アイキャッチ画像:日本経済新聞
日本の原発処理水の海洋放出を巡って中国が盛んに日本を攻撃していますがそれに対処する岸田首相は「誠に遺憾です。」で済ませてしまいました。
いやはやなんとも。こんな非科学的、非論理的な攻撃を「遺憾です。」と。
「遺憾。」は日本の政治家の常套句ですが、その意味は単に「残念です。」となります。
中国の強弁で理不尽な態度に対して日本政府代表が「残念です。」とは何とも弱腰で情けない。
さらに自分が自民幹事長を降ろさせ非主流へと落とした二階氏を今度は中国に派遣要請したとは何ともはや節操を知らない人です、岸田首相は。
二階氏の志師会と同じく岸田首相の宏池会は親中派として有名ですが、かつて勢力を誇った二階も84歳と高齢で健康状態も思わしくなく、さらに二階氏の率いる志師会からの離脱が激しくなり党員数としては現在自民党内6派のなかで5番目の落ち目になっています。
この弱小派閥で高齢の二階氏に中国へ派遣を要請するのはよほど自分が非力、無能と理解しているのでしょうか。
そもそも中国に何をしに行くのか理解できません。行っても意図的に風評被害を狙っている中国共産党を説得できるわけないでしょう。
それにしてもなぜ日本の政治家の中に親中派が存在するのでしょうか。
中国の対日影響力工作
1950年代中国はソ連のスターリンの死後に対日政策を画策しはじめます。
やり方としては民間交流を通して日本国民を味方につけようと「人民外交」を行います。具体的には各業界関係者を積極的に中国に招き民間締結を行い民間での関係を発展させようとします。
この意図は日本とアメリカの分離が目的としています。
1960年代 日本では日米安保条約の反対運動が起こりますが、中国は時の新米派の岸信介政権と対決姿勢を打ち出し、さらに日本社会党を全面支援するのです。
1970年〜1980年代は田中角栄首相、大平正芳が外相の時代で親中派が多数存在し日中間は安定しているかに見えました。
しかし1993年自民党が下野したあたりから中国の対日工作に翳りが見えてきます。
さらに1996年 衆議院総選挙から小選挙区制が導入され派閥政治が弱体化します。
これで中国は親中派という人脈を急激に失っていくのです。
さらに尖閣諸島問題、コロナ禍が起こっても親中派の経団連が中国に配慮するなか日本国民から非難を受け、中国と距離をとるようになります。
こうした歴史のなかで中国からいろいろな「配慮」を受けた政治家や民間企業が親中派もしくは媚中派になっていったのです。
公明党の親中化の原因と中国の対日本人作戦
また与党の一つである公明党は親中派として有名です。それは支持母体の創価学会が親中派だからです。
まだ日中国交化が進んでいなかったとき池田大作が日中国交正常化に向けて強く動いたことは確かですがそれは多分に創価学会がもともと「世界中の人を信者にし国家権力すら自分たちの統制下に置く」ことを目標に動いていた宗教団体なので政界に入り込むのも世界進出の手段だったわけです。(なんだか旧統一教会と似ていますね。)
日中国交正常化後も池田大作は中国との交流を結び中国も日中正常化に一役買った人物として一定の評価をしていたのです。
こうして創価学会は中国と親密化しその下部組織である公明党も親中派となり中国政府に飲み込まれていったのです。
現在日本が中国に対して強弁な態度が取っていないと日本国民が思う原因の一つに公明党の存在があるからです。連立政権としての公明党は自民党にとっても重要と残念ながら認めざるを得ない状況下にあるのです。
従って対中国政策において公明党や日本共産党は日本政治の足を引っ張っていると言えるのです。
これに加えて二階氏のように何だかわからないけど親中派という政治家もおり厄介です。
日本人の特徴として物品に限らず何かしらの贈り物をもらうと人一倍義理を感じる国民性のようで、何かをプレゼントされるとお返しをしなければならないと考える人がいまだ多くいるようですが、それと同じように中国政府から何かしらの「配慮」をしてもらうと違憲にならない程度に中国政府関係者に返礼として「配慮」するのです。
それが多数存在するとそれらの返礼には情報も含みますので多数の情報が集まるとそれを分析してより高度な情報を得ているのが中国政府のやり方です。
つまり日本人の義理人情的な性格につけ込んで本人が知らぬ間(あるいは知っていても売国人として気が咎めない程度)に中国に情報を与えてしまっているのです。
誠に「遺憾な」日本人なわけです。
おバカな中国政府の対応
さて最後はおバカな中国政府の対応です。
私の先のブログでも書いたように原子力発電所を持っている国は処理水の海洋放出をしているのです。特に中国は日本の何倍も海洋放水しているわけです。当然韓国もそうです。
中国国民はそのことを知らないのでしょうか。この辺が理解できないことでネットで調べれば中国が処理水を海洋放出したことの事実がわかるはず。
これは明らかな風評被害を狙った中国の政策だとわかるのですが一部のおバカな中国国民と日本の政治家が「核汚染水(処理水)放出反対!」と叫んでいるのです。(これら一部の日本の政治家は知的障害者レベルです)
しかしこの行為(政策)はブーメランのごとく中国の漁業関係者や飲食店にも影響を与え自国の海産物でさえ日本からの輸入品ではないかと疑われ購買を控えるようになってしまったのです。
さらに中国からsnsで日本や在中日本大使館への迷惑電話が多数発生して日本人を困惑させており、またそれを日本のメディアが連日取り上げています。
連日取り上げることによって多くの日本国民が知ることになり以前にも増して一層反中になることを予測したのでしょうか、中国共産党は。(在日アメリカ大使は日本国民がますます反中になってホクホク顔でしょう。)
事はさらに拡大し日本の化粧品や中国人旅行客の来日キャンセルにまで発展し今後も反日活動が続く見込みです。
これに対して日本政府はWTO(世界貿易機関)に訴えることを検討しているようですが事務手続きに数ヶ月かかる上にどこまで日本有利になるかわからないのが現状です。(中国政府が中国国民の健康を守るためと主張すると話が長引きそう。)
この中国の悪意のある行為の原因は日本が何でも米国(西側)に追従し中国共産党の政策の邪魔をしていると苛立っているからです。(それに中国不動産のバブルがはじけそうでストレスが溜まった国民のガス抜き用もあるかも)
しかしこの無謀な行為は中国の品位を失わせるだけのことだと気がつかないのです。
一帯一路は中国の古代シルクロードの再現を念頭に置いた「夢よもう一度」の発想です。当初は中国の巨大な経済力に魅力を感じ賛同した国も多数ありましたがその後豊富な資金力にものをいわせた横暴な振る舞いに世界は次第に一帯一路政策から離れ国際批判を浴びるようになったのです。
日本以上に急激に経済大国になった中国は自信過剰になり成金特有の金にものを言わせて世界を闊歩しています。
また一帯一路のために他国との国境を勝手に変え侵入していく無神経さは単に近隣諸国からの反発を招くだけでなく憎悪さえ抱かせています。
アメリカもかつてはその圧倒的な経済力、武力、政治力にものを言わせ力ずくで世界警察としてを世界を牛耳ってきました。
そのため一部の国からは脱兎の如く嫌われていたのですが中国と決定的に違う点がありました。
それは文化の力です。アメリカは映画、テレビ、音楽などのアメリカ文化を積極的に輸出したのです。
一時は世界中アメリカ文化(アメリカ生活)に憧れを持ち、アメリカ政府は嫌いだがアメリカ文化は好きという中東やロシア、中国の国民も多数存在するのです。
残念ながら中国は政治的にも文化的にも他国からリスペクトされる国では全くありません。
またそれを中国自身が望んでもいないように思います。
中国が世界制覇を目論んでいるとは思えません。
単にアメリカと対等になりたい一心のように思えるのです。
そのためにがむしゃらに突進しているのです。
もともと自己中な国家のため周囲に目が行き届かないのです。
多くの国々と貿易をしなければ生きていけないのに自己都合ばかり考えてそれを強引に推し進めているのが今の中国です。
下品の極みです。幼稚とさえ感じます。
少し前まで人民服を着ていた田舎者なのでお金の使い方、周囲との付き合い方、また世界を知らないのです。
翻って日本は1960年代になって高度成長に乗っかって一般の日本人も海外旅行を始めました。
このとき真っ先に海外旅行にいったのは農協の団体、つまり農家の人たちでした。
彼らが欧米に行って日本と先進国とのものの豊富さやマナーの違いに気がつき日本人の生活態度も徐々に変わってきたのです。
当時の有名な小話に洋式トイレがあります。当時の日本のトイレは和式でしたので洋式トイレを前にしてどうしゃがめばいいのか前向きに座ればいいのか後ろ向きに座ればいいのか悩んだそうです。
極め付けは便座に両足を乗ってけしゃがんで用を足したという笑うに笑えない話が実話としてありました。
そんな日本人が今では世界に誇る水洗トイレを発明し、日本のトイレは世界一キレイと言われるまでなったのはなんとも皮肉な話です。
中国人もどんどん海外に出て海外の生活様式やマナーを見て自国の発展に貢献できるようになればその粗野な田舎者から脱却できるかもしれません。
そうすれば中国共産党も少しは変化していくかもしれません。ま、希望を込めての「かもしれません」ですが。
終わりに
日本は島国で周囲にはロシア、中国、北朝鮮といったならずものの独裁国家が存在しています。
これらの国々に何かあるたびに「遺憾です。」で済まされるとますます舐められるだけなのです。
残念ながら岸首相にはとても毅然とした態度をとることは期待できません。
別に強気の発言をしろと言っているわけではなく、これらの独裁国家に対して常日頃から暴言を言わせないような対応をすることが大切だと考えます。
つまりより効果的な政策(抑止力をもった戦略)をもち、やったら倍返しする国と思わせることです。
またどんどん日本文化を世界に発信することも大切なのですが日本政府はどうも日本文化を軽視しているとか思えないのです。
映画、文学、アニメ、美術、料理などにもっと補助金をだすべきなのです。まだ一部ですが間違いなく世界の人たちが日本の文化に興味を持っていますよ。
それがひいては日本の味方(理解者)を多く作ることにもなるのです。
今だに西部劇の世界にいる野蛮なアメリカなんていい例です。
映画、音楽がなければとうに世界から見放されていたことでしょう。
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