健康

高齢者になると骨折が多くなる原因とその予防法

私の数少ない友人は私が断捨離の一貫で年賀状を書くのをやめたのを知っているのにも関わらず義理がたく今年も年賀状を送ってきました。

私の断捨離はモノだけでなく人も含まれるので以前より一層人間関係に乏しい生活をしておりそれを知って心配になっているのかあるいは科学者が実験室で実験動物の生態反応を見るような目で不思議生物の私の生態を確認したがっているのか。

しかし昨年は年賀状が届かなかったのでとうとう不義理な私に見切りをつけて年賀状をもう出さないことに決めたのかあるいは難病指定の病気持ちなので病気が再発して入院しているのかと思っていました。

私は謹賀新年のメールを入れ近況報告をしその返信が届いてあらかたの事情がわかりました。

義理父が亡くなったので喪中につき年賀状を出さなかったこと。

90歳になる実母が腰椎骨折で3ヶ月入院し今は退院して介護士を派遣してもらって落ち着いているなど。

人はいつの間にか年をとっている

その友人は小さい頃私の隣に住んでいたので私はその母親も知っています。

おばさん(友人の母親)ももうそんな年齢になったのか。最後に会ったのはおばさんが50代の頃だったのであの元気だったおばさんが、と感慨深いものがありました。

人はいつの間にか年をとっていくのですね。そういう私もこの私の友人も65歳になり実年齢上とうとう高齢者の仲間入りです。

私の父方の祖母は老人専門病院で10年間寝たきりで入院して老衰で亡くなりました。95歳でした。

私の母も91歳で亡くなりましたが認知症が悪化してその専門病院で10ヶ月入院後亡くなりました。

私の姉は今年70歳になり、いずれ母と同じく認知症になる気配があります。

母親の葬儀や四十九日で会ったときはもうゾンビのように痩せていましたが母親の介護疲れだけでなくやはり加齢による体重減少もあると思います。

いつの間にか、本当にいつの間にか人は年をとっているのです。

加齢による骨折の原因

高齢者の骨折の主な原因は下記の通りです。

加齢によりホルモンのバランスが崩れる

年をとってくるとホルモンのバランスが崩れます。

男性の場合は男性ホルモン(主にテストステロン)の減少、女性は女性ホルモン(主にエストロゲン)の減少が挙げられます。

95%は精巣(睾丸)、5%は副腎で作られる男性ホルモンは筋肉の合成に必須です。さらに骨密度の維持や造血に関与しています。また量は少ないですが女性ホルモンも男性の体内で作れています。

女性ホルモンは母乳の発育や体の丸みをつけるだけでなくコラーゲン産生を促進し、骨、皮膚、血管、関節などの健康状態に関与しています。また量は少ないですが男性ホルモンも分泌しています。

男女とも加齢によりこれらのホルモンの分泌が低下し様々な現象・障害を生みます。

その現象・障害の中でもこれらのホルモンの減少により筋肉量、骨密度の減少が顕著になってきます。

筋肉の減少によってサルコペニア(→『加齢による筋肉量の低下の原因とその予防法』)になりやすくなりさらにちょっとしたことで骨折しやすくなります。

特に女性はもともと男性より筋肉量が少なく骨密度も低いので高齢になると骨折しやすくなります。

私が登山(下山時の走行)でなってしまった変形性膝関節症も男性より女性の方が多いのです。

これはケガ、体形、筋力の低下、経年劣化による関節内の軟骨の摩耗と産生能力の減少によるものです。半月板や関節軟骨の主な原料はコラーゲンですのでこのコラーゲンの生成能力の減少が大きいのです。

タンパク質の不足

コラーゲンはタンパク質の一種ですのでタンパク質を多く摂取しなければならないのに加齢に従って少食になりタンパク質の摂取量が減少してしまうのです。

それでなくとも日本人はもともとタンパク質の摂取量が少ないと言われています。

それではコラーゲン自身を摂取すればいいかというとそれは間違いです。

先述の通りコラーゲンはタンパク質の一種ですので経口からのコラーゲンを摂取しても小腸までにコラーゲンはアミノ酸に分解され肝臓によってタンパク質