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筋トレのトレーニーにとってはベンチプレス、スクワット、デッッドリフトが筋トレのビッグ3であることは誰もが知っていることです。
特に筋トレ初級者はこの3種類の筋トレさえしていれば当面okとさえ言われています。
そして誰もがこの3種の筋トレを最初に一通りやったはずです。しかもこれらの筋トレは高重量を扱えますが正しいフォームを身につけないとケガをしやすい種目でもあるのです。
その上初級者だけでなくただしフォームを身につけているはずの上級者までがケガをすることがあるのです。
目次
筋トレのケガの主な原因
筋トレによるケガの原因は種々ありますがその主な原因は、
・正しいフォームで行っていない
・過度な負荷をかけている
・オーバーワーク
・集中力を欠いていた(惰性でやっていた)
などが挙げられます。
上記の中で「過度の負荷」「オーバーワーク」は中・上級者にも当てはまります。
初級者は「正しいフォームで行っていない」ということがケガの一番の原因ですが自分にとって適切な重量を知らず「過度な重量」で行っている場合もあります。
さらにボディビルダーのような上級者でさえ「オーバーワーク」と「過度な重量」によって肘や膝などの関節を痛めてしまい日常生活に支障をきたす場合も多々あるのです。
おそらくほとんどのボディビルダーは体のどこかに筋トレによる不具合を持っており手術をした人もいるのです。
ちなみにボディビルを世界に広めたと言っていい俳優のアーノルド・シュワルツネッガーは手術で人工股関節にしたことは有名です。
筋トレビッグ3はケガをしやすい
いろいろある筋トレの種目の中でもやはりビッグ3でのケガが多いようです。その理由はいずれも高重量を扱え手っ取り早く筋肉肥大ができると考えているからです。
ベンチプレスでのケガ
大胸筋、三角筋、上腕三頭筋に効果があるこの種目では「肩」と「手首」が痛めやすい部位になります。
また背中をブリッジさせることを推奨するトレーナーも多々いますがこれによって腰を痛める場合もあります。
デッドリフトでのケガ
ハムストリング、臀筋、背筋と体の後ろ側全体を鍛える種目ですが、間違ったフォームでは「腰」を非常に痛めやすい種目です。
おそらくビッグ3の中で最も腰を痛めやすい種目かもしれません。
スクワットでのケガ
大腿四頭筋、臀筋、ハムストリング、脊柱起立筋を含む体幹を鍛えてくれる非常に優れた種目ですが、「膝」や「腰」を痛めやすい種目でもあります。
私が上記で実際にやっていた筋トレはスクワットです。腰痛持ちの私は案の定腰を痛めてしまいました。フォームが悪いのだと思いますがバーベルスクワットはやらないほうが無難と思ってやめたのです。
私の腰痛の話は「ジムで筋トレをしたいけど勇気がないという人に読んで欲しい話」を参照願います。
ベンチプレスは肩や手首が主なケガの部位ですが私にとってはブリッジによる腰(腰椎)への負荷のほうが気になってやり始めて間もなくやめてしまいました。やめて良かったと今でも思っています。
デッッドリフトはそのフォームからスクワットより腰を痛めやすいとわかっていたので一度もやったことはありません。
筋トレビッグ3の代わりの筋トレ
それではどうやって体の筋肉を鍛えればいいのでしょうか。筋トレビッグ3以外に大胸筋、背筋、大腿四頭筋、臀筋、ハムストリングなどを鍛えてくれる種目はあるのでしょうか。
ベンチプレスの代わりにダンベルフライ
ダンベルフライは純粋に大胸筋狙いの筋トレ種目です。バーベルベンチプレスに比べて高重量が扱えませんが、ダンベルを使用することで可動域を広く取ることができるのです。
大胸筋には上部・中部・下部の大胸筋があるためそれぞれ鍛え方は異なります。
大胸筋上部:インクラインベンチでのダンベルフライ
大胸筋中部:フラットベンチでのダンベルフライ
大胸筋下部:ディクラインベンチのでダンベルフライ(もしくはディップス)
これをそれぞれ10回x3〜4セット(70〜80%RM)でこなします。60%RMで10回x4〜5セットでもいいでしょう。これは大胸筋の筋肉の性質の問題です。
