健康

中高年のくしゃみはなぜ大きいのか

アイキャッチ画像出典元:James Gathany/CDC Public Health Image library/Wikimedia

先日の登山で下山後ストレッチやアイシングをしなかったせいで翌日は大腿四頭筋と腓腹筋にしっかりと筋肉痛が残っていました。寒くなって山に行くと風邪でもないのには鼻水がよく出ます。如何してかなと思っていたら、どうも「寒暖差アレルギー」のようです。

鼻には、体内の温度調整及び加湿機能と細菌・ホコリなどの異物を体外へ排出する機能があります。

鼻腔内の毛細血管は、寒くなると血管を収縮、暑くなると血管を拡張させます。これは体内で自動的に行うもので自律神経(交感神経+副交感神経)の働きです。しかし、急激な温度変化には自律神経がついていけない時があり、この時に風邪(ウイルスが侵入)でもホコリが入ったわけでもないのに「鼻水」を流してしまうのです。つまり自律神経の誤作動な訳です。

鼻腔内には粘膜を覆う粘液があります。ここで体外からの異物を付着させ、たんとして吐き出すか、鼻水やくしゃみで体外へ排出するか、あるいは飲み込んで胃酸の餌食にさせるかをしています。つまり、鼻水はこの粘液が多量に出たものです。

長くなりましたが、これからが本題です。

どうして中高年の男性はくしゃみが大きいのか

くしゃみの原因

くしゃみの原因は、基本的に鼻水と同じで、

・鼻腔内のホコリなどの異物を体外に排出する働き

・鼻腔内の体温が著しく下がった体温を上げようとする働き

・自律神経の乱れによるアレルギー反応

が考えられます。

くしゃみは不随運動で生理現象なのでなかなか止めることはできません。しかし、手を口に当てたり、ハンカチをあてたりすることは可能なはずです。

これをしないのが、中高年の男性に多くいるのです。もちろん中高年の女性も大きなくしゃみはありえますが、肺活量の問題だと思いますが、そのくしゃみの音量は男性に比べて小さいのです。

つまり、くしゃみは上記のような原因によって引き起こされる生理現象で「自己抑制」は難しいけれどもそれを最小限に抑えることは可能。

なぜ中高年の男性はくしゃみを最小限に抑えられない

・羞恥心の欠如

もう社会的にも年齢的にも先が見え、女性にも相手にされなくなり周囲の目を気にしなくなってくると昔はあったであろう羞恥心がなくなってくるようです。そのため秒速10mで4m四方に唾液が飛散するなんてことに無関心になるのです。

・身体機能(運動神経)の低下

加齢によりくしゃみの時、口に手をやるという行為が間に合わないのかもしれません。運動神経の低下といっていいでしょう。

・もともと自己中

羞恥心の欠如ではなくもともと他人がどうなろうと知ったことではないという自己中心的な性格な人もいるでしょう。

・社会的敵愾心

何らなの理由で社会に不満を持っている人で、くしゃみをする時「故意に」口に手を当てないで周囲のヒンシュクを買っているのを喜んでいる人かもしれません。稀にいますね。

くしゃみで腹筋が痛くなる原因

くしゃみをすると腹筋が痛くなったりする人がいますが、その原因は何でしょうか。

くしゃみは、一旦吸って(吸気)、それから吐き出し(呼気)ます。したがって一種の呼吸と見ることもできます。

呼吸するには呼吸筋と言われる筋肉が使われています。下記の出典元:https://www.ishamachi.com/?p=40382)

呼吸筋には、横隔膜、内肋間筋、腹横筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹直筋外肋間筋、胸鎖乳突筋、前斜角筋、中斜角筋、 後斜角筋などあります。

青文字:呼気に使われる筋肉

赤文字:吸気に使われる筋肉

横隔膜はどちらにも働きます。

これらの筋肉を使って呼吸していますが、呼気に使われる筋肉はほどんど腹筋群です。くしゃみの一種の呼吸と考えると、突然不随運動として呼吸が始まったために筋肉がついれこれず、一気に筋肉が収縮してしまったことによる筋肉痛と考えられます。

<追記>

息を吸うと横隔膜が下がり胸郭のスペースが広がり、逆に息を吐くと横隔膜が上がり胸郭のスペースが狭くなります。この一連の動作に外肋間筋(吸気のときに働く)と内肋間筋(呼気のときに働く)という呼吸筋が働いています。これらの筋肉が加齢により衰えると、呼吸がスムーズにいかなくなるのです。

くしゃみによるぎっくり腰

くしゃみで腹筋が痛くなるのと同様にくしゃみで腰を痛める場合があります。

ぎっくり腰は、「急性腰痛症」で一種のねんざといっていいでしょう。

原因は、くしゃみによる上記の呼吸筋の過剰収縮で、腰椎周辺の筋肉が一瞬の衝撃に耐えきれずに椎間板、靭帯、筋膜、腰椎関節などのいずれかに損傷を与えたものと考えられます。

くしゃみと言ってもいろいろありますね。

マスクをしよう!

日本は感染大国と言われています。電車、職場、学校、病院(←時に、日本の病院はひどいようです。)などは気をつけましょう。これからの時期風邪がひきやすい、咳、くしゃみが出やすい人は、マスクをしましょう。自己防衛のためだけでなく、人に迷惑をかけないためにしましょう。

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