社会

新宿で見かけるおかしな人たちと哲学者の共通点

毎日のように新宿へ行っています。目的地が新宿という場合と経由地という場合があります。

その新宿駅にはJR線以外にも小田急線、京王線の私鉄、大江戸線、丸の内線のような都営などが交錯しています。

この世界一の利用客が多い新宿駅には構内の他にモグラの通路のような地下道が多数入り組んでいます。ひょっとして住んでいる人がいるかもと思わせるようか感じです。

夜は100%自宅にいるので新宿駅の人間模様はわかりません。

しかし日中でも実に様々な人たちを見かけます。

自動販売機の下の小銭を探す知的障害者

大江戸線の地下道にある自動販売機の前でしゃがんで何か大きな声を出している男性がいました。

「お金がない!お金がない!」「お金がある!お金がある!」とか何とか歌うように喋っています。

どうも喋りながらしきりに床と自動販売機の隙間をのぞきながらコイン(小銭)を探しているようです。

顔は見えませんでしたが声から年寄りではありません。服装はちょっとよれていた感じ。きれいそうではありませんでした。

何だかその声はいつか聞いた声で以前吉祥寺の路地にある自動販売機のそばにしゃがみ込んで誰かと会話していた知的障害者の若い男性の声に非常に似ていました。

しかしおそらく当人ではないでしょう。なぜなら何度も見かけたその吉祥寺の男性は服装がいつもこざっぱりしていましたから。

大声で独り言を言う高齢者

同じく大江戸線の通路で何やら大声を出しながら歩いてくる高齢男性を見かけました。

「中国人じゃない!中国人じゃない!」「中国人は……..(聞き取れず)」

と喋りながら蛇行しながら行ってしまいました。顔は昔テレビで見かけた料理人に周富徳さんという人がいましたがその顔に似た感じでした。

日本人なのかそうでないのかわかりません。

こういう独り言を言いながら歩く高齢者を見ると自分の10年後を見るような気になるのは恐怖です。大声は出さないだろうけど。

自宅でときどき独り言を言って今何を言っていたのだろうと思ってしまう自分がいます。

危ないなぁ、自分!

哲学者って?

先述のおかしな振る舞いをする人たちを見てふと思い出したのが哲学者と名のつく人たちです。

学生時代から哲学なんて「変人」「エキセントリックな人」の考えることと思っていました。したがってこれらの言葉がキーワードになって先述の人たちを見て哲学者が連想されたのかもしれません。

しかしそれは難解な哲学を理解できない凡人の私の言い訳も多分に含まれていたようにも思えます。

昔高校時代の担任の先生と卒業後会って飲んだとき、哲学についてほんの少し話しました。その先生は物理の先生でしたが哲学本をたくさん読んでいそうな感じだったのです。(つまり生徒から「変人」と見られていました。)

その独身の先生が教師を辞めて引っ越したときに古本屋に一括して本を引き取ってもらったら「たった15万円にしかならずかなりボラれた」と言っていました。

ボラれたとしても15万円だと結構(重そうな)蔵書があったのではないでしょうか。

私はその先生に「哲学者って自分の生きている社会が生きづらので自分が生きやすいような社会を考える人なのではないですか?」と聞くと先生は「いいところに気がついたね〜。」と言ってました。

やっぱりそうなのか。

それで要は「哲学者っていうのは生き方が下手な人間」なんだなと思った次第。

それって先述のおかしな人たちや私にも通じるところがあるのです。

したがって先述の彼らも私もある意味同類なのかもしれません。

まとめ

昔若い頃ウィトゲンシュタインの本を読もうとして全く歯が立ちませんでした。

そこでわかったのは「俺はバカなんだな」ということ。これだけは理解できました。それ以来哲学書は読んでいません。

たまたま新宿という地名を出しましたが新宿だけでなく世の中いたるところにおかしな人たちがいます。

しかし彼らがおかしいのか私がおかしいのか何を基準に判断するのでしょうか。

世の中の多数派と少数派ということで物事の善悪を判断することはリスキーです。

日本人ってひとの顔色を伺って多数派に寄り添おうとする人が多いので私は多くは少数派になってしまいます。

人と違うことをすると「変人」とみなされる社会。

先述したおかしな登場人物も単に今の社会で生きていくのが下手なだけで「おかしな人」と見られるのかもしれません。

そう見てしまう私もときどき多数派にいるのです。

自戒を込めて。

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