映画

身に染みるマイケル・キートン主演「殺し屋のプロット」(Knox goes away)

アイキャッチ画像:映画.com

今日は昨日と打って変わって晴天で登山日和。

ジムにも山にも行けない状態でストレスは溜まるばかり。元々映画は好きでしたがその代償行為として映画を観ているのかも。

今日はkino cinema新宿でマイケル・キートン主演の「殺し屋のプロット」(Knox goes away)を観てきました。

「殺し屋のプロット」のザックリしたあらすじ

かつて大学の教壇にも立ち、元陸軍偵察部隊の将校でもあった殺し屋ジョン・ノックス。自分がアルツハイマーにも似た精神障害に陥り急速に記憶を失うという病になることがはっきりしたことから引退を決意するも最後の仕事でその病のせいでドジを踏んでしまう。

さらに離れて暮らす息子マイルズ(ジェームズ・マースデン)が娘をレイプした相手を殺してしまい、父親が殺し屋と知っている息子父親に助けを求めに来た。

ノックスは完全に記憶を失う前になんとか息子を助けようと奔走する。そして途絶えていく記憶の前に最後の仕上げとしてノックスの友人ゼイヴィア(アル・パチーノ)に兼ねてより依頼していたことを託し最後の完全犯罪を実行するのだった。

鑑賞後の感想

・これはマイケル・キートンが監督・主演・製作を務めた映画で2023年の制作です。

・「バッドマン」主演だったマイケル・キートンもかなり老けていました。あまりにも長ったらしい病名は忘れましたが急速に記憶を失っていく病のなかで元妻と息子に財産を残そうとしたり、殺人を犯した息子を助けようと画策したことは自分が殺し屋だったことで家族に迷惑をかけてきたという贖罪なのか。

・最後はノックスの思う通りの結果になったのか。ほぼ完全に記憶を失った彼はもはや自分の息子さえ覚えていない始末。この結末は何が悲しいといって、ノックスにとって生きていることの自覚さえ怪しいことは幸運だったかもしれませんが自分の置かれた立場さえ理解せず一生を送っていくだろう窓際に立ち尽くす姿を見て、明日は我が身と思いそれが身に染みてきた自分を発見したことです。

・老いとはある日突然来るものなのかもれません。筋トレ、登山と自分の40代、50代よりも若いと思ってきた私は先月人工股関節の手術を受けて以来ろくに筋トレもできずにいる状態を見て徐々に老けていくような気がしてなりません。いずれ独り身の私もノックスのような病に陥り病室か自宅で毎日ぼ〜っと立ち尽くしているのかもしれません。

終わりに

・kino cinema新宿は私の好きな映画館ではありませんが時々他館では上映しないいい映画を上映する映画館でもあります。

・平日の午前中とあってか観客は20人足らず。おそらく全員年金生活者でしょう。

・制作が2023年とあってちょっと古いのはなぜなのかな。いい映画だと思いますが東京でもこの映画館を含めて3館(池袋、立川)のみとはお寒い限り。地味な映画なのでアメリカでは商業的に成功しなかったのかな。いい映画なんだけど。

・ああなる前に死にたいものだとは誰しも思うのでしょうがこればかりは神のみぞ知る世界なのです。こういう気持ちを払拭するためにも早く回復して筋トレや登山に行きたいものです。

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