社会

相撲協会と相撲記者は同じ穴のムジナ

貴乃花親方が退職→引退することになりました。マスコミは、相撲協会vs貴乃花親方として報道?していました。でも、それに違和感を持つもは私だけかなぁ。私の世代(1957年生まれ)は、「巨人、大鵬、卵焼き」の世代でしょう。子供時代は、本当に巨人や大鵬が負けるととても悔しく不機嫌になった記憶が今でも残っています。

しかし、現在は、プロ野球や相撲には全く興味はありません。私にとってのスターが不在です。子供時代のピュアな気持ちと違って大人になると、もっと別か感覚が生まれます。それは、やはり、「大人の世界」、つまり、「ビジネスの世界」が見えてくるからです。段々大きくなってくると相撲の世界の「八百長」とか「注射」なんていうことを耳にし、相撲が胡散臭く感じるようになりました。

相撲は「スポーツ」ではなく「興行」

やはり、相撲は、「興行」であって「スポーツ」ではないということです。伝統とか、格式と言いますが、要は昔から「見世物」だったのです。その見世物の「伝統」の精神を今も色濃く引き継いでいるわけです。貴乃花親方も「改革」「改革」と言っていたようですが、具体的に何をどう改革したいのか、一般人には良くわかりませんでした。おそらく、「興行」相撲を、もっと「スポーツ」に近づけたっかのではないかと推測します。

もっとわかりやすく言えば、「八百長」のない「ガチンコ」が当たり前の興行ということでしょうか。

大相撲は、今でこそ、高卒や大卒がいますが、基本は中卒でした。中学を卒業したばかりの人間が、大相撲という非常に特殊な世界に入り込むのです。もう世間の常識とはまったく違う異次元の生活を強いられるわけです。どっぷりその中で育ってきた現在の大相撲理事長の八角親方などにはかなり世間の常識とのギャップがあるはずです。もちろん、八角親方だけでなく、先代の北の湖理事長にもそれはあったでしょう。しかし、理事長としての器は、八角親方より北の湖親方の方がはるかにあったのでないでしょうか。

横綱同士のプライド対決

一連の騒動は、融通が利かず、思い込みの激しいらしい貴乃花親方と同じく横綱経験はあるが北の湖親方と比べて非常に器の小さい感じがする八角親方の「プライド対決」のようにも見えます。

マスコミの多くは、貴乃花親方に肩を持つようです。確かに相撲改革を旗印にしていた貴乃花親方には頑張ってほしいというマスコミだけでなく一般人もそう思っていたでしょう。

ここから本題です。貴乃花親方がおそらく一貫して「ガチンコ勝負」をしてきたのに対して理事会のメンバーは「注射」という「八百長」で「星のやり取り」をしてきた人がほとんどではないでしょうか。もちろんそんなことをしなかった関取もいると思いますが。その「八百長」相撲に関して身近で取材してきた相撲記者は何も知らなかったのでしょうか。おそらく知っていたでしょう。しかし、なぜ黙っていたのでしょうか。それには、昔女性スポーツライターが相撲記者だったか相撲アナウンサーOB?だったか忘れましたがテレビ対談で、八百長に関して鋭く相撲記者orアナウンサーOB?に迫ったのですが、その相撲記者の回答は、「関取にも家族がいる。その辺を忖度して負けるというとこはあるだろう。」というようなことを平然とテレビの前で行ったのです。それどころか、その辺を考量できないその女性ライターを非難していました。私は非常に驚くと同時に「やっぱり(八百長を)知っていたんだ」と思いました。「忖度」なんて今時の言葉ではなく、昔にも使っていたんですね。

相撲記者はジャーナリストではない!

私は、ジャーナリストとは、「権力のある人を監視し、不正があればそれを暴くの」が仕事ではないかと思っていたので、この相撲記者はジャーナリストではないと思いました。

これも昔の話ですが、ロッキード事件などがあった時代に、海外のジャーナリストが日本でジャーナリストと呼べるのは、「立花隆」と「猪瀬直樹」くらいしかいないのではないかと言ってました。

なんとなく納得がいく言葉でした。日本の報道記者は所詮「サラリーマン記者」で組織の都合で記事を編集してしまいます。立花隆も猪瀬直樹もフリーでした。日本の会社組織の記者は、本当にジャーナリストと言えるのでしょうか。甚だ疑問に思います。

この相撲協会vs貴乃花親方の騒動も相撲記者がもっと事実を告発していたら全く別の展開になったでしょう。

相撲協会と相撲記者は同じ穴のムジナ

なぜ、相撲記者は事実を告発しないのか。それは、「自分の身が可愛い」からです。要らぬことを言って、相撲協会から干されると相撲記者として仕事がしづらくなり、生活にも影響が出てきます。会社組織もそれは望まないでしょう。つまり組織ぐるみで告発をしないのです。特にテレビ局や新聞社は収益を考えた場合、「八百長の告発」は控えた方がいいわけです。

つまり、大相撲協会と相撲記者を含むマスコミは「同じ穴のムジナ」なのです。

今後、相撲協会の体質だけでなくマスコミ、記者の体質が変わらない限り、大相撲は「伝統」「格式」と言いつつ、その実態は、単なる人前でケツを出す「見世物」に過ぎないのです。

シニアの皆さんも心当たりがあるかもしれません。組織に入っていると何かと、何が「正しいこと」なのか悩んでしまうことがあったでしょう。この仕事は、組織のためなのか、個人のためなのか、相手(客先、業者など)のためなのか。

結局、何のために仕事をしているのか、に行き着いてきます。「初心に帰って」なんていうのは簡単です。現役サラリーマンは引き返させないところまで来ているのでしょう。家族、住宅ローン、子供の学費、老後の資金などなど、あるいは自己顕示よろしく名声かもしれません。その中でどう折り合いをつけるかですが、ほとんどサラリーマンは組織の中で埋没してサラリーマン人生を終えます。リタイヤすればもう別世界が待っています。組織のことなど考える必要もありません。自由に生きればいいわけです。

でも、これからそういう風に生きられるでしょうか。組織に身を委ね、組織に「忖度」する習慣を身につけてしまった人が。

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