社会

オランダと日本の年金制度から自分の年金を考えてみた

私のメールボックスに日本年金機構からまた「ねんきんネット」が届きました。たまに送ってきます。以前自分の年金はいくらもらえるのだろうと確認するためにネットを利用して以来です。

ちょうどそれと前後してネットで世界の年金制度の比較記事を読みました。

日本の年金制度は37か国中31位

なんとまあ、日本の年金制度は37か国中31位とのことでかなり低い位置にいました。さらに驚いたことに上位にはチリ(同10位)、ペルー(19位)、韓国(29位)、中国(30位)が入っており日本としては実に情けない結果になっています。

どこをどう比較してこうなるのかというと調査したアメリカのコンサルタント会社では年金制度を「十分性」「持続性」「健全性」の3つの項目から判断しています。

そして日本はこの3つの中で「持続性」がかなり低いのでした。

なんとなく想像できますよね。日本人自身が今後もずっと年金が支給されるかどうかかなり疑わしいと思っているのですから。

そして1位はオランダでした。過去10年間1、2位という年金制度に関してはダントツに優等生なのです。

なぜオランダの年金制度は充実しているのか?

日本の年金制度は、国民年金、厚生年金、企業年金の3階建てですが、オランダも公的、職域、個人年金の3階建てなのです。

ここでモデルとして月収42万円の単身者で毎月の保険料支払いを比較してみると、

日本(国民+厚生年金)→3万7500円/月

オランダ→10万円/月

ケチで有名なオランダ人ですがダントツにオランダの保険料支払いが多いですね。

さらに、消費税も日本は10%なのに対してオランダの付加価値税は21%とこれもかなり高額です。

またオランダの職域年金では自営業者も含めて実に95%が加入しているのです。

こういった十分な資金がオランダの年金制度にはあるのです。

年金支給開始年は、日本が65歳から、オランダが66歳から(2021年からは67歳から)となっているので日本より少し遅めに支給することにとよって支払い期間を少なめにすることもしています。

しかし「所得代替率」から見ると日本は61.7%(2019年)、オランダは70%です。

所得代替率とは現役時代の収入(ボーナスを含む手取り収入)と年金支給額の比率です。

これもオランダのほうが高いのです。

私の場合

私などは人生紆余曲折していたので厚生年金の保険料支払期間は普通の人より何年も少なくかつ単身者なのでその支給額はかなり低くなります。

そのため年金だけではとても生活できないのです。家賃で年金がなくなってしまいます。

したがって日々収入を得るために「ネットでチャリン」のブログを書いているのですが、年金生活を補充するほどの収入には絶望的な状況です。都心の中で見かけるホームレスを見て自分の近い将来を見ているようでとても切なくなります。

老後の生活を全うしたければ厚生年金を頼るのではなく他の手段を考えなければなりません。

私は姉が保険会社に勤務していたことと自分が預金するのが苦手な性格なので天引きという形で当時あった「養老年金」で毎月29,000円程度支払っていました。

この養老年金は私が間違って60歳以降も生きてしまった場合の「一種の保険」だったのです。もともと私の家系は女性は長寿で男性は短命なのです。

この保険は60歳から15年間で1500万円支給される保険です。これが私の唯一の老後対策でしたが、ないよりあった方がいいという程度でいささか焼け石に水的な感じです。なぜなら年金支給額が予想以上に少なすぎるのです。

こんなに低いとは思いませんでした。さらにそんな年金でもまだ支給年齢には至っておらず預金も圧倒的不足で自業自得な生活状況となっています。

「ない知恵を出せ」と日々自分を叱咤していますが、ジムと山で一時的な満足感を味わいつつこの自業自得な生活から逃避しているのです。

まとめ

多くの高齢者は厚生年金だけでは生活できない状況で(預金の切り崩し+年金)で生活しているのではないかと思います。もちろん中には年金さえ預金できる恵まれた人もいて羨ましい限りです。

しかしだからと言って「世の中不平等だ」とは思わないのです。まさになるようにしてなったのです。

まだ若い人は個人年金、確定拠出年金さらにサイドビジネスをしっかり考えておきましょう。これからは厚生年金はあてになりません

60歳過ぎて人に使われながら働くというのは想像以上に苦痛ですよ。おバカな私は40代の頃からサイドビジネスを考えていましたが、ついに思いつかず今に至っています。

またどういう状態に幸福を感じるかという問いに多くの人が、「自分で決断することができる状態にいる時」と答えています。つまり「命令されて仕事をするのではなく自分の判断で仕事をすることができる人は幸福を感じやすい」と言っているのです。

特に日本の会社員が会社が大嫌いな理由はここにあるのです。

お金が全然ない人も不幸ですが、お金があってもこのような状況で働いている人も不幸なのです。

私は毎日電車に乗って乗客を観察していますが、実に暗い感じの表情をした人が多いのには驚きます。自分もそう見えるでしょうね。

「二兎追うものは一兎も得ず」という格言は本当のことだと思います。

「何かを得れば何かを失う」のです。嫌な仕事をしてお金を得ても幸福にはならないし、嫌な仕事から解放されても文無しでは幸福にはならないのです。

かくいう私は以前より多くの自由を得たけどお金にソッポを向かれている生活。好きだけど全く金にならないブログを今日も書いています。

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