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ジャニーズ喜多川の性犯罪の問題が今話題になっています。長年アイドル志向の10代の若者に対して性犯罪を行ってきたことがようやく全国的に明るみになったのです。
ジャニーズ事務所の記者会見ではジャニーズ喜多川の性犯罪を認め、被害者への謝罪と補償を述べていましたがどこまで本気なのかは彼らの記者会見では窺い知ることはできませんでした。
そしてこの問題から日本社会そのものが透けて見えそうです。
性犯罪の深刻さの理解が不足している日本社会
日本は児童ポルノ制作国として世界的に有名です。10代前後の少女に対して性的演技をさせ利益を得ている日本の大人たちがいるのです。
日本政府としても国内外から指摘を受け対策を講じているのですがなかなかこの児童ポルノを撲滅することができないでいるのが現状です。
その理由の一つが日本社会全体に児童ポルノが大きな社会問題という認識が未だに不足しているからです。
このジャニーズ喜多川の性犯罪も同様です。
社会からいろいろ非難を浴びてはいますが少なくとも当事者であるジャニーズ事務所とマスコミはこの性犯罪に対して非常に重要な問題とは思っていないと記者会見からそう伺えます。
それは性犯罪の被害者は世間体を気にしてなかなか表舞台に出てこれなかったためその精神的トラウマの大きさを真に理解できないからとも言えます。
しかしそのトラウマは一生続くのです。
あるいは社会に訴えようとしても日本のマスコミが黙殺する可能性が高いのでジッと我慢していただけかもしれませんね。
ジャニーズ事務所はこの性犯罪に対して真に反省はしていない
この事務所が本当に反省しているのであれば事務所名(社名)を変えるはずです。
なぜなら新社名とすることで新たな出発との表明になりますし、悪名高い名前の社名を払拭したいでしょうし、さらに性被害者がテレビを見たり新聞・雑誌を見てジャニーズの名前が出てくるだけでトラウマになることを抑制できるからです。
事務所側は被害者の方々には補償をしっかりしていきたいと言っていましたが、社名を残すことでこの口述が口だけだということがはっきりわかりました。
その場しのぎの発言です。
将来性のない事務所(会社)ですのでそのなかのタレントは自分たちのためにどんどん退所(退社)すべきでしょう。
ジャニーズに忖度する日本のテレビ局
ジャニーズは日本の芸能界に多くの人気アイドルを輩出しています。その影響はテレビ局にも視聴率という数値にも顕著に現れテレビ局関係者は彼らや事務所自身に忖度し始めるのです。
またテレビ局にとっての客先はあくまでスポンサーであって視聴者ではありません。
従って週刊文春が1990年代後半にジャニーズ喜多川の性犯罪をすっぱぬき、裁判になってジャニーズ喜多川が一部犯罪を認めたときでさえ、日本のテレビ局はもとより新聞までもかれらに忖度しごく一部のメディアを除いて報道を控えました。
さらに2000年以降もなにかと問題になったのですがいつものように彼らに忖度を続けました。
しかし2023年になってBBCがこの問題を取り上げ日本の芸能界及びマスコミに問題を提起しました。
それでも日本の芸能界やマスコミは沈黙を続けました。
そこで性被害にあった当事者が記者会見を行いようやく日本のマスコミも重い腰をあげたのです。
結局日本のテレビ局関係者は自分たちの利益を優先し性犯罪という重大は犯罪を無視し被害者をないがしろにしたわけです。
安倍政権時代にある官僚が当時の安倍首相に「忖度」したと伝え非難を浴びせていましたが自分たちがジャニーズ事務所に「忖度」していたという笑うに笑えない出来事です。
おそらくこのような忖度は日本の芸能界、テレビ業界だけでなく一般社会まで浸透しているのではないでしょうか。
人の顔色をうかがって事を判断することも相手への忖度。外国人観光客が日本は相手をリスペクトする文化があって素晴らしいと言いますが、相手をリスペクトすることさえある意味相手への忖度と言えるでしょう。
日本人は忖度ばかりしているように見えます。
これが日本社会の閉塞感を生み出している原因の一つにもなっています。
なんだかこの問題はジャニーズやテレビ局だけの問題ではなく日本人社会全体の問題のような気がしてきます。
相変わらず外圧に弱い日本社会
今回のジャニーズ問題は海外のテレビ局BBCによって問題提起されました。
そしてそれが国内外に拡散されてようやく日本のマスコミが動きだしたのです。
つまり海外からの問題提起がなければずっとジャニーズ喜多川の性犯罪はタブーのままだったのです。
おそらく自分たちもジャニーズ事務所と同じくジャニーズ喜多川や事務所に忖度し続けてきた事が公になることを良しとしない空気もあったはずです。
昔から政治の世界では日本は外圧に弱いとか外圧を利用しないと日本社会は変化できないと言われてきました。
今回も一部の欧米マスコミが騒いだので慌てて日本のマスコミも動いたのですが日本人としては実に情けないことです。
終わりに
ジャニーズ喜多川の性犯罪はジャニーズ事務所だけでなく長年忖度し続けた日本のマスコミ、少なくともテレビ局にも責任があるはずです。
したがって日本のテレビ局はこの問題の性被害者に対しての補償にジャニーズ事務所と一緒に考えるべきです。
テレビ局のトップが記者会見を行い公式謝罪をするべきと思いますが何もしませんね。性犯罪の加担者だったのにも関わらず。
誰も被害者のことなど考えていないのですよ、結局。
安倍政権時代に「忖度」という言葉が流行しましたが日本社会は忖度だらけの社会だと理解しましょう。
ジャニーズ事務所の新体制は身内だけの組織でアメフトの大麻問題の日大の組織を思い出させます。
これじゃ何も変わらないっていうこと。
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