ダンベルフライの注意点
・腕を広く開けると肘を痛めるので100°程度の開きにします。トレーニング本やネットで見かけるような大きく肘を広げる必要は全くありません。
・大胸筋がストレッチしていることを意識しながらやります。
・大胸筋上部・中部・下部のいずれの場合も肘は床に対して垂直になるようにします。
・大胸筋下部を鍛える場合はディップスもあります。私が通うジムではディクラインベンチがないのでもっぱらディップスをやっています。また頭を足より低くする姿勢が苦手なのです。
ディップスは大胸筋のみならず上腕三頭筋にも効果がある優れた筋トレで私は週3回の筋トレでほぼ毎回やっています。
デッドリフトの代わりにパラレルグリップ懸垂
デッドリフトは体の後ろ側の背中から脚までの筋肉を鍛えてくれます。一方懸垂は上半身のみの筋トレ種目となりますが下半身の方は後述するブルガリアンスクワットでカバーします。
懸垂の中でもパラレルグリップ懸垂は肘、手首に優しい一番優しい懸垂です。
しかも通常のプルアップ(順手)は広背筋に効果的な懸垂なのですが肘を痛めやすいというデメリットがあります。またプルアップは慣れないとなかなか広背筋を効果的に鍛えるフォームができにくい種目なのです。
またナロー(手幅を肩幅より狭くする)パラレルグリップは僧帽筋、ワイドパラレルグリップは広背筋に効果的です。
パラレルグリップ懸垂の注意点
・目線を少し上方にしてアゴを少し上げます。
・肩は常時下げる=下制する
・サムレス(親指を除く4本指)でバーを握り腕力だけに頼ることを防ぎます。
・両足を組みえび反りにします。(ただし無理なえび反りはしない)
・肩甲骨を動かすことを意識しましょう。
・10回を軽くこなせるようになったら加重してみましょう。
・ナローがこなせるようになったらワイドパラレルにチャレンジしてみましょう。より難しいはずです。
スクワットの代わりにブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットはダンベルを使用して行います。片脚へ特化した筋トレですので高重量でなくとも効果が期待できます。
大腿四頭筋をメインに効かす場合は前脚を一歩だし、ハムストリングや臀筋(大臀筋・中臀筋)をメインに効かす場合は前脚を「大股で」一歩出します。
前脚をベンチからどの程度の距離におけば上記の各部位に効かせることができるのかは下記のブログを参照願います。
ダンベルの重量は10回(左右脚)x4〜5セットをこなせる重量にします。ただし、大股で一歩出す場合は普通に一歩出す場合より重量を軽めにします。
ブルガリアンスクワットで一番大切なことが股関節の可動域を深く取ることです。これによってスクワットより効果的に大臀筋・中臀筋を鍛えることができるのです。
さらにバーベルスクワットに比べて腰への負荷が軽いのがメリットです。
ブルガリアンスクワットの注意点
・高重量よりも中重量で行うことで可動域を深くとる。
・目線は前を見て上半身は常に胸を張り真っ直ぐにします。
・つま先が内側に向かないようにします。
・あまり前傾姿勢をとると腰を痛めやすくなるので上半身は床に対して垂直か僅かに前傾とする。
・腰に不安のない方がハムスストリングや大臀筋を狙う場合、上半身を前傾させるとより効果があります。
・あくまでも前脚に負荷をかけるようにしベンチに乗せている足には負荷がかからないようにします。
まとめ
ボディビルダーになるつもりがないのであればビッグ3は全く必要がありません。
これらビッグ3は高重量を扱えるので肩、手首、膝、腰を痛めやすい筋トレ種目となります。
それよりも可動域を広く深くとることを意識し中程度の重量で回数xセット数を増やしましょう。
すべての筋トレ種目に言えることですがオーバーワークは筋肉肥大にとって何もいいことはありません。
筋トレによって日常生活にまで支障がきたすようなケガ(損傷)は本末転倒です。
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