登山

泥んこ登山道で走って泥はねする原因とその予防法

先日の小雨混じりの登山で登山道がひどく泥んこ状態なところが多く登山ズボンの後ろが泥はねで悲惨な状況でした。

しかし、登山中気がついたことがあります。何人ものトレランの連中が私の前を走りぬけて行ったのですが誰一人彼ら・彼女らのふくらはぎ部分がほとんど汚れていないのです。

なぜ私が泥はねしトレランの連中は泥はねしないのか

どうして私の脚の後ろ側の膝下が泥はねで汚れてトレランの連中のそれは汚れていないのでしょうか。

いろいろ調べて見ると泥はねする人には

1.ガニ股、O脚、内股

2.下半身の筋力の低下

3.靴裏の溝が深い

の可能性があるようです。

私は上記1)、3)が当てはまります。しかし、2)は筋トレをやっている身としては素直に認められません。

そこで早速ジムでトレッドミルをやっている時にジムスタッフに私の歩行時・走行時の足のつま先がどこを向いているかチェックしてもらいました。

そうすると意外なことがわかりました。

<歩行時のつま先の向き>

右足:真っ直ぐ前

左足:少し外側

<走行時のつま先の向き>

右足:若干外側

左足:少し外側

上記から私のつま先は少なくとも走行時は外側を向いているということがわかりました。

これは私がO脚(両膝間に指が2本入るスペースがあります)であることも関係していると思いますが、右足に比べて左足が外側を向いていることが気になります。

それでは何が原因かというと、やはり2)が一番該当するのです。

普段ジムで下半身の筋トレに力を入れている私としてはなんとも言えない心境です。

泥はねの理屈

つま先が外側を向くというのは同時にかかとが内側を向くということです。

それによって右足を後ろに蹴り上げた時に左脚後ろ側に泥が跳ね上がり、左足を後ろに蹴り上げた時に右脚の後ろ側に泥が跳ね上がるのです。

私の登山ズボンを見ると確かに右脚のふくらはぎ部分の方が左脚より多く泥がはねていました。

また蹴り上げるという走り方にも問題がありそうです。ジョギングではどうかわかりませんが、トレランでは通常の登山の仕方と異なり、フラットな場所や緩やかな坂道などは時短のために大股で走ります。したがって泥が後脚に跳ね上がることは少ないのでしょう。

私はつま先が外側を向きトレランの連中は真っ直ぐだったのでしょう。

つま先の向きと下半身の筋肉の関係

出典:世界一ゆる〜い解剖学教室

それではどの筋力が低下しているのでしょうか。

まず考えられるのが腓骨筋です。

腓骨筋は腓骨(スネ)の外側から足首、足裏にかけての筋肉です。

起始:腓骨の外側、停止:小指外側と足裏(親指側)

機能としては、1)足首を伸ばす(底屈)2)小指側を持ち上げる(外反)です。

この腓骨筋が弱いと足首が安定せず、ぐらついてしまいます。

私もバーベルフロントランジをやっていて左足首を痛めてしまったことがありますが、おそらく左足首が安定していなかったのでしょう。右足首は全く問題ありません。

それでは走っているときどうしてつま先が外側を向くのでしょうか。腓骨筋以外にも低下している筋肉がありそうです。

つま先が外側を向く原因

1.着地点する瞬間地面から受ける衝撃を骨盤周りのお尻の筋肉で支えることができない

2.腰が沈む

3.骨盤が外側方向に逃げる

4.膝が内側に落ちる

5.つま先が外側に向く

6.外ー内ー外のねじれが起きる(下のイラスト参照願います)

7.腸脛靭帯炎になりやすい

これって私が登山で腸脛靭帯炎になった原因そのものでしょうね。

わたしはこの炎症のメカニズムとして大臀筋の緊張によって腸脛靭帯が収縮してしまい大臀筋・大腿筋膜張筋と膝下をつなぐ腸脛靭帯と膝外側の大腿骨の突起部との摩擦によって炎症が起こると分かりましたので大臀筋・大腿筋膜張筋のストレッチと筋力アップをすること、大腿四頭筋を鍛え膝周囲の靭帯の負荷をカバーするために筋トレを始めたのです。

