前回アメリカのアジア系アメリカ人への人種差別について書きましたが、この人種差別はもともとヨーロッパの植民地政策から来ています。
アメリカがイギリスから独立戦争を起こしたのもイギリスがアメリカに対して様々な植民地税をかけたからでした。
当然のことながら植民地主義が正当だと認められていた時代にヨーロッパはアフリカ・アジアを植民地にし植民地税を始め様々な形で摂取していたのです。
その中でもあくどいのがフランスです。イギリスもかなりエゲツないことをやっていましたが、フランスは今でもかなり極道なことをしています。悪の世界でいうところの「カツアゲ」ですね。
ヤクザが飲食店などから「みかじめ料」を取っているとの同じです。
場所はアフリカ。
フランスはかつてアフリカの19か国ほど植民地にしていました。現在も旧宗主国として影響力を持ちこれらの国から植民地税を未だにとっているのです。
そのうち14か国は自国の通貨がないのでアフリカ・フラン(CFA:セーファーフラン)を使用しています。
植民地税の摂取方法は14か国は西アフリカ諸国中央銀行(8か国)と中部アフリカ諸国銀行(6カ国)を経由して外貨準備高の50%を毎年フランスの国庫に入れらければならないのです。
その総額はなんと毎年50兆円に及びます。フランスの国家予算はザクッといって160兆円程度ですから、その国家予算の1/3弱をこれらの国から巻き上げているのです。
道理で農業国でろくに働かないくせに大国の対面を保っていられるわけです。
自由と平等と友愛を国旗に表していますが、何が「平等」だよと言いたくなります。
日本は韓国へ補償金と謝罪をし、補償金を取り下げた中国には巨額の経済援助をしました。
しかしフランスは何一つアフリカに対してしていません。
それどころかこの話は外聞を憚れるのであまり表には出したがらないのです。不都合な人間には暗殺も行っていたという話まであります。
当然アフリカも黙っていません。
2つの銀行のうち西アフリカ諸国銀行は8カ国に共通通貨ECOを2020年に発行することをに決めました。
これによってCFAは使用しなくなり植民地税は払わないことになりました。
しかし残り6か国はまだ植民地税を支払い続けるのです。
アフリカ諸国がなかなか貧困から抜け出せない原因の一つはこのフランスのせいでもあるのです。
ちなみに西アフリカ諸国銀行、中部アフリカ諸国銀行経由で植民地税を納めている国々は下記の通りです。
西アフリカ諸国銀行(8カ国)
・セネガル
・ギニアビサウ
・マリ共和国
・コートジボワール
・トーゴ
・ベナン
・ブルギナファン
・ニジェル
中部アフリカ諸国銀行(6か国)
・チャド
・中央アフリカ共和国
・カメルーン
・赤道ギニア
・ガボン
・コンゴ共和国
また前回ちょっと書いた旧フランス領のアルジェルリア(北アフリカ)も独立戦争で多くの血を流しましたが現在アルジェルリアの通貨はアリジェリア・ディナール(DZD)です。
フランスが日本のインド・太平洋構想に関心を持ち軍事的に関与しようとしているのはアフリカからのみかじめ料が少なくなったので今度は場所をアジアに変えてきたというのはうがった見方でしょうか。
参考記事:『アフリカだけでなくハイチまで食い物にしていたフランス共和国』
この記事へのコメントはありません。