社会

オーストラリアのカンガルー猟問題から見る先進国の虐殺問題

オーストラリアは観光やワーキングホリデーなどで日本人にも馴染み深い国ですが羊やカンガルーの数の方が人より多いとヤユされる国でもあります。

また今も中国問題で何かと話題を提供しています。

そのオーストラリアに関して先日読んだ英字新聞ではオーストラリアのカンガルーハンティングの問題が載っていました。

オーストラリアのカンガルー猟の問題

このカンガルー猟を全面的に禁止すべきとアメリカのカリフォルニア州や米国人道協会、動物愛護家などから強く非難されていて、記者はそのハンターである男性にスポットを当てています。

場所はクイーンズランド州のSURAT(シュラットと読むのか?)です。

「カンガルーは自分たちで肉を食べるためや生活のために猟をしている」

「何千年も前からカンガルー猟をしている」

「乱獲はしてない」

「18kgのオスで18ドルの稼ぎ」

さらには記事に

カンガルー産業は毛皮や肉で年間6,000万ドルの取引額になっておりこの地域の重要な産業となっている。

サッカーシューズにカンガルーの皮が使用されている理由でサッカー選手がそのシューズメーカーの靴を履かないという問題が起こったが実際はほとんど食用で利用されている。

我々の国を理解していない。

なんだか、これって日本に捕鯨問題に似ているような気がしませんか。

「日本の捕鯨は1000年以上の歴史がありこれはもう文化だ。」

「クジラも肉以外にも骨やヒゲ、オイルなど全て無駄なく使っている。」

「なぜ牛や豚などは平気で殺すくせにクジラになるとそんなに感情的になるのか理解できない。」

「クジラを計画的に捕獲しており絶滅危惧種ではない。」

などなど。

何千年もとっているということはおそらく先住民の方たちのことを言っているのでしょう。

どこも同じなんだなあと感じ入った次第。

どこも同じと言えばドイツとナミビア(旧西アフリカ)の植民地時代の問題がありました。

ドイツとナミビア問題

1884〜1915年までドイツは旧西アフリカ、現在のナミビアを植民地にしていましたが、それにあたって数万人の現地人を殺したとされます。

これに対して最近になってドイツ外相が正式に謝罪し、その復興・開発支援として11億ユーロ(1470億円)を申し出ました。

しかしこれは法的賠償ではなく道義的責任に基づく支援金であるとしています。

日本では日韓併合(1910〜1945)による補償金をすでに韓国に支払っていることに比べるとかなり遅い話です。さらに法的賠償でないと言っているのである意味「逃げて」いますね。

これがフランスになるとさらにいかにもフランス的になります。

フランスのルワンダ大虐殺

1994年ミッテラン大統領末期に起こったルワンダ大虐殺では80万人が亡くなりました。

当時ルワンダのカガメ大統領がルワンダ愛国戦線(RPF)を率いて隣国のウガンダから攻め入り新フランスの多数派フツ政権を倒そうとしました。

そのためフランスはフツ民兵に軍事指導をし武器の調達にも関与したとされます。

これに対してフランスのマクロン大統領はこの虐殺に自国の責任はあると認めましたが謝罪はありませんでした。また補償問題もありません。

さらにフランスは旧植民地であるアルジェリアの独立戦争でも謝罪はすれども補償はしていません。

当然アルジェリアは補償を求めています。

アイリスオーヤマの大山健太郎会長が在日3世とは知らなかった

カナダ先住民虐殺問題

またカナダでも最近先住民の子どもたちが生活していた寄宿学校跡地から215人の子どもの遺骨が見つかったと報道されました。

この話は19世紀まで遡らなければなりません。

19世紀以降カナダの先住民の子どもたちは親元を離れ強制的に寄宿学校で送られました。その数15万人を超えると言われています。

これはキリスト教への改宗、母語会話禁止しカナダ(西洋)に同化させるためでした。

また1980〜2012年の間に160万人いる先住民のうち少なくとも1200名の女性や少女が失踪したり殺害されたりしたのはこの同化政策によるものと断定されました。

なんだかこの話って今日本を除く先進国で大問題になっている中国新彊(しんきょう)ウイグル自治区のウイグル人の人権問題に似ていませんか。

イスラム教徒の多いウイグル人を強制収容所へ送り改宗(中国の場合無宗教化)させ母語を禁止し中国語を教えるやり方はカナダの先住民に対する同化政策と何ら変わりがないのです。

中国のチベットの同化政策も同様です。

まとめ

日韓の補償問題や人権問題、中国新彊ウイルグ人の人権問題などは世界中の先進国にあった問題なのです。

しかも現在もまだほとんど解決されていません。

自国が解決済みと言っても相手国が未解決と言っているからです。

またこれらの被害国も別のところで加害国である場合もあるので注意が必要となります。

オーストラリアのカンガルー猟の問題も日本の捕鯨問題に似ていますが日本の場合一体誰はクジラを食するのでしょうか。クジラ料理専門店でない限りはせいぜい捕鯨する地元だけではないでしょうか。

近い将来高タンパクな昆虫料理店が増加するような気がします。日本でもイナゴの佃を出す地域(北関東?)がありますね。

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