完全に生活の一部になっている、というより生活の主軸になってるジム通い。
しかし東京では日々新型コロナ感染者の記録更新中で、このままではまたジムが営業中止になってしまうのではないかと気が気ではありません。
それなのに二階堂幹事長主催の忘年会で5人以上の夜の会食に参加した菅首相。
菅さんはつい先日「5人以上の会合は自粛をお願いします。」とのたまっていたのですが。
仕方なくマスメディアの前で反省の弁。
しかしその舌も乾かぬ翌日また5人以上の会食。
このおかげで国民はコロナ対策に関して政府の言うことを耳を傾けず、以前に増して飲食店でマスクなしで飲み食いして大声で会話する人が出てくるに決まっています。
それで思い出したのが先日ジムのロッカー室での高齢者同士の会話。
ジムでは感染防止のためジム内はマスク着用が義務付けられています。その中でロッカー室とパウダー室のみがマクスをしなくてもいい場所となっています。
しかし、その両方の部屋には「私語禁止」の張り紙が貼ってあります。当然ですね。マスクなしOKの場所でベラベラ話し込まれては感染防止の意味がありませんから。
ところがこの張り紙が目に入らない人たちがいます。それは高齢者です。
高齢者だけはロッカー室やパウダー室でもマスクなしで喋っているのです。
いつも困ったジイさん達だと思うのですが注意するのもかわいそうだと思って黙っています。
「かわいそうだ」と思うのは、もう彼らが世の中から相手にされない人達だからです。誰にも相手にされず後は「死」を待つだけの人達だからです。
本人たちもそれを自覚しているのです。「ため息」が聞こえてきそうです、本当に。
その会話の一人は75歳程度の毎回ジムで会うジイさん(仮にAさん)でおそらく毎日ジムに来ているのではないでしょうか。
Aさんはバイクで毎回最低30分程漕ぎ、それ以外にもエアロビクスに参加したりマシンでの筋トレも行い小柄ですが結構まだ体力がありそうな感じです。
もう一人のジイさん(仮にBさん)もよく見かけ70代後半という感じですが、あまり元気そうには見えません。このBさんはいつも誰かと話したがっています。
AさんもBさんもジム(都内)の近所(徒歩もしくはチャリンコ圏内)に住んでいるので都下在住の私から見るとリッチなのですが見た目は完全にヨレヨレ年金生活者です。
男性の平均年齢から逆算するとこの2人はともに余命10年未満。
Bさん:今眼科に行っているだけど、右目と左目では診察する先生が違うんだよ。
Aさん:えっ、本当?
Bさん:大病院は違うみたい。そっちはどうなの?
Aさん:xx医大病院に行っている。今日も病院によってからジムに来たんだ。もう病院とジムしか行くところはないからね。
Bさん:車で?
Aさん:自転車で。以前入院したときはタクシーで行ったけど。
Bさん:どこが悪いの?
Aさん:目なんだけどね。点滴したり目薬をつけたりしているんだけど…..。もうだめ!
Bさん:私はここやったでしょ。(注:「ここ」と言いつつ胸からお腹にかけて指で上から下になぞる)
まだまだ会話は続いていましたが、私が聞こえたのはシャワーを浴びて着替える5分程度の時間なのでその後の会話内容は分からず。
この会話からAさんもBさんも(手術)入院経験があり現在お互い目の病気を持っていることがわかります。
私は日本の高齢者はあまりにも年寄りくさくて嫌いなのですが、一方で参考になることもあるのです。
それは自分の未来予想図です。自分が今より高齢になるとこんな病気になる可能性があってこういう体形になっていくのかと参考になるからです。
ジムへ通う高齢者は他の高齢者よりも健康に関心を持ち体力もあると思いますが、それでもなお70歳を越すとこのような健康状態と体形になっていくのかと。
先述のAさんはジム内では元気そうなのですがジムを出て歩いている姿はトボトボと歩幅が短く膝が上がっていません。
Bさんに至っては、ジム内でも歩幅が極端に短く歩く速度も遅いのです。
さらにこの2人に共通しているのは、着替えるときずっと椅子に座って着替えることです。他の人は立って着替えます。
おそらく立ったまま靴下を履くことが困難なのでしょう。
つまりそれだけ本人が考えている以上に脚力が落ちているということ。
上半身も胸の筋肉はほとんどなくお腹が出ています。
加齢により自分の脚力を確認する方法にこの立ったまま靴下が履けるかを試してみるといいでしょう。
立ったまま靴下が履けないようではかなり脚力(お尻の筋肉を含む)が弱っていると言えます。
こういう人にはランジ系の筋トレがいいのです。
脚は上げ下げするためには大腿四頭筋(太もも前面)、ハムストリング(太もも後面)、それにインナーマッスルの腸腰筋(腰椎、骨盤から大腿骨に付く筋肉)を鍛える必要があります。
また歩行のバランスの維持・向上のためにはお尻の筋肉(大臀筋・中臀筋)が必要です。
歩行は必ず片脚が宙に浮いているので片脚立ちのバランスも必要になってきます。このとき特に中臀筋(大臀筋の内側にあります)が使われます。
これらの筋肉(群)を鍛えることでかなり脚(膝)が上がるようになります。
そのため脚を前後にして筋トレをするランジ系の筋トレが有効となるのです。
腰痛持ちの私は現在下半身の筋トレはランジ系しかやっていません。
フロント&バックランジ、ブルガリアンスクワット、ジャンピングランジの3種目です。いずれもダンベルを使ってトレーニングしています。
これらの筋トレの特徴の一つに腰への負担が少ないことが挙げられます。
またブルガリアンスクワットはスクワット(屈伸という意味)と名前が付いていますが脚を前後に開いて行う筋トレです。
ここでいうフロント&バックランジはフロントランジとバックランジを別個にやるのではなくそれら2つの種目を1つに組み合わせて行い、より身体のバランスを取るのが難しい筋トレとなります。
この筋トレは慣れないと体が左右どちらかにブレます、間違いなく。
私は未だに前脚を一気に後方へ移動させるときに体がブレてしまいます。
AさんもBさんも猫背ではありませんが、ジムで横から見て亀の頭がぬぅ〜と出たような感じの頭が前方に突き出て首が長くなったように見える高齢者を何人も見かけます。
こういう人は肩こりに悩まされるでしょう。
また一般的に高齢者は歩幅が短くなり歩く速度も遅くなります。これはジムに来る健康志向の強い高齢者でもその傾向があります。
高齢者こそランジをやりましょう。
このようにジムへ行って高齢者を観察すると改めて自分の現在と未来の身体を考えることができるのです。
そう思えば高齢者も人のために役立つことがあるのです。
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