その成果はあり今ではストックを使わずとも登山できるようになりかつ腸脛靭帯の痛みもなくなりました。

しかし、まだつま先の向きと腸脛靭帯炎が関係しているとは思ってもいませんでした。

そうするとまだお尻の筋肉(大臀筋と中臀筋)あるいはその他の筋肉の強化が不足してるということなのかもしれません。

また、膝が内側に入りつま先が外側を向くということは同時に下記のようなことが起こっている可能性があります。

出典:sprint&conditioning

1.内くるぶしが下に落ちる(→外反母趾、扁平足へ)

2.太ももは内側に閉じひねられやすくなる

3.膝が不安定になる

4.足首を外側に向ける筋肉が過緊張する

5.その反対側の足首を内側に向ける後腓骨筋、拇指屈筋群が弱くなる

6.内側広筋が弱くなり膝がさらに不安定になる(→が足炎、足底筋膜炎、腸脛靭帯炎、膝蓋靭帯炎へ)

つま先が外側を向くことで分かった弱化している筋肉

・腓骨筋

・大臀筋

・中臀筋

・内側広筋(大腿四頭筋の1つで太もも前面の内側の筋肉)

つま先が外側を向くということだけで少なくともこれだけの筋肉の力が低下しているのですね。

つま先が外側を向かないための筋力アップトレーニング

それでは上記の筋力アップするためにはどんなドレーニングがあるのでしょう。すでに私が取り入れている筋トレも含めて紹介します。

ブルガリアンスクワット

大臀筋、中臀筋、内側広筋

ランジ(ステーショナリーランジ、フロントランジ、ウォーキングランジ)

大臀筋、中臀筋、内側広筋

スクワット(足幅:肩幅程度)

大臀筋、中臀筋、内側広筋

後ろスイング

壁に両手をつき姿勢は真っ直ぐにして一方の脚を伸ばします。膝は曲げないでゆっくりとスイングを左右10回x3セット。

大臀筋、中臀筋

ワイドレンジスクワット(足幅:肩幅の1.5〜2倍程度)

内側広筋

サイドランジ

内側広筋

つま先立ち

朝日新聞

腓骨筋

足幅は肩幅程度で両足の向きを平行にしたり「ハ」の字にします。

なんだかんだとまだまだ筋トレが不十分ということでしょうね。私は左脚だけのつま先立ちをすることにしました。やっぱり右脚よりきついですね。「継続は力なり」です。

異論反論

ただし、別の意見もあるのです。それは男性はガニ股走りが良くて女性は内股走りが良いという人もいます。

その理由は骨盤とハムストリング(太ももの裏側)の関係です。

男女の骨盤の形状は女性は男性に比べて骨盤が幅広く坐骨が広く、男性は坐骨が中心によっています。

この違いによって男性はガニ股走り、女性は内股走りがいいというようです。

詳細は機会があれば書くこともあるでしょう。

今回はこういう意見もあるということで。

まとめ

・つま先を真っ直ぐにして走れば泥はねは防げる

・さらに大股で走ると泥はねは防げる

・つま先を真っ直ぐにして歩く・走るためには腓骨筋・大臀筋・中臀筋・内側広筋(大腿四頭筋の1つ)を鍛えること

・靴底の溝が深いと泥はねし易い

・O脚、ガニ股、内股のほとは泥はねし易い

合わせて読んで欲しい:

雨空の中高尾山口駅から陣馬山をピストン in 2019/11/24前のページ

街で見かける歩行困難な高齢者とそうならないための予防法次のページ

関連記事

  1. 筋トレ

    今年最後の筋トレで背中の筋肉を痛める

    いつも行くジムの年末年始の休日は12/30〜1/3までとなっ…

  2. 筋トレ

    右膝内側の痛みがあってもやってみようと思う脚トレ種目は?

    アイキャッチ画像:VOKKA6月1日より緊急事態宣言…

  3. 筋トレ

    筋肉量と筋力の違いと歩行速度による高齢者の生存率

    いつもながらジムに行くとおかしな人、見掛け倒しな人に出会いま…

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

最近の記事

2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  
PAGE TOP