個人事業主として口頭での契約をするということ。唖然とするばかりです。
こんなの給与の問題で後々揉めるのは必至でしょうに。6000人の芸人数が多すぎで文書化するのが面倒なのか、それとも何らかの節税対策なのでしょうか。
劇団にしろ吉本興業にしろ人一倍個性が強い集団ですので団体行動自身が無理な人も多いでしょう。彼らに協調性などを求めるのは土台酷というものです。
中小企業や民族系会社のワンマン社長などもそうでしょう。「嫌なら辞めろ」「お前は首だ」なんて平気で言うような社長はまだまだこの日本にゴロゴロいます。
上記のような会社でなくとも大きな収益を求められる大手の会社でさえ、「死ね」「もうやめろ」「クビだ」なんていう上司の発言は今でもあります。
証券会社や生保などはこんな感じ。だから私は、これらの会社やゼネコン、不動産会社、銀行などはゴロツキのブラック企業だとかねてから言っています。
日系の会社は他の先進国の7割の給与しかもらっていないと言われ、安い給与で罵倒される日本人はもはや「社畜」なのです。
話は戻りますが、強烈な個性の持ち主が多い吉本の芸人を時代に取り残された古い体質を持つガラパゴスな吉本興業が一般企業並みに会社経営していくのは今後も大変でしょうね。
吉本と芸人は親と子の関係?
岡本社長は「親」(社長)が「子」(芸人)を叱っただけと言う気持ちのようですが、「子」の方がそういう捉え方をしなかったので問題が大きくなったのです。
「子」(芸人)からすれば「親」(岡本社長)がもっとしっかり自分たちを守って欲しかったというところです。
しかし、当の芸人は2人とも40代後半です。世間一般の会社では中間管理職の世代です。中間管理職は社内で上と下の間に挟まれ理不尽な目にも多々合います。
そんな中間管理職の人があんな風に人前で泣きますか?テレビで2人を見ましたがまるで子供です。とても40代後半の人には見えません。本当に「幼稚」。
岡本社長も社長の器ではありません。ダウンタウンの元マネージャーだったそうですが吉本ではこの程度で社長になれるということなんでしょうね。
吉本興業も芸人も反社会定期勢力
多くの人は「芸人がかわいそう」「吉本興業の体質が古い」「岡本社長の対応は社長として失格」と感じているようです。
しかし、どっちもどっちです。私に言わせれば、吉本興業も反社会的勢力であり、そこに所属する芸人も反社会的勢力の一員ではないでしょうか。
会社と社員を親と子の関係に見立てるなど普通は有り得ません。
どう見ても世間一般から外れた人間である吉本の芸人とそれら多数を抱える元締めである吉本興業。
まさに反社会的勢力の世界でカタギの世界ではありません。
今から400年ほど前に始まった歌舞伎も「傾き者」という世間のはみ出したもののスタイルを取り入れて始まったものです。
世間から外れているからゆえに人気があるのでしょう。カタギの世界の人には真似できない芸をするからです。大勢の人の前でバカやったり裸になったりできないでしょう、カタギの人は。
せいぜい自分にはできない芸をテレビや舞台という安全な場所で高みの見物をしているのが一般人です。
この辺のところで多くの人が吉本やその芸人たちを勘違いしているのです。
吉本の躍進のきっかけは「オレたちひょうきん族」
昔は大卒が吉本興業に入社するなんてことはほとんどありえなかったことです。それほど吉本興業は社会的認知は低かったのです。
ある関西出身のベテラン芸人が、子どもの頃何か悪さをすると母親から「吉本に入れるで!」と脅されたという話をテレビで聞いたことがあります。
つまり昔の吉本興業はそれだけ「怖い」「恐ろしい」存在だったのです。
私も大学で東京へ来る前は北海道に住んでいたのでこの話は何となくわかります。私は1957年生まれですが、私が10代の頃、つまり1960年代から1970年代前半までは少なくとも関西弁を聞くとどこか恐ろしく「暴力団関係者」ではないかと思ったものです。
関西の会社である豊田商事の問題もあり、北海道が他県に比べて非常に大きな被害にあったのでやっぱり関西(大阪)は恐ろしいところと改めて認識した次第。
