アイキャッチ画像:ハフポスト
東京オリンピックが始まりましたが、都内を歩いていてもオリンピックの開催地という感じがしません。
テレビで開会式を見ましたがいろいろな趣向がパラパラ出るだけでまとまりがなくこれは長野オリンピックの浅利慶太演出の相撲取りの演技同様失敗作だと思い即チャンネルを変えました。
オリンピックが一年延長になったことで演出陣が交代したり様々なトラブルがあったようですが、それを差し引いてもひどい有様でした。
翌日SNSやメディアでもこの開会式には賛否両論がありましたが、こんな式に165億円ですか。
日本ってどうしてこういった大掛かりな演出が下手なのでしょうか。
それは何か芯となるものが見えていないからでしょう。
東京オリンピックを東日本大震災からの復興をテーマにしたいのか、コロナで世界中が困難な生活を余儀なくされていることへの団結と再生をテーマにするのか。開催国にとってスポーツの祭典の頂点にあるオリンピックの場をどう表現するかは重大な芯となります。
それを突き詰めて考えていなかったとしか言いようがない演出でした。ただ小手先で演出しただけです。面白ければいいと言うものではありません。
この芯となるものをきちんとアピールできるものになっていませんでした。
非常に残念です。
ただし創造力が日本人にはないとは全く思いません。
ロケット工学、航空工学は科学技術の粋を集めた総合エンジニアリング分野です。日本がこの業界でイマイチなのは第二次世界大戦後国産航空機の設計・製造を制限されたからだけではないような気がします。
いまだに世界で使用できる国産のジェットエンジンを開発していません。
何か大きなプロジェクトを日本人がまとめ上げるときに不足しているもの。
それは軌道修正能力です。人は誰しも間違いを犯すものです。
しかし間違いと気がつめばそれを正しき方向へ修正していけばいいのですがこれが組織の中にいる日本人にはなかなかできないのです。
これはおかしいと気がついても組織にいる日本人は走り出したら止まらない、止められないのです。
戦前、戦中の日本の軍隊(特に陸軍)はこれに当てはまるのではないでしょうか。このコロナ化で東京オリンピックの開催を中止できない理由の一つにこの日本人の軍国主義時代の精神性がまだ残っていると言う人が後を立ちませんでした。
一旦こうと決めたら決してやめない、止まらない考えかたを善とするのです。
そして都合の良いことばかりに目を向け都合の悪いことには耳をかしません。
日本は神国であり神風が吹く。アメリカの圧倒的な物流に対しても竹槍で向かっていくと言う誠に痛々しい精神が残っていると言うのです。
周囲に忖度し自分の考えを主張できないと言う日本人の性質もあります。同調圧力がありそれに負けてしまうのです。
他の人が頑張っているのに自分だけがそれに異を唱えることができないのです。例えそれが間違っている行為だとしても。
また日本人は変化を好みません。変化するためには非常に大きな力を要するのです。
例えば戦前の軍国主義から戦後の民主主義。
東日本大震災前の原子力発電から太陽光などのエネルギー再生利用発電。
私は東京オリンピックの開催に反対でしたがもうすでに始まっています。
そして東京オリンピックは多くのコロナ感染者を出しても何とか閉会式を迎えるのでしょう。
その過程の中で多くの日本人大会関係者が決して日の目を見ない黒子となってオリンピックを陰でサポートしていることも事実です。
日本国民は自宅でテレビ観戦しコロナ禍でも出場した日本選手並びに困難な中で来日した外国人選手を応援しましょう。
願わくば始まってしまった東京オリンピックが無事に閉会できるよう心から祈っています。
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