アイキャッチ画像:映画.com
今日から6月です。早いものですね。「光陰矢の如し」なんて言葉が理解できるような年になりました。
昨日から新宿東口映画祭で新宿武蔵野館と新宿シネマカリテというミニシアター系の映画館がタッグを組んでミニ映画祭を開催しています。
今日は新宿武蔵野館で「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」を観てきました。
「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」の超ザックリしたあらすじ
東京で日中は看護師、夜はガールズバーで働く美香(石橋静河)は人生に孤独と不安を強く感じながら生きています。一方、工事現場で作業員として働く慎二(池松壮亮)も生まれつき身体に不自由を持ち死の気配を感じつつ生きる不器用な男として生きています。
共に自分を「変な人間」と自己評価する2人が偶然出会うことから広げらる双方の死への、そして生きていきことへの不安、恐怖、孤独を共に感じつつも生きていく希望を見出そうとする姿を描いています。
鑑賞後の感想
・この映画は封切り(2017年)になったときに観たいと思っていたのに観ることが出来なかった映画でした。当時新人で原田美恵子と石橋凌の次女である石橋静河がどんな演技をするのか観てみたかったのです。
しかし冒頭の美香の棒読みナレーションで少なからずのショックを受けでダメだなこりゃと思ったのですが観ていくうちに段々それも気にならなくなりあの棒読みはキャラの一つだったかとさえ思えるようになりましたがやはりぎこちなさはありましたね。
一方共演の池松壮亮は私にとって昨年一匹狼の殺し屋を演じた「ベイビーわるきゅーれナイスデイズ」から今回で2作目の鑑賞でした。
この俳優は童顔で若く見えるのですが今まで数々の映画賞を受賞しておりもはやベテランと言っても過言ではありません。寡黙な演技には定評があるようですが私は当初「ベイビー・・・」を観てあまりもクセがありすぎて好きになれませんでした。
・映画(2017年)のロケ先は渋谷と新宿が主ですがその多くの場面は私も知っている場所で新宿歌舞伎町の入り口など映画で映し出された店は今はもうなくなっており時代は早く移り変わっていくものとだなと感傷的な気持ちになりました。
・この映画は詩人の最果タヒ(→「夕日」からとったのか「死」からとったのか?) の同名詩集をもとに石井裕也監督が作ったそうで、通りで役者の言葉が詩的でぶっきらぼうなわけです。詩の文体を意識させていたのかもしれません。
・それでも私はこの映画は意外に好感を持てました。ネガティブに考えるとどこまでも沈んでいき負のスパイラルのハマる典型的なサンプルですが、私も若い頃一時期自分の人生に対してネガティブに考えてしまった時がありおそらく当時こう言った性格に近いものを持っていただろうなと感じました。それから抜け出すには何らかのきっかけが必要で2人にとっては2人の出会いがそのきっかけになったのです。
・この石井監督は私が以前観て佳作だと思った「舟を編む」という映画の監督でもあったのです。知りませんでした。この「舟を編む」は本映画祭でも上映されます。もう一度観てみようかな。
ちなみに「舟を編む」は今月からNHK総合でテレビドラマとして復活します。
・脇役として田中哲二(作業員→いい感じ。)、松田龍平(作業員→石井監督の「舟を編む」の主演)、田島令子(入院患者→まだ生きていたのかと驚きました。失礼!)、伊佐山ひろ子(エンドロールで気がついた)らが出演しています。
終わりに
・新宿武蔵野館は小さなスタジオが3つあるミニシアター系の映画館です。新宿東口映画祭と歌っていますが先述の通り2館しかない映画祭なので非常にマイナーな映画祭です。料金は一律1,500円です。本日は1日なので映画の日で一律1,000円なのですが映画祭とあって1,500円になってしまいました。いつもシニア料金1,300円で映画を観ているので何だか損した気分。
客の入りは6割程度でしたが若い人と年配の人が半々でした。でもいい映画でしたよ。「舟を編む」もいい映画で大ヒットはしませんでしたが、何かの賞は受賞したはずです。
・まだ山に行ける状態ではないので映画でお茶を濁しているという言い方は映画に失礼ですね。好きで観ているのですから。40代のころは年間70本前後映画を観に映画館に足を運んでいました。それでも山に行く交通費分を映画代に使っていることは事実ですけどね。
・少しずつですが両脚のハムストリングス痛が軽くなってきました。今月中にはまた登山したいものです。
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