しかし国民的お化け番組だったドリフターズの「8時だよ、全員集合!」という番組の裏番組であったフジテレビの「オレたちひょうきん族」が視聴率を上げてこの国民的番組を放送終了まで追い込みました。
このオレたちひょうきん族は、ビートたけし以外にさんまなどの吉本の芸人が多数出演していてそこで初めて全国区で大阪人が認知されたのです。
「大阪人」というのは、当時少なくとも東京では関西弁を話す人はすべて大阪の人間と見なされる傾向があったからです。
おそらく同じ関西人でも京都、兵庫あたりの人は大阪の人間と同列に置いて欲しくないと思っているかもしれません。それほど大阪の人間は良くも悪くも個性的でインパクトがあるのです。
大阪は日本で2番目に人口の多い大都会でありながら生活保護受給者も日本一多いところでもあります。まさにカオスの世界なのです。
東京進出当初は、関西の芸人はやたら声が大きく下品でねちっこく東京ではかなりひんしゅくを買っていたのですが、それも芸の面白さというより人間の面白さに押され段々受け入れられるようになったのです。
私は学生時代や20代の頃は、ツービート、星セント・ルイスが好きでしたが、関西では巨人・阪神、おぼん・こぼんが好きでした。
吉本所属ではないのですが、芸人といえばいいのか俳優といえばいいのか藤山寛美は別格で好きでしたね。子どもの頃よくテレビで笑ったものです。
また、お笑い芸人に入るのか福岡出身のタモリも好きで今でも「ブラタモリ」は時々見ています。
鶴瓶さんも面白いのですが、確か彼は松竹芸能で吉本ではありません。
吉本興業の親会社である吉本興業ホールディングスは、今や社員数610人、売上げ500億円近い東証1部上場の会社です。株主はフジテレビ、日テレ、TBSやテレビ朝日などのテレビ局。
東京でのビジネスの成功がここまで吉本興業を大きくしたことは間違いありません。
テレビ局も同じ穴のむじな
上記のように東京のキーステーションであるテレビ局は吉本の株主です。
今回の事件でテレビ局が吉本の対応のまずさを報道していますが、芸人と反社会的勢力とのつながりや芸人たちの個人営業などテレビ局は昔から知っていたはずです。
株主として吉本の経営方針を何も問わないできた責任というものがあると私は思います。胡散臭いんですよね。テレビ局や新聞社も。
政治的な話ですが、日本の政権政党である自民党や野党、それに海外の情報局(日本関連ではアメリカ、ロシア、中国など)は日本の新聞・雑誌、テレビを通じて日本国民を自分たちの陣営に都合のいいように操作しようとプロパガンダしています。
新聞・テレビ・雑誌などの情報はすべてを鵜呑みにしてはいけません。すこし突き放して見るのが一番です。
日本もエージェント制にする方がいいのか
吉本興業だけでなく日本の芸能事務所の体質自身が古いと言われています。
一つの事務所が専属の芸能人を何人も抱え、彼ら彼女らの営業(売り込み)、スケジュール管理、経理管理までやっています。
従って、その所属する芸能人がその事務所を辞めて独立するとなると今まで面倒見てきたのに!とかこれまでどれだけ売り込むに費用がかかっていると思っているんだ!などいろいろな不満で事務所が爆発し、その芸能人を仕事からスポイルするようテレビ局やその他の仕事先に通知を出すのは日常茶飯事です。
今もSMAPを飛び出した3人がテレビ出演できなくて公正取引委員会が動きました。それ以外もNHKの朝ドラに出演した若手女優「のん」も同じ目に遭っています。
過去にもたくさんありますね。
こういった芸能事務所の運営方法は以前から問題視されてアメリカのようにエージェント制にしたらどうかという話がありました。
エージェント制は芸能人がスケジュール管理、売り込み、経理管理などをそれぞれのエージェントを雇い芸能活動するのです。
つまり、あくまでも芸能人が主体となって動くのです。
しかし、日本では何でも年どう見てくれる芸能事務所の方が楽、安心という芸能人も多くいるようでなかなか進展しないのが現状です。
文化の違いなのかどうなんでしょうね。
ただ、一つの方向として日本の芸能界もエージェント制があるとは思います。
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