11月以降秋風が吹く季節になるとちょっと肌寒くなるのですが私はこの気温は嫌いではありません。空気も乾燥してきますから。
しかし、夕方暗くなるのが早くなって午後5時過ぎには空がもう真っ暗になってくるとなんだか「悲しくなる」「寂しくなる」が入り混じった感情を持つようになります。
これは今に始まったことではなく子供の頃は夕焼けを見て「悲しく」なりました。おそらく、遊びは終わりでもう早く家に帰らないと叱られるという感情があったと思います。つまり楽しい遊びの終わりを知らせるのが「夕焼け」だったのです。
また暗くなることへの「不安」も子供の頃はあったのかもしれません。
社会人になっても晩秋の街路樹の葉が落ち始めるとなぜか「もの悲しく」なります。
会社員時代に同僚にそのことを話しと笑われましたが。
しかしこれは決して私が寂しがり屋なのではなく人間が持つ「本能」なのだと後でわかりました。
それではなぜ秋になると人はもの悲しくなるのでしょうか。
ホメオスタシスによるもの
例えば体温が下がると自律神経がはたらき体温を上げようとします。また体温が高くなると汗をかいて体温を下げようとします。
このように人(生物)は生体の内部や外部の環境因子の変化があってもそれを一定の状態に保とうとする性質があります。この性質(状態)をホメオスタシス(生態恒常性)といいます。
それまでの真夏の高温多湿状態から秋になって体温が下がってくると体温を上げようとします。
しかし同時に急な気温の変化による「生体的不安感」も生じるのです。
これがなんとなく「悲しい」「寂しい」という感情となって現れるのです。
セロトニンの分泌の減少
また秋になると日の出が遅くなり日の入りが早くなって日照時間が短くなります。
日照時間が短くなると別名「幸せホルモン」と言われる「セロトニン」の分泌も減少する傾向にあります。
セロトニンは脳内から分泌される神経伝達物質であり睡眠ホルモンである「メラトニン」を生成するための材料にもなります。
このセロトニンが不足すると、慢性的ストレス・疲労・うつ・不眠・向上心の低下・協調性の欠如などが起こります。
秋のもの悲しさ(哀しさ)はこのようにセロトニン不足による心の不安定さからくるものなのです。
これも先述のホメオスタシスによるものと言っていいでしょう。
ホメオスタシス(生態恒常性)は内分泌系、自律神経系、免疫系などに変化が起きるとそれらを一定に保とうとするのですから。
この場合セロトニンはホルモンですので内分泌系となります。
セロトニンを分泌させるためには
セロトニンは体内で自然生成されます。
またセロトニンは朝から昼にかけて分泌が多くなりますがセロトニンを運筆させるためには下記が有効です。
・日光浴(15〜30分程度/日)
・リズミカルな運動をする(グルーミング)
歩く、咀嚼(そしゃく)する、意識的呼吸をするなどが代表的なリズミカル運動となります。
・食事から摂取する
食事から取ろうとすると牛乳、チーズなどの乳製品、卵、大豆製品、ナッツ、バナナ、魚、肉などに含まれる「トリプトファン」(必須アミノ酸の一つ)が肝臓に入ってエネルギー源となりさらに脳内に行ってセロトニン、メラトニンの材料にもなります。
まとめ
毎年のように早くクソ蒸し暑い熱帯地方のような気候が終わらないかと思っていますがいざ秋になり枯葉舞い散る日々になると今度はもの哀しさに包まれます。
これはホメオスタシス(生態恒常性)が原因とわかっているのですが、それでも「なんだかなぁ」なのです。
逆に秋空は日中東京でさえ済んだ青空が多くなります。これは好きなんですけどね。
食事面からセロトニンを摂取することは筋トレをしているので先述のような食品(魚、卵、大豆製品、ナッツ)は毎日のように摂取しています。
もっともたくさん摂取したからといってもセロトニンがそれに比例して増加するというものではないのですが。
結局は適切な食事と運動が一番というところで落ち着くのです。
もちろん日光浴は大事で、セロトニンだけでなくビタミンDも日光浴で体内で生成されるのです。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きと免疫機能を調節機能があり、不足すると骨や筋肉が弱くなる傾向があるのです。
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