アイキャチ画像:石井スポーツ
季節的には涼しくなって登山日和の日々ですが「雨が降りそう」「筋トレで疲れ気味」「筋肉が減る」「早起きが面倒」「左膝にまだ違和感がある」などと言い訳して全然山へ行っていないニワカ登山客の私です。
ヤマレコ(登山専門のブログ)や個人の登山ブログではみなさん雨にも負けず風にも負けずに登っていらして頭が下がります。
この人達から見ると私は「もうお前は死んでいる」状態でしょう。
そんな私が日本の登山家が「ピオレドール賞」を受賞したというニュースを見て「ヘェ〜」と思った次第。
ピオレドール賞を受賞した平井、中島両氏
ところが「ピオレドール賞ってどんな賞だった?」とすぐには思い出せませんでした。(聞いたことはある、確かに。)
これはフランスの登山誌が主宰する国際的に活躍した優秀な登山家に贈られる山岳賞で登山家にとってもっとも権威のある賞(登山家のアカデミー賞)のようです。
今回これに受賞したのが「平井和也」(41歳)と「中島健郎」(36歳)の2人。どちらも登山カメラマンとしてのキャリアもあります。
実はこの2人以前TBSの「情熱大陸」で見たことがありました。それで顔を覚えていたのです。
今回の受賞はパキスタンのカラコルムのラカポシ(7,611m)を未踏の南壁ルートで登ったことによるもの。
確か平井さんは石井スポーツの社員なはずです。それで私はなんとなく身近に感じていたのです。
石井スポーツには結構行っているので。普段は何も買わず何か新しいものが入荷していないかチェックするだけですが。ヨドバシカメラの傘下になってちょっと面白くないのですが。
平井さん、中島さんは過去にもこの賞を受賞しており今回でそれぞれ3度目、2度目です。
よくもあの高高度で冷凍庫の中にいるような気温の崖でテント泊ができるものだと感心してしまいます。
トイレ(大便)はどうしているのでしょうか。やはり袋と瞬間凝固剤を使用してテント内で処理しているのでしょうか。
情熱大陸ではその辺りも突っ込んで欲しかったです。
何れにしても私のような日帰り登山専門の人間から見るともう異次元の住人です。
なぜあんなに山にはまるのでしょうか。山に憑かれているとしか言いようがありません。
もう山に行けなくなったらどうするんでしょう。山頂からの景色もさることながら登頂するまでの危険に対する緊張感がたまらないでしょうか。
そのためこの登頂の後しばらくの間「もぬけのカラ」のような虚脱感に陥ってしまったのでしょうか。
この登頂後平井さんはさらなる高揚感、緊張感を求めて世界第2位の標高のK2のルート調査に向かったのでした。
もう一組の登山家山野井夫妻
平井さんを見て思い出すのが奥多摩に住んでいる山野井夫妻です。
彼らも世界的著名な登山家で山にとりつかれた人たちです。残念ながら夫婦で登った山で凍傷になりお互い手足の指を何本も切ったです。
そのときの夫妻のことは私も読んだ沢木耕太郎の「凍」に出ています。
この山野井(泰史)さんの山野井通信というブログを見るとどうも今年の夏に奥多摩から静岡の伊東市に引っ越したようです。
年齢的なものもあるのでしょう。泰史さんは55歳、奥さんの妙子さんは64歳のはずです。
年をとるとより暖かい気候のところで住みたくなるものです。
結果伊豆に「畑と岩があって周囲に人が住んでいないところ」を見つけたようです。
まだそこがついの住みかになるかはわからないとおっしゃっていますが。
このご夫婦も私から見るとまさに異人です。
しかしちょっぴりうらやましい感じもするのです。
私も退職した当初は奥多摩か高尾周辺に移住しようかと考えたことがあったからです。でも冬は東京の中でも山梨よりで寒いのです。それにやっぱり私は都会が好きなのです。
私が生まれた北海道から比べればこのあたりも大した寒さではないのですが住居が冬対応になっている家がほとんどなのです。
北海道は夏仕様ではなく完全に冬仕様で家ができているので家の中は冬も暖かいのです。断熱材。2重、3重窓。床暖房。セントラルヒーティング。
私の友人の家は門から家までロードヒーティングしています。(ちょっと金持ちというか贅沢!)
そのかわりエアコンがない家も多く夏に真夏日になると扇風機を持ち出したりうちわでパタパタするのが難点。
それでも私は私…..
こんな彼らの生き方を見るともう自由に生きていい自分の残りの人生を考えてしまいます。
「今のままでいいのか」と。
かつては退職後国内の主要な山々を縦走しパタゴニアの山やカリフォルニアのヨセミテ国立公園の縦走を考えていた私は一体どこに行ったのでしょうか。
情熱指数がものすごく低くなった自分を見て別人の如しです。
あんな映像を見ていると何だか自分が不甲斐ない生き方をしているようにも思えてくるのです。
しかし決して悟って言うわけではありませんが「他人の芝生は青く見える」ものです。
「私は私なりの生き方をすればいいのだ」と自分に言い聞かせるのでした。
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