11月頃からの登山は低山でも高度を上げるのにしたがって気温が下がるので鼻水が出やすくなります。
先日の高尾山〜景信山〜陣馬山のピストンや丹沢三峰縦走でもそれぞれポケットティッシュ3袋を使い切りました。日帰り登山でもこれだけ使うのですから冬期テント泊、小屋泊をする人はもっと鼻水が出るはずです。
晩秋から奥多摩、丹沢あたりの低山でも高度を上げるにしたがって寒くなります。そのため鼻水がどんどん出てきてその都度ポケットティッシュが活躍するのですが、登山中に鼻をかんでいると段々面倒くさくなり登山用の速乾性タオルで拭くことになります。
それでもすぐまた鼻水が出てきてひどくなると鼻の下が少し赤くただれてくるのです。
面倒くさいのと鼻の下がヒリヒリするのが嫌でなんとかならないかといつもこの季節には思ってしまう次第。
通常でも1日1リットル以上出る鼻水。しかしこの出方は年齢も関係してくるかもしれませんね。
目次
紅葉シーズンからの登山で鼻水が出る理由
よく言われるのが「寒暖差アレルギー」です。アレルギーと言っても本当のアレルギーに症状が似ているからそう呼ばれるのでアレルギーではありません。
鼻水の役割
誰もが鼻水が出るということは鼻水に何か役割があるからでしょう。
加湿する
鼻の奥にある鼻腔内の乾燥を防ぐために鼻腔の粘膜から鼻水(鼻汁)が出ます。
さらに鼻から空気を吸った時に湿り気を与えるためにも鼻汁が出ます。これは肺内の環境を整えるために行われます。
臭いセンサーを守る
鼻腔内には嗅粘膜(きゅうねんまく)という臭いをかぐセンサーがあります。これを守るためにも一定の湿度が必要なのです。
異物の排除
鼻の中(鼻腔)に入った埃や塵、あるいは細菌の死骸などを排出するために鼻水が出ます。
鼻水のタイプ
透明感のあるサラサラタイプ
これが寒暖差アレルギータイプで気温の差によって起こります。また、花粉症のようなアレルギーもこのタイプ。
黄色い粘度のあるタイプ
ウィルスの侵入などによって風邪を引いた時の鼻水がこのタイプです。
登山で鼻水が出る理由
これらから晩秋からの登山で鼻水が出るのは、
気温の寒暖差が大きくなる
寒気には部屋の中の温度と屋外の気温の寒暖差、さらに平地部から標高が上がるに従って気温が下がることにより鼻腔周りの血管の収縮・伸張が変化にすぐに対応できずに鼻腔の中の粘膜に寒暖の刺激を受けて鼻水やくしゃみが出ます。
血管の収縮(血圧を上げる)・伸張(血圧を下げる)働きは自律神経(交感神経と副交感神経)の作用ですが、この作用による調整が間に合わず遅くなっているのです。
鼻腔の乾燥を防ぐ
寒気は空気が乾燥しやすくその乾いた空気を吸い込んで鼻腔が乾燥してひび割れたり出血するのを防ぐために鼻水が出ます。
晩秋からの登山用鼻水対策
晩秋からの登山で鼻水を出さない、もしくは少なくすることはできるのでしょうか。
首周りを温める
首や手首、足首を温めることによって体温の寒暖差を少なくします。
これらの部分の体表近くには太い動脈が通っているのでこれらの動脈を温めることで体温の寒暖差を少なくするのです。
鼻の中にワセリンを塗る
ワセリンを鼻の中(小鼻=鼻の穴の入り口)に塗って鼻腔の乾燥を防ぐことができます。私はワセリンを靴ずれ防止のために足のくるぶし下部、かかと、左足の小指と薬指に塗っています。
注意事項:脂漏性湿疹、脂漏性皮膚炎の方には適応できません。
このワセリンを鼻の中に塗布するのですが残念ながら私はまだ実践したことはありません。なぜなら私は脂漏性皮膚炎になりいやすい体質だからです。でも一度試してみようと思いますが。
フロントバッグ、サコッシュを装備する
鼻水はどうしても出るということで諦めてポケットテッィシュをたくさん持って行くか鼻水用タオルを持参する。
毎回ザックから取り出すのは当然面倒なのでフロントバッグまたはサコッシュかを装備してその中から取り出して鼻をかむ。
私は20リットルのザックに2リットル程度のフロントバックを取り付けています。ザックと同じメーカのフロントバックなので走ってもブレないように固定できるのです。
防水ポケットティッシュケース
Nrucの防水ポケットティッシュ専用のケース”PT-10+”があります。
カラナビを取り付けてザックに装備することができます。
まとめ
・登山での鼻水は気温の寒暖差と乾いた空気を吸いことによって起きます。
・自律神経の乱れに鼻水は関与しているので加齢も関係しています。
・体表近くに動脈が通る首、手首、足首は温め体温をキープしましょう。
・ポケットティッシュを取り出しやすいようにフロントバッグかサコッシュを装備しましょう。
・ワセリンを鼻の中(鼻の穴の入り口)に塗布してみましょう。中に突っ込みすぎて鼻腔を痛めてもそれは自己責ということで。
・鼻水を止める薬も市販されていますが、薬に依存する事は副作用もありやめましょう。
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