山へ行こうか映画にしようか迷った末、今年初めての映画を新宿ピカデリーで観てきたました。「フォードvsフェラーリ」です。
ペーパードライバーの私にとって車、カーレース、ドライブには何も興味がないのですが、立ち読みした週刊誌の映画評と主演がマット・デイモンなのでいつものように詳細な情報なしに観ることにしました。
結論から言うと抽象的ですが「まぁまぁ」の映画でした。もちろんカーレースファンにはあのエンジン音だけでもしびれる人がいるかもしれません。
自動車はドイツで初めて開発されましたがそれを世界で最初に大量生産で成功したのはアメリカのフォードです。さらにフランスの24時間耐久レース「ル・マン」では1960年前後の当時イタリアのフェラーリが常勝でしたが、それに挑戦したのが新興国アメリカの自動車メーカーであるフォードの2代目社長でした。
2代目は初代と比較され辛いものがあります。ベルトコンベアーで大量生産される最大公約数的な車でしかないフォード。それにひきかえデザイン、スピードでフォードをはるかに凌駕するフェラーリ。そこでヨーロッパのカーレースでフォードの名をあげようとしたわけです。
マット・デイモンはル・マンで初めて優勝するも心臓を悪くしリタイヤしたアメリカ人カーレーサー役で出演。その後車の販売会社を経営するのですがフォード社のル・マン挑戦のためにチームのまとめ役として雇われのちにカーデザイナーとして成功します。
ただ「おやっ」と思ったのが2つ。その1つが登場人物にフォードの役員で出ていたリー・アイアコッカ。アイアコッカ?50代以降の会社員であれば誰でも知っているはずの名前です。「アイアコッカ我が闘争」みたいなタイトルの書物は日本でも結構読まれたのではないでしょうか。そうかアイアコッカってフォード出身だったんだ。
アイアコッカは風雲児と言っていいでしょう。フォードの2代目であるヘンリー・フォード2世との不仲から解雇され競合の破綻寸前のクライスラーへ転職。見事起死回生させて名を馳せました。その後紆余曲折して事業での失敗を繰り返したりもしましたが。
もう一つ、あれ?どこまで見たことがあるなぁと思ったら「バットマン・ビギンズ」で主演のブリース・ウエィン役で出ていたブルース・ウエィンです。車の修理工にしてレーサー役です。バットマンの役よりスリムというより痩せこけて出演していました。役にのめり込むことで有名な俳優なので減量したのでしょう。なんとまぁここに出演していたのですか。
ただ残念ながら準主演でありながらバットマン・ビギンズより役柄としてのインパクトはなかったですね。
カーレースに興味のある人は別の見方をするかもしれませんが私にとってはそれ以外に対した感動はありませんでした。でも十分時間つぶしにはなりました。
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