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先日亡くなった母(90歳)の葬儀に出席すべく実家のある札幌に行ってきました。
通夜、告別式から火葬までの一連の話は先のブログでも書きました。
家族葬だったのでごく近い親戚のみの出席となりその中の出席者であった関東に住む私の従兄弟(私の亡父の弟の長男)が今年定年になりお通夜の夕食時に話す機会がありました。
私はもともと親戚付き合いが嫌い、苦手だったのでどの親戚とも話す機会は持たないようにしていたのですが私の父親の弟家族とは子供時代には要所要所遊びに来て会った記憶があります。
その2人兄弟の長男の方が60歳になって今年定年になりました。
いかにも日本の中高年サラリーマンといった風貌
その従兄弟は今は自宅の家事で忙しいと言っています。実際そうなんでしょう。会社員時代にはなかなかできなかった雑用が多いはずです。
しかしお通夜で見た彼の風貌はまさしくいろいろなコンタミが蓄積した日本の中高年サラリーマンといった感じがしたのです。
・顔に表情がない
・雰囲気が暗い
・顔にも体脂肪がついている
・肌の艶が悪い
・変なハゲ方をしている(横幅10cm程度のハゲが額中央から後頭部にかけて続いている)
・左目が見えない
パッと見で暗いな、という印象で肌に艶がなくくすんでしているのです。
また左目は黄斑?だったか病名は忘れましたが本人曰くストレスによるものでほとんど視力がなく一応手術はしたらしいのですが効果がなかったようです。
これで車の運転をするのですから危ないことこの上ない話です。
奥さんの話ではかなり短気という話でしたが私の知っているこの従兄弟は子供時代は大人しく優しい感じの子供でした。
会社は一部上場になった自動車部品メーカーで仕事は技術職。
そこそこ出世したのだと思いますが今自動車メーカーは半導体不足で減産体制なのでその部品を作っている会社にも経済的打撃がもろに来ているそうです。
会社も500人早期退職を募ったそうで本人もこの経済的打撃がなければ65歳まで努めたのではないでしょうか。
だからかわかりませんが表情が暗いのです。
弟ともあまり話をしません。まあ弟は食品製造販売を個人でやっている自営業なので兄から見ると不出来の弟と見えるようです。
日本の中高年サラリーマンの誤った固定観念
私とこの従兄弟2人の3人で話す機会があったのですがこの兄弟の会話で兄の職業に対する固定観念がはっきりと見て取れました。
弟:「(コロナ禍で)仕事が激減し大変で孤独だよ。」というと
兄:「大変だろうけどサラリーマンも大変なんだ。」
弟:「また働かないの?」
兄:「わからない。」「そんな仕事(自営業)をやっているからいつまでも働かなければいけないんだ。」
私はこの兄の発言でサラリーマンの固定観念が出ているなと思ったのでした。
つまり自営業はいつまでも働かなければならないという誤った考えです。
自営業は定年がなくいつ辞めてもあるいはいつまで働いてもいいのです。仕事を辞める決断は本人次第なのですから。
それに引き換えサラリーマンは定年という会社都合があり本人の意思に関係なく会社を辞めなくてはいけないのです。
もちろんサラリーマンは定年になって退職金をもらってせいぜい厚生年金をもらうまで働けばいいだけで十分な稼ぎのない自営業者は受給できる年金も国民年金で厚生年金の半分以下で死ぬまで働かなければいけないという言い方もできるかもしれません。
しかし私は兄の言い方には半分納得して半分納得していないのです。
兄の表情が暗いのはこの会社都合により(定年)退職させられたからではないでしょうか。
もちろんサラリーマン時代にはいろいろな人間関係による軋轢があったと思います。そのため本人の言う通りかなりのストレスがあったでしょう。
しかし私の理想は退職後には再就職するのではなく個人事業主として小遣い稼ぎでもいいからお金を捻出できる仕事がしたいと思っていたのでした。
今でも無職とは言わず「売れないブロガー」と言っています。それは自分を鼓舞するためにあえて言っているのです。
この兄は(すべてではないが)自営業をちょっと低く見ていると感じたのです。
これが新卒で日系の会社に入社して定年まで同じ会社にいた人間の持つ率直な感想ではないかとも。
私はストレスを抱えながらも本人と家族のためにずっと同じ会社で定年まで勤め上げた兄よりも飲食関係の料理人としていろいろな職を経験し独立した弟の方にシンパシーを感じるのです。
私の退職後の生活は
外資系に勤めていた私の場合は定年1年ほど前にM&Aで事業部ごと買収した会社へ移り数ヶ月でHC(ヘッドカウント)を減らすためにリストラされた人間です。要は居残りできるほど優秀な会社員ではなかったということです。
しかしその頃はもう登山とジムの筋トレに思考が支配されて悩む暇もなく登山日程やどうすれば筋肉がつくかを考える日々を過ごしました。
おかげで定年者にありがちな「うつ病」にもならず至極健康的な生活を送っています。
また50代半ばからはいますぐ退職をすると無職で何年生活できるかという計算をよくしていました。
これに関してはちょっと悲観的でしたが今ではなるようにしかならないと考えています。
さらに意識的にネガティブにならないよう努力しているのです。
また最初はどんどん預金が減っていき心配しましたが加齢に従って使う生活費も少しずつ減ってくるものだと経験的にわかってきました。なんと言っても私の場合物欲がなくなってきますから。
もちろん健康的であるという条件付きですが。
さらに電車で会社員を見かけると大変だなぁと思うのです。この人たちは後何年サラリーマンをやらなければいけないのだろう、と人ごとながら心配します。なんでネクタイをしていたのだろう、なんでブランドのスーツなんか着ていたのだろうと思うこともしばしばでした。
今会社から離れて本当に良かったと思っています。
終わりに
私は学生時代テニスをやっていたというこの従兄弟にジムへ行って筋トレすることを勧めました。
今後何をやるにしても今の張りのない風貌およびネガティブな精神では満足した仕事はできません。
私より4歳年下の従兄弟よりも私の方が若く見えるのですからお話になりません。
ジムへ行ってトレーニングをすることは心身をブラッシュアップするだけでなく生活に一定のリズムを与えるという大きな役目があるのです。
登山で変形性膝関節症になってもジムを休まず上半身だけの筋トレを続けてきました。現在は下半身の筋トレも再開中です。
「継続は力なり」なのです。
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