社会

初めて経験する身内のお通夜と告別式と火葬場の転末記<その2>

前回のブログの通り長男である私は実家のある札幌に行き近くの斎場にて母の葬儀に喪主として、全てを段取りした姉は施主(葬式の主役)として参列しました。

お通夜の食事について前回はお話ししましたが今回は第2弾としてお通夜の就寝スタイル、告別式から火葬場、そして御供物の祭壇までお話し致します。

お通夜の就寝から告別式まで

お通夜では灯明や線香の火を絶やさないために添い寝をするならわしですが私は身内のお通夜の経験は初めてでした。

優に10人くらいは楽に雑魚寝できる大部屋(親族控え室)でスタッフが敷いた布団に寝ます。

なぜか枕は小さく中が片面蕎麦ガラでしたが清潔な布団と敷き布団で室内は非常に乾燥しています。

お棺のある安置している祭壇?は隣です。お通夜をする前のお棺の安置所は別にありますが要は壇上にお棺があって会葬者が遺体の顔を拝めることができ焼香するようになっている場所です。火葬場に行くまでそこに安置します。

この大部屋にはその夜下記の親族7人が寝ました。

喪主である私

施主である姉

従兄弟A

従兄弟Aの息子

従兄弟B(Aの兄)

従兄弟Bの嫁

従兄弟A、Bの母(おば)

従兄弟Bが非常にいびきをかくというので一番奥の壁側に就寝。

私は従兄弟Aと姉の間に寝ました。

みなさん銘々パジャマ代わりにスエットの上下を持参していて用意がいいなと思うと同時にご苦労様だなぁと感じ入ったのです。

なぜなら私は最初お通夜は歩いて10分もかからない実家に帰って寝ようと思っていたのですから。

自己中の極致ですね。

私は寝ながら本を読んで就寝する習慣ですが大部屋では個別の照明はなく止むを得ず読書せず就寝。

最初はなかなか寝付けずさらに天井から空調音がガンガン響いてきてなかなか寝付けませんでした。

ようやくうつらうつらすると誰かが咳をしているのが聞こえます。

隣の従兄弟Aを見るとアイマスクをして仰向けになったまま固まっています。そういえばAの息子もアイマスクをしていたような。

私は寝返りを打つたびに目が覚めるようで横向きの姿勢で寝ると筋トレで痛めた肩が痛くなって目が覚めてしまうのでしょう。

何度も寝返りを打つたびに目が覚めてしまいましたが朝になると私が一番寝込んでいて皆さんは起きて食堂で談笑していました。

スタッフのおじいさんがきておはようございますと言われて初めて7時半頃目が覚めたのです。

まあ前半は疲れもあって完全に熟睡できたので良しとしました。

後で聞くと従兄弟Bは朝4時半頃トイレに行きたくなって目が覚めて以降いびきをかいて迷惑をかけたくないということでずっと起きていたそうです。

律儀な男です。

姉は頭痛になって午前6時頃に実家に帰って頭痛薬を取りに帰ったそうです。

また咳をしていたのは従兄弟Bの嫁さんでした。あれではよく眠れなかったでしょう。

こんな感じでダラダラとしていると朝食時間となり変な味付けのシャケ、海苔、納豆、卵焼き1切れ、ご飯、味噌汁、白菜の漬物 withカツオの削り節、後は忘れました。

朝食にはおばさんスタッフが2名いました。

その後は告別式が10時からなので銘々ダラダラ談笑。

午前10時15分前には喪服を着て式場に集まり着席します。

神奈川からきたホテルに宿泊した従兄弟C(母の弟の長男)とその嫁さんと息子さんが10時ギリギリになって到着。

またお通夜のお坊さんが来て告別式開始。

お経を唱えている間むせたのか咳を抑えようとしたのか詰まってしまったのはおかしかった。

各自焼香して告別式終了。喪主や施主は司会者に任せて何も言うことなし。楽だわ、これは。

この間30分程度だったでしょうか。

記憶にないのですが出棺は霊柩車?で先に行ったのではないでしょうか。なぜか記憶なし。

出棺から火葬場へ

そして親族全員マイクロバスで札幌市営の火葬場へ。

この西区にある火葬場に途中以前一戸建ての実家があった近くを通りましたが、このあたりに石造りのような石屋製菓の大きな建物とその隣にコンサドーレ札幌のサッカー場があったのには驚きでした。

私が住んでいた頃は全然こんなにたくさん建物がなかったのですが。

札幌もどんどん郊外へ広がっていっているようです。

またこの火葬場の大きいこと。さすが北海道!って感じです。

お棺が台車の上に乗せられている場所に行って女性スタッフからこれからの流れの話を聞きます。

そしてスタッフが押すお棺を載せた台車を先頭に喪主、施主、親族が後に続き炉前まで行きます。

炉のドアが開きお棺を台車ごと炉にいれドアが閉じられ燃焼開始。炉の鍵はなぜか喪主の私に渡されました。

その後控え室に通されました。この火葬場には控え室は30〜40以上あるようで東と西に分かれています。

控え室は30人程度は入れるのではないでしょうか。長テーブルと畳敷きがありました。

通路の壁には現在火葬している氏名が出るパネルがあり数えると24名に「火葬中」の文字が明記されていました。

多いですね。どおりで火葬場には何も知らない小さな子供たちが数多く走ってりして遊んでいます。子供たちが走って遊べるだけ広いのです。

この控え室には仕出し弁当が出されていたのですが11時頃?だったので誰も食欲がなく12時なるまで待ちます。

ちなみに火葬にはロストル式と台車式があります。

ロストル式:炉内に設置した金属棒の格子の上にお棺を直接載せて焼きます。燃焼時間が短いのと費用が安価なのが特徴。ロストルとはオランダ由来でroosterのことです。しかし臭いがあり遺骨が燃焼しすぎて形が残らない場合があります。

台車式:耐火レンガを床面に敷いた台車の上に棺を載せて台車ごと焼きます。燃焼時間が長いのと費用が高価になります。しかし臭いがなく衛生的で比較的綺麗に焼けます。

この火葬場は台車式でした。ただ父か祖母の火葬場は金属棒の格子があったような気がします。もうかなり前の話ですが。

骨上げ

遺体の燃焼時間は1時間半くらいだったでしょうか。その後15分程遅れました。

スタッフからの連絡で骨上げをする場所に通されます。

母親の骨は真っ白で祖母の時よりきれいだった印象を持ちました。

妙に目に入ったのが右側の大腿骨骨頭です。非常に丸く少なくとも右股関節には問題なかったのではないでしょうか。

後は頭蓋骨が何とか残っている感じで他は細かくなっていました。

スタッフから説明を受けまず喪主、施主、近親者の3名が箸を使って骨の橋渡しをして納骨します。確か喉仏と歯だったような気がします。

それ以降は親族が頭蓋骨以外の骨を足から頭のほうに順に拾って納骨していきます。

女性スタッフが「よろしいですか」「よろしいですか」と確認しながら骨壺が載っている台を足から頭へと徐々にスライドさせながら納骨が進められていくのが面白かったですね。

何だか時代劇の賭博場で女賭博師が「半か丁か」「よろしいですか」「よろしいですね」「では揃いました」「勝負!」なんて言っているような感じです。

大体納骨すると最後に頭蓋骨で蓋をするように納骨して終了です。

残りの骨は火葬場で合葬されます。

もう流れ作業のような感じであっという間です。

その後そのまままたマイクロバスで斎場へ戻り、塩をもらい清め手洗いをします。

またお坊さんのお経があり焼香して終了。

後は喪主が親族にあらかじめ用意されたお土産?を各人に渡して終了です。

その後お坊さんの控え室に行って喪主がこれまた用意されたお盆に載せられた4つのお金の入った袋を渡し、施主がお礼を言います。(4つの袋にお金を入れたのは施主である姉ですが)

さらに施主は斎場と請求書と後飾壇の話をし喪主である私と遺骨を運ぶ運転手役の従兄弟Aの3人だけ斎場に残りました。

打ち合わせが済むと車で実家に帰り30分後に斎場のスタッフが来て遺骨を祀る後飾壇(49日までのレンタル)を組み立てて本当に葬儀の完全終了。

長いようなあっという間のような。

私はスタッフが自宅へ来る前に外出してスタバに入って気分転換をしました。そうしないと気が滅入るからです。

自己中の私がよく親族と2日間も一緒にいることができたと自身驚いています。

葬儀にかかった費用

斎場費用:170万程

お通夜から火葬場、後飾壇までの費用で、香典返しや最後のお土産?、火葬場での仕出し弁当代、マイクロバス代など火葬と外注のお坊さん以外の全ての費用を含みます。

お坊さん費用:19万

お布施、戒名、お食事代、お車代を4つの袋に入れてお盆に入れて喪主と施主が僧侶に渡します。実際はお坊さんは斎場で食事はしません。

火葬場:0円(札幌市市営は無料。札幌エライ!)

合計:190万程

私は後でその金額を知り何でそんなにかかるのだと突っかかりましたが、姉からは「あんたは常識を知らない。」と言われ愕然。どこにそんな金があるのか。姉が全て捻出したのか。

しかしどうやら母には預金があったようでそこから捻出するらしくあらかじめ母から預金通帳のことは聞いていたのでしょう。

お通夜の酒席での親族との話や母の預金については後日記述予定。

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