テレビでは「長生きする食事」の特番が、雑誌、本でも同様なタイトルで多数出版されています。
今でも流行っている「サバ缶」は未だにスーパーでは入手困難な状態で、寿司ネタにも困っています。さらに二匹目のドジョウを狙うべく水産・出版業界ではそれに続けとばかり「イワシ缶」を流行らそうとしています。
こういった長生きの食事本は、ちょっと本屋を覗くだけでも
・「医者が考案した長生きみそ汁」
・「長生き食事」
・「最強の野菜スープ」
・「病気にならない最強の食事術」
なんて本がすぐ目に入ります。「長生き」「最強」「病気にならない」がキーワードで、明らかにシニアをターゲットにしています。
日本はもう直ぐ3600万人が高齢者
これもやっぱり高齢化社会から来る現象、需要なんでしょうね。もうすぐ3600万人が高齢者になる国ですから、日本は。世界一の老人大国です。
私から言わせると皆さんそんなに長生きしたいのかな、と思ってしまいます。人生100年なんて言われ始めてそんなに長生きしたら下流老人になって健康なのに生活するお金がないという状態になってしまいます。
100歳まで生きたいと考えるシニアは、よほど現世に未練があるかお金に余裕があるのでしょう。
私などは、長生きしたいとは全く思いませんが、かといって病気になって入院などしたくない、という気持ちです。
しかし、これはなんだか矛盾してますよね。「長生きしたくない」「病気になりたくない」っていうのは。
普通は、病気になって死ぬのですから。長生きするというのは、病気にならない、もしくは死に至るような病気にならない、ということでしょう。
やっぱり、ある時点で「ポックリ」逝きたいわけです、私は。なんとまあ、虫のいい話を、と思うかもしれませんが、それが本音です。
この「ある時点」というのが、私の場合、70歳、遅くとも75歳まででしょうか。実際はもっと前に死ぬような気もするのですが、こればっかりはわかりません。
ずっと健康な状態である時、ポックリ死んでしまうのが理想です。もっとも私の理想は変わることもあるので「現在は」にしておきます。
もっと若い頃(40代から50代中頃まで)の理想の死
「最近あのおじいさん、見かけないねぇ。」(近所のおばさん連)
「そうねぇ、死んでたりして。」
「ガハハ、まさか、そんなぁ。」
「でも、なんか最近この辺臭くない?」
「そうねぇ、ひょっとしたら?大家さんに言ってみましょうよ。」
(アパートの大家が現れ)
「taoさん、taoさんいらっしゃいますか?」「あっ、玄関のドアに鍵がかかっていない!」
(大家が中に入る)
「taoさん」
(私の白骨死体を発見して)
「あっ、死んでる!」
(机の上には、「死後の手続き」を記したメモと200万円が載っている)
なんていうのが理想でしたが、最近テレビで一人暮らしの「孤独死」などで、便利屋というのか、身寄りのない人がアパートやマンションで死んだ後の遺物の処理を引き受ける特殊清掃・遺品整理業者の活動をテレビで見て、その時、死体の布団などが腐敗して床まで体液などが流れ出て後始末が大変というのを聞いて、この死に方は人に迷惑がかかるな、と思い考えを改めたのでした。
参考までに「ある関東の業者」の見積もり(あくまで目安)は下記の通り。
特殊清掃の料金表
料金目安表(1部屋あたり) | |
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汚物掃除のみ(畳、布団等の回収は含まれません) | 20,000円~ |
害虫駆除のみ | 15,000円~ |
消臭のみ | 28,000円~ |
害虫駆除セット(汚物清掃+害虫駆除) | 42,000円~ |
消臭セット(汚物清掃+消臭) | 47,000円~ |
特殊清掃(汚物清掃+害虫駆除+消臭) | 55,000円~ |
遺品回収(家財道具の回収・処分) | 下記表を参照 |
遺品回収の料金目安表 | |
---|---|
間取り | 料金目安 |
ワンルーム | 30,000円~80,000円 |
1DK | 40,000円~100,000円 |
1LDK・2DK | 80,000円~160,000円 |
2LDK・3DK | 110,000円~230,000円 |
3LDK・4DK | 150,000円~280,000円 |
4LDK・5DK | 180,000円~320,000円 |
私の場合、特殊清掃と遺品整理で最低135,000円の費用が必要です。
したがって、お一人様の死というのはいかに生前に対処しておくべきか、と考えさせられたのでした。やっぱり私の大嫌いな病院でモルモットのようにチューブ付けになって死ぬのかな。そして病院に手数料を払っている葬儀業社が来て全てを段取りするのでしょうか。
それにしてもマスコミの「ひとり暮らし」=「孤独」という短絡な図式を作りすぎます。日本人は、どうもひとりでいることが苦手のような気がします。何か群れていないと落ち着かないのでしょうか。草食動物なのでしょうね。
「羊」は、囲いの中では固まり、並んでいる時も一頭(リーダーか?)が横向きになっているとその他の羊も同じように横向きになって並ぶそうです。残念ながら日本人はこの羊に似ているように思う時があります。
ここ2ヶ月半山へ言っていないのでろくなことを考えないのかも。
やっぱり都会と自然界を行き来するのが今の私にあった生き方なのです。
合掌!
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