筋トレ

左膝裏の痛みの原因は下腿外旋症候群による膝窩筋炎だった

筋トレ、傾斜のあるトレッドミル、登山をするたびに左膝裏に張り、違和感、痛みが伴います。

ほぼ毎日程度こそあれ左膝裏の鈍痛が起こり夜仰向けで寝るときには膝裏が布団に押し付けられているような感じを受けます。そして朝起きると左膝下が棒のようになって重く感じがします。

最近では右脚もそれに似た状態になってきました。左脚をかばっていたのでしょうか。

また駅の階段の下りでは左膝下全体が痛みます。その痛みは部位によって鈍痛であったりチクッとした痛みです。

左膝裏は鈍痛、左右膝内側(大腿骨の出っ張り部位)はチクッ、そして左膝下の前脛骨筋は完全に筋肉疲労です。

下半身の筋トレの日でもないのに50分程度の傾斜のあるトレッドミルでこれらの痛みが出てくるのかよくわかりませんでした。そしてその傾斜角を15%(=約8°)から7.5%(約4°にゆるい角度に変更してからは膝裏の痛みが軽減されました。

別にこの部分を酷使(オーバーワーク)するほど下半身の筋トレをしているわけでも登山で走っているわけでもありません。

そして痛みはほとんど左脚膝及び下部に集中しています。

膝が外側にねじれている?

以前の私のブログ『私の左膝外側の痛みの原因は脛骨外旋症候群だった?』にもこの痛みの原因らしきものが比較的詳細に記述しています。

それは膝が外側にねじれているということです。

人が歩くときには、

1. 膝が完全に伸びきるとき(伸展する)

2. 脛骨(スネの骨)が外側にねじれて(外旋して)ロックする

3. 膝窩筋の働きで脛骨を内側にねじる(内旋させる)

4. 膝が曲がり始める(屈曲する)

人は歩行するときこれらを自覚することなく自然に行っています。

しかし、膝自身が外側にねじれていると、膝を伸ばすときに脛骨が外旋し膝を曲げるときに脛骨が内旋しても脛骨の内旋が不足してしまうのです。つまり脛骨は内旋不足のまま(あるいは外旋のまま)膝を曲げているわけです。

この症状を「下腿外旋症候群」または「脛骨外旋症候群」といいます。

膝裏の痛みは膝窩筋炎です。膝窩筋は上記のように脛骨を内旋させる働きと膝の屈曲の補助として働きます。

つまり膝のねじれ、脛骨のねじれが膝窩筋の過負荷になっていたのです。

右脚膝裏を見ています。赤部分が膝窩筋

この膝そのものが外旋していると膝を曲げるとき脛骨を内旋させるために過負荷がかかるのです。

歩くたびに、走るたびにこの部位に過負荷がかかるわけですから炎症が起きてしまうのです。

また大腿四頭筋と腸脛靭帯の膝伸展時のロックパワーが強いのでそれを解除して腓骨を内旋させる膝窩筋により一層負荷がかかります。

私が傾斜したトレッドミルでウォーキングすると膝裏が痛むのは膝窩筋の疲労と考えられます。

膝窩筋炎は自転車やスキー競技、階段の昇降、下り坂ダッシュ、中腰姿勢の維持などで起こる場合が多い症状です。

登山の下山時の走りはまさに坂道ダッシュです。やっぱり下山時の走りも膝窩筋に過負荷を与えていたのです。

特に登山道が岩場、石畳のよう硬いところ(例えば塔ノ岳〜大倉BS間の)大倉尾根を調子に乗って走って下りていくと一層膝に負荷がかかります。

また前脛骨筋は足首を上げる働きをしますので坂道を歩くとき余計に足首を上げないと地面につま先が接触してしまうのでこれまた疲労してしまうのです。

傾斜のあるトレッッドミルの歩行はまさに坂道を歩く状態です。

登山でも低山とはいえ奥高尾30km縦走では膝窩筋ばかりでなく前脛骨筋も疲労してしまうのです。

膝窩筋炎の他にも鵞足炎(がそくえん)、内側側副靭帯損傷、膝蓋大腿関節炎などが下腿外旋症候群によって起こる炎症、損傷です。

鶩足炎は膝下内側が痛む症状ですが私の両膝内側の痛みは膝内側の大腿骨の出っ張り部位なのでおそらくこの鵞足部上側の縫工筋、薄筋、半腱様筋の腱か筋肉自身の炎症ではないかと思っています。

この鵞足炎についてはまた後日書こうかと思っています。

また膝のねじれがさらに大きくなると変形性膝関節症となります。

下腿外旋諸侯群になる原因

それではどうして膝が外側にねじれているのでしょうか。考えられる原因は下記の通りです。

・骨盤の後傾により臀筋の筋力低下

・臀筋の筋力低下により大腿筋膜張筋への負荷が増加

・大腿筋膜張筋の過緊張により膝蓋骨が外側に引っ張られる

・距骨下関節(足首の関節)の位置で距骨が回内(プロネーション)し脛骨がねじれやすくなる

上記から考えると大腿筋膜張筋は腸脛靭帯と大臀筋と繋がっているのでこれらが収縮(硬化)していると大腿筋膜張筋も引っ張られてることになります。

私の場合腸脛靭帯炎になったのはこの大腿筋膜張筋と大臀筋の硬化、そしてストッパー筋である大腿四頭筋の筋力不足が原因だと思い筋トレを始めたのでした。

しかし下腿外旋症候群が起こるということはこれらの筋肉の筋力がまだ不十分でかつストレッチ不足なのだろうと推測できます。

下腿外旋症候群への対処法

それではどうやって膝のねじり、腓骨の外旋を修正することができるのでしょうか。原因がわかればその対処法が見えてきます。

・大臀筋、中臀筋の筋力アップ

・骨盤から距骨下関節までのアライメントの確認及び矯正(評判の良い整骨院でチェックしてもらう)

・大腿四頭筋とハムストリングスの筋力バランスをとる(膝窩筋炎はこのバランスが崩れると起こる)

・椅子に座り大腿部を両手で固定し膝下だけを内側にねじる動作を数セット繰り返す(下記写真参照)

また膝周囲の痛みには下記のマッサージも有効です。

膝蓋骨(膝のお皿)周囲を両手の親指で円周上に押していくのです。毎日やると効果がありますが患部の痛みの激しいときはやめましょう。

膝窩筋のマッサージ

ついでに膝窩筋のマッサージは下記の通りです。

・膝を軽く曲げて両手で脚を包み込むようにして両手の親指で膝窩筋を痛気持ちいい程度に押していきます。

膝窩筋は膝裏を斜めに大腿骨(外側)から脛骨(内側)に通っているのでこの部位を親指でなぞっていきます。

・ジムにあるギムニクボール(直径25cm前後の柔らかいボール)を使用します。

1. 床に座って両脚を伸ばして患部側の脚の足首(アキレス腱側)にギムニクボールを当てます。

2. このとき膝関節は軽く曲げ、膝下はやや内旋させます(内側に向けます)

3. かかとでボールを抑えながらお尻を浮かせます。

4. この状態を10秒間キープします。

5. これを毎日最低3〜4セット行います。

 

まとめ

私の膝裏の痛みはやはり膝窩筋炎だろうということに落ち着きました。

以前ブログにも書いた下腿外旋症候群も影響があるでしょう。左膝(お皿)が外側を向いているわけではないのですが脛骨(膝下の出っ張り部位)が外旋(膝頭の幅の端に来ています)しています。

単に膝周囲でなはく骨盤から足首までのアライアンス(配列)と筋力バランスの問題がほとんどです。

筋肉は前後、左右のバランスが必要なのでバランスのとれた筋トレをする必要があります。

また筋トレ後のストレッチはやっているつもりでしたが膝周囲のマッサージも従来のストレッチに加える必要があります。

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