映画

新宿のシネマカリテで「波紋」を観て

アイキャッチ画像:映画.com

雨模様が続きパッとしない天候なので映画館へ。

大して観たい映画もない映画の中から選んだのは「波紋」。

相変わらず人の多い新宿のシネマカリテというミニシアターで観てきました。

新興宗教ネタだけどライト感覚な映画「波紋」

新興宗教、障害者差別、老老介護などの問題が次々に出てくる映画なのですが、全体的にコメディ映画に仕上がっています。新興宗教の深層心理に現実逃避から来る狂気があるのですが観ている観客は「あるある」と笑って観ていられる映画にもなっています。

「緑命会」という新興宗教にハマっている須藤依子(筒井真理子)は、その穏やかだけど異常な信仰を頼りにスーパーのパートをしながら生活しています。

そこへ10年以上前に実父の介護を放棄して蒸発した夫の修(光石研)が帰ってきます。そして癌になりその治療費を出して欲しいと懇願します。さらに九州で就職した一人息子の拓哉(磯村勇斗)は障害を持つ年上の女性を連れて帰ってきます。

信仰に委ねて心の安寧を求めていた依子ですが徐々に心が壊れていく様が描かれています。

コメディ映画としての「波紋」

この映画ではスーパーの清掃員役・水木(木野花)と依子の対話が一番面白かった。

その水木も震災の影響をもろに受け現在も精神的傷跡を残していると依子は知るのです。

そのほか、ムロツヨシ、江口のり子、キムラ緑子、柄本明などの曲者が出演しています。

監督の荻上直子はあまりこの映画を重苦しくしたくはなかったのではないでしょうか。

新興宗教の勉強会でも毒々しい狂気に孕んだものに仕立てているのではなく観ていて「いかにも新興宗教的」と喪わせる程度に抑えています。

また先述の木野花や柄本明などは笑いと狂気の中に生活苦を表現しています。

この監督は「かもめ食堂」という以前私が観ようかどうしようか迷って結局観なかった映画の監督でもあります。確かこの映画にも木野花が出演していたような。

それにしても映画の最後のシーンで依子が雨のなかフラメンコを踊るのはどう意味があったのだろう。

あれはよくわからなかった。

壊れていく心を具現化していたのか。

主演の筒井真理子さんは美系で学生時代から演劇に打ち込んで来て演技もうまいのですがあまり個性的な女優ではありません。

今回の映画も別の女優だったらもっと違った映画になったと思います。

ただしいい方に違った映画になったかどうかはまた別ですが。

終わりに

ミニシアターのせいもありますがほぼ満席。

新興宗教を題材にしているので中高年が多いだろうと思っていたら、俳優の磯村勇斗目当てなのか20代、30代の女性も来ていました。

私自身予想外の面白さで観に来て良かったなと思った次第です。

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