社会

理系女子が少ないと英字新聞に叩かれる日本の男尊女卑社会

アイキャッチ画像:東洋経済

自民党総裁選で候補者4人のうち2人が女性でした。その中で予想以上に善戦した60代に突入した高市議員は若い頃ドラムを叩いていたそうです。

日本は男尊女卑の社会で女性の社会進出が他国に比べて低いと言われ続けていますが時代が変わってきたのでしょうか。

もうずいぶん古い話になりますが私の高校時代には女子生徒だけ家庭科の授業があって一部の女性から試験科目が男子より増え不公平だという声があったことをなぜか思い出しました。

理系女子は日本社会では生きづらい?

なぜこんなことを書いているかというと今日読んだ英字新聞で日本の女性の大学進学でエンジニア系(工学系)への進学率が14%で自然科学系が25.8%であるとUNESCOのデータを出して日本社会の女性進出の問題点を指摘していたからです。

よくある日本社会は先進国なのにいかに男尊女卑かという話です。

またグローバルジェンダーギャップ指数2021では日本は156カ国中121位と相変わらずの男女の不平等が突出しています。

理系女子では就職が少ないとか婚期が遅れるとか大学院でも性差別されるとか言われています。

こういった男女間差別は現実にあることは確かです。

私も工学系でしたが当時女性は数えるほどしかいませんでした。今は一口に理科系と言っても色々な学科が増えましたから昔よりは女性は進出しているのでしょうがそれでも上記の数値だけなのです。

以前医学部受験でも女性受験者はその合否で差別されていたことが複数の大学で発覚しました。

そのときフランスのメディアから「どうぞフランスの医学部に来てください」と日本の男性社会をやんわり非難した記事がありました。

それではいつ頃からどうして日本は男女間差別、男尊女卑の社会になったのでしょうか。

いつ頃から日本は男尊女卑になったのか

どうも江戸時代から男尊女卑が明確になってきたようです。やはりそこには武士の存在があります。

武士はもともと地方で公家の荘園の警護役をしていましたがそれが兵士となり武力を持って勢力を伸ばし公家を脅かす存在になりました。

兵士として男女を見た場合やはり男性の方が戦闘力があったのは事実でそれが武家社会が確立し士農工商において平民の模範となる武士の存在が確立し、それに伴って男性優位の社会ができたのです。

しかし現在は江戸時代から400年以上経っているのにもかかわらず男尊女卑が残っています。

これは明治以降から昭和前期にかけて軍国主義がはびこり国を守る兵士としての男性優位社会が続いていたからです。

企業戦士は男尊女卑の名残り

しかし第2次世界大戦後からもう75年が経ってもいまだ男尊女卑が残っているというのはやはり日本男性の社会認識が遅れているからでしょう。

「企業戦士」なんて言葉がいい例です。サラリーマンは現代の兵士というわけです。いまだに男は闘う生き物なのです。別に戦っているのは男ばかりではないのですがそれに気がつかないことが「男性は社会認識が遅れている」ということなのです。

学校でも仕事でも女性は社会認識が遅れている男性に囲まれて成長を阻まれているのです。

これに同性である彼女たちの母親まで男性社会に揉まれてきた経験から損得勘定で自分の娘に「長いものに巻かれること」を教えます。

これは長年の経験からどうすれば男性社会で女性がうまく立ち振る舞えるかをかいつまんでいうと「長いものに巻かれろ」「手に職を持ちなさい」となるのです。

もう周りは敵ばかりです。

そして自由に羽ばたくために束縛を嫌う女性は海外に出ていくわけです。

男性社会で疲労する男性

理科系女子もいれば文化系男子もいるのは自然です。

肉食系女子もいれば草食系男子もいるのです。

ずっと男性優位社会で生きてきた男性もいつまでも兵士として戦っていると肉体的精神的に疲労が蓄積し社会からドロップアップしたり最悪自殺したりします。

彼らは男として兵士を演じ続けることに疲れたのです。

彼ら男性も仕事や生活問題で愚痴をこぼせば周囲から「男のくせに情けない」と言われるのが嫌で誰にも言えず消え去ってしまうです。

ある意味男性の方が社会から孤立しやすいのかもしれません。

夫が妻に対して「生活費を稼いでやっている」という気持ちから女性を見下しているのはストレス発散の飲酒と同様に辛い仕事からの逃避から出る言葉で一般に男尊女卑症候群と呼ばれています。

しかしこんな社会では男性も女性も不幸になるのです。

結びに

海外から日本を見るとサムライという言葉が出てきます。ときどき日本男性もその言葉を利用します。

このサムライという言葉のイメージが日本社会がいまだ男尊女卑の社会であることを印象付けているような気がしてなりません。

昔と違っていろいろな男女がいるのですから好きなように生きていける(生きる機会が平等に与えられる)社会が成熟した国と言えるのでしょう。

そのためには男性も女性も異性の差異を認識し、互いに能力(才能)の過不足を補うようになれば男女間の格差、男尊女卑も自然消滅していくのでしょう。

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