毎晩アルコールを摂取しています。現在は、基本的に体調によって下記のようになっています。
・缶酎ハイ500mlx1本+350mlx1本/日
・缶酎ハイ350mlx2本/日
・缶酎ハイ350ml+(黒霧+炭酸水+ポッカレモン)グラス1〜2杯/日
のいずれかです。
体重が増え、ウエストも増えたきた理由は以前からあれこれ考えているのですが、どうもその原因の1つが少し前まで飲んでいた発泡酒(ビールより色々な添加物が入っています)を含むアルコールではないかと疑っています。
基本的に日々の食物の摂取量やその内容は大きく変わっていません。むしろ摂取量は徐々に少なくなってきています。変わったのは、以前は発泡酒350mlx1本+(黒霧ロック)x2-3杯だったのが、少しずつその酒量が増えてきたので現在は上記のように少し抑え気味です。
それでは、アルコールは本当に太る原因なのでしょうか。
目次
醸造酒の糖質量は?
蒸留酒と異なり、 日本酒、ワイン、ビールのような醸造酒には糖分が含まれています。
普通酒(上撰)、純米酒、本醸造酒のカロリーは下記の通りです(100g=100ml)
普通酒(上撰):エネルギー109kcal、タンパク質0.4g(1.6kcal)、脂質0g、糖質4.9g(19.6kcal)
純米酒:エネルギー103kcal、タンパク質0.4g(1.6kcal)、脂質0g、糖質3.6g(14.4kcal)
本醸造酒:エネルギー107kcal、タンパク質0.4g(1.6kcal)、脂質0g、糖質4.5g(18kcal)
ワインの場合はどうでしょうか。下記は100g(100ml)中の各ワインの主要成分とカロリーです。
赤ワイン:エネルギー73kcal,タンパク質0.2g(0.8kcal)、脂質0g、糖質1.5g(6kcal)
白ワイン:エネルギー73kcal、タンパク質0.1g(0.4kcal)、脂質0g、糖質2g(8kcal)
ロゼ:エネルギー77kcal、タンパク質0.1g(0.4kcal)、脂質0g、糖質4g(16kcal)
ワインの糖質は、ロゼを除き日本酒よりかなり低いことがわかります。
それでは、ビールはどうでしょうか。
ビールの主な原料は、麦芽(大麦)、ホップ、米、コーン、(コーン)スターチです。この米、コーン、スターチ(でんぷん)は味付け用として使用されます。
しかし、糖質量はビールによって異なりますが、サッポロ黒ラベルの場合、糖質は2.9g/100ml、11.6kcalです。
したがって、100g(100ml)中の糖質量は、多い順に基本的に「日本酒>ビール>ワイン」となります。
*「発泡酒」はコクを出すために色々な添加物が入っているのでビールよりカロリーも高く注意が必要です。
お酒の容器単位の糖質量での比較をすると
しかし、お酒を飲むとき100ml単位で飲むわけではありません。各種容器単位ではどうでしょうか。
酒容器単位 | エネルギー kcal | タンパク質 kcal | 糖質 kcal | |
普通酒 (上撰) | 1合(180ml) | 196 | 5.2 | 35 |
純米酒 | 1合(180ml) | 185 | 2.9 | 26 |
本醸造酒 | 1合(180ml) | 193 | 2.9 | 32 |
ビール | 1缶(350ml) | 140 | 4.2 | 41 |
赤ワイン | グラス(100ml) | 73 | 0.8 | 6 |
白ワイン | グラス(100ml) | 73 | 0.4 | 8 |
ロゼ | グラス(100ml) | 77 | 0.4 | 16 |
上記から、容器単位で言えば、ビールが一番糖質カロリーが高くなります。
参考までに、ご飯(白米)1膳(160g)の総カロリーは269kcalで、そのうち糖質のカロリーは、58.88gx4kcal/g=235.52kcalです。ご飯はほとんど糖質!
また、発泡酒は先述の通りビールよりももう少しカロリーが高くなります。
醸造酒はご飯に比べるとはるかに糖質が少ないことがわかります。
エネルギー(カロリー)から栄養素(タンパク質、糖質、脂質)のカロリーを引くと残りはアルコール自身のカロリーとなります。しかし、アルコール自身のカロリーは「エンプティカロリー」といって分解されて体外へ排泄されます。このあたりは後述致します。
蒸留酒は太らない→「不正解」
ウイスキーや焼酎のような蒸留酒は糖分(糖質0g)を含んでいないので太らないと言われています。
しかし、蒸留酒中の純アルコール成分であるエチルアルコール(エタノール)は、その量に比例して中性脂肪の体内蓄積を促進する物質を分泌します。
つまり、蒸留酒のようなアルコール度数の高いアルコールはその物質を分泌しやすくその摂取量が多くなると太る原因になるのです。
アルコール自身にもカロリーがあり、約7kcal/gとなります。しかし、このアルコールカロリーは特殊で、炭水化物や脂質のように人の生命維持エネルギーにはならず、肝臓で下記のように分解されます。
アルコール→(アルコール脱水素酵素)→アセトアルデヒト(有害)→(アルデヒド脱水素酵素)→酢酸(無害)
酢酸→(全身を回って)→二酸化炭素+水→尿として排泄
しかし、肝臓の役割には、
- 脂肪酸、コレステロールの代謝
- 糖分の貯蔵と放出の調整
などがありますが、アルコールの分解を優先してやるため、上記の使命が後回しになってしまいます。そのため、脂肪の分解や糖質の放出などがおそろかになって太ってしまうのです。
また、アルコールを分解するとその後に体内、血中に入ってくる糖質、脂質の吸収力が高くなり、これがまた太る原因にもなると言われています。
缶酎ハイは、添加物が問題
私が今飲んでいるサントリーの「ストロングゼロ ビターレモン」は、100ml中、炭水化物0.2-0.7g(糖類0g)、脂質0g、タンパク質0g、エネルギー53kcalですが、添加物に酸化防腐剤(ビタミンC)、甘味料(アセルスファムk)が含まれています。
アセルスファムkとは、砂糖の140-200倍の甘さのある合成甘味料(非糖質甘味料)で、体内では吸収されず全て排泄される物質です。この合成甘味料については様々な意見がありますが、「現時点では」健康を害する物質とはみなされていないようです。
「甘くない」と宣伝しているのに何故こんな甘味料を添加しているのか不思議でなりません。
また糖類とは、単糖類(ブドウ糖、果糖)、二糖類(砂糖、乳糖)のことです。
種類の大枠から順に、炭水化物>糖質>糖類となります。
糖質のエネルギーは4kcal/gですから、炭水化物≒糖質とすると0.7×4=2.8kcalとなり、残り53-2.8=50.2kcalがアルコールのカロリーになります。(添加物のカロリーが全てゼロとする場合)
アルコールのカロリーは先にも述べたように全て体外に排泄されますので、カロリーはあってもエンプティカロリー(=栄養素を含まないカロリー)ですのでそのカロリーのせいで直接太る原因というわけではありません。
この酎ハイを1缶(350ml)に換算すると、糖質のカロリーは2.8kcalx3.5=9.8kcal、総カロリーは、185.5kcalです。
したがって、ご飯に比べ直接太る原因にはなりませんが、飲みやすいので多量に飲むとやはり先述の理由により「アルコール分解を優先して脂肪酸の代謝、糖分の放出に支障をきたして」太りやすくなります。
さらに、缶酎ハイでもいろいろな味付けをするために、カラメル色素、野菜色素、大豆多糖類、香料などが含まれる場合があります。
例えば、ある缶酎ハイは100ml中糖質が9g、350mlでは31.5gであり、糖質のカロリーは126kcalとなります。上記の「ストロングゼロ ビターレモン」の実に13倍の糖質を含んでいます。
単純にこの缶酎ハイ2本でご飯1膳分の糖質を摂取したことになります。これはアルコール自身の問題だけでなく、糖質の過剰摂取で太る原因となります。
つまり、缶酎ハイは種類(添加物)によっては糖質が多くなり太る原因になります。
缶酎ハイの成分表をしっかり見てから購入しましょう。
血糖値が上がりやすいお酒は?
血糖値が上がると、インスリンが分泌されます。
インスリンは、別名「肥満ホルモン」とも言われ、血中の余分な糖分を体内に蓄積してしようとします。これが体脂肪(中性脂肪)となります。
したがって、太らないようにするためには、過剰なインスリンの分泌を抑えることが必要になります。
太る原因の多くは、血糖値の急上昇に伴うインスリンの分泌によるものです。
これはお酒にも当てはまります。
お酒によって血糖値が上がりやすいものとそうでないものがあるようです。
ある個人のデータによれば、血糖値の上がりやすいお酒は下記のようになります。(お酒は全て同じカロリーで飲酒後30分ごとに2時間測定しています)
ロゼ>黒ビール>白ワイン(甘口)>日本酒(本醸造)>糖質ゼロ発泡酒>焼酎>白ワイン(辛口)>赤ワイン(辛口)
これから、辛口の赤ワイン、白ワインと焼酎が血糖値を上げにくいお酒と言えます。日本酒も辛口であれば、血糖値が上がりにくいと言えるかもしれません。
辛口とは糖質が少ないということです。やはりお酒の中の糖質が多いと血糖値を上げるという結果になっています。
被験者は一人なのでこれが正確なデータと認知はされませんが、ある程度の判断はできるでしょう。
適性なアルコール量とは?
それでは、お酒を飲んでも大丈夫な(=健康に問題のない)適正量はあるのでしょうか。
この適正量は、年齢、性別、体重、体質(遺伝子)などによってかなり個人差があります。
それを踏まえてあえて言えば、一般に体重が60〜70kgの日本人の1日の純アルコール適正量は、20gと言われています。
この純アルコール20gを分解するためには、3〜4時間程かかると言われていますが、これにも個人差があります。
純アルコールとは、エチルアルコール(エタノール)のことです。
純アルコール量g=お酒の量ml x アルコール度数/100 x 0.8(アルコール比重)
これから、各お酒の適正量は、下記の通りになります。
・ビール:缶500ml x 1本
・日本酒:1合
・焼酎(25度):100ml
・ワイン:グラス2杯(200ml)
・酎ハイ(7%):缶350ml x 1本
・ウイスキー:ダブル1杯(60ml)
まとめ
・100g(100ml)中で糖質が多いお酒は、日本酒>ビール>ワインの順
・お酒の容器単位ではビール(350ml)が一番糖質が多い
・ご飯(白米)1膳(160g)のカロリーは、どのお酒よりも糖質が圧倒的に多い
・純アルコール(エチルアルコール)量を多く摂取すればするほど中性脂肪の蓄積を促進する物質が分泌する
・アルコールのカロリーは分解されて全て体外に排泄される
・肝臓はアルコール分解を優先するので、肝臓の役目である「脂肪酸の分解」「糖質の放出」などの働きを後回しにして、結果太る原因を作る
・缶酎ハイや発泡酒は添加物によって太る原因になる
・血糖値を急激に上げるとインスリンが多量に分泌し太りやすくなり、日本酒・赤ワイン・白ワインの甘口は要注意
・個人差はあるが一般に純アルコール(エチルアルコール)の適正量は20g/日
・加齢によって肝機能が低下するとアルコールの分解能力も落ちる
この記事へのコメントはありません。