映画

映画「ニューヨーク公共図書館」を観て考えたこと

アイキャッチ画像:wondertrip

左膝裏の大腿二頭筋に違和感を感じたので無理せず大菩薩方面の登山は中止し、神保町の岩波ホールで「ニューヨーク公共図書館」を観てきました。

前売り券が売られていなかったので当日券で購入するとき、シニアと言おうかと思っていたら私を見るなり間髪を入れず2000円ですと言われました。

私の前の高齢者には何も言わないのに「1400円です」と、シニア価格。

売り場の人の主観によってシニアかそうでないか判断しているようです。

岩波ホール館内

私はこの映画館には数年に一度しか行きませんが、ほとんど真面目な映画を放映しています。

この「ニューヨーク公共図書館」もその部類です。いろいろな国で受賞している映画らしく、全く知りませんでしたが2017年の山形国際ドキュメンターリー映画祭の正式出品でもあったようです。

内容は、ただひたすら図書館内で動く人間を映し出すだけで、登場人物もほとんどカメラを意識していないかのように見えます。それもフレディリック・ワイズマンという監督のなせる技でしょう。

図書館の様々な活動と人間模様

この図書館は単なる図書館にとどまらず、図書館のスタッフ同士のミーティングをメインに、点字の読み方・作り方を教える、前衛詩人が支離滅裂な?ストーリーを語る、作家とインタビューアーの対談などがあります。

さらに、黒人文化研究の分館では黒人差別の教科書の問題(マグロウヒル社が出版)、政府による算数の問題の解き方変更による教師や子供達の戸惑いにより算数関係の本の貸し出し増加を議論する分館のスタッフ。

また、パソコン操作、電子機器のレンタル、求職レクチャー、ベルトコンベアーでの本の仕分け作業、新聞や雑誌を読みに来ているのか寝に来ているのかわからない利用者。

ブライアントパーク(画像:wondertrip)

図書館の外ではなぜか消防車が走っている映像を何度も流していました。そしてこの図書館があるブライアントパークでは寝転んだり、折りたたみ椅子でゆったりとくつろぐ市民達。

この図書館は、ニューヨークでも観光名所(五番館と42丁目との交差点)になるほどの建築物(ボザール様式)のようで、ニューヨークに行ったことのない私は「へぇ〜」そうだったんだと思うばかり。

私も毎週都内の大きな図書館へ行きますが、とてもこんなに幅広い活動をしているとは思えません。それに建物も貧弱です。

ましてや蔵書数が6000万点もあるなんて。

閲覧室(画像:wondertrip)

私は広い閲覧室で大きなゆったりとしたテーブルに赤色灯の下で読書するのが好みですが、日本の図書館ではまずできない話です。

スペース上の問題もありますが、日本は白色蛍光を使うので赤色灯はほとんど見かけません。日本人は白色蛍光を使いすぎ!

放映時間は3時間25分と長いので途中で10分間休憩があります。

前列のじいさんは明らかに眠っており、私も何度かこっくりしました。一見単調になりやすいのですが、黒人の人種問題、算数の解き方の問題、図書館スタッフの図書館の運営問題(市や寄付からの予算の獲得、デジタルと紙の本のバランスなど)など興味深いテーマもありました。

黒人の人種差別問題は何度もこの映画で流れてきます。ある黒人男性の叔母の話で叔母が経営する商店では商品の仕入れ価格が白人と黒人では異なり、黒人には高く卸すので彼の叔母もその価格を商品に反映せざるを得ず、結局店じまいしてしまったそうです。

私はこんな差別もあるんだな、と思った次第。

人種差別・偏見はどこから来るのか

そういう私も日本で黒人を見るとちょっと危ないかなと思ってしまう自分がいます。やっぱり私も偏見を持っているわけです。しかし、黒人から何らかの被害を得たこともありませんし、黒人と親しくなったこともありません。

だとしたら、この偏見はどこから来るのでしょうか。

これはTVや映画などの影響でしょう。海外のTVや映画は白人が作り、黒人が悪者になる場合が多いのです。したがって、「黒人は悪」と刷り込まれているのです。

中国人や韓国人の反日もほとんど彼らの政府、マスコミによる刷り込みであり、また反対に嫌中、嫌韓も日本のマスコミによる刷り込みが多いのです。

JR新宿駅の4ヶ国語アナウンスはほとんど病的!

ただし、あえて言えば、東京の特にJR新宿駅での中国語、韓国語による構内、車内アナウンスは耳障りです。すでに英語アナウンスはされているので日本語、英語、中国語、韓国語の4ヶ国語が毎日新宿駅ではアナウンスされ耳障りこの上ない!

ほとんど病的で、過剰アナウンス

サービス過剰!工事中のプラットホームで資材置き場になって通路が狭くなっているところでも注意するよう中国語でアナウンスが流れています。もううんざり。これから夏になってうだるような気候になったらどうするでしょう。

それにしても延々と工事しているJR新宿駅にもうんざり。

日本人の過剰サービスによる生産効率の低下は有名な話。それでなくとも駅員のあのベラベラ喋りまくる構内アナウンスにもうんざり。ちょっと電車が遅れると30秒ごとに遅れる理由と謝罪を延々と語っています。

喋り続けないと不安なのか?あるいはそれがちゃんと仕事していると信じ込んでいるのか?一種異様です。駅員は私のように耳障りと思っている人間もいることを知ってほしい!

以前、電車の発車ベルや笛が耳障りということでなくなったり音楽に変更されましたがこれは主に海外で生活していた日本人がクレームを入れた結果変更になったのです。

だんだん海外で生活する若者が少なくなってきているそうですが、若いうちにどんどん海外に出て行けばいいと思います。そうすればいかに日本のこういうところが異常だと気がつくでしょう。

少なくとも音に関して”日本人は超鈍感”です!

この映画を観てこんなことも思い起こせてくれました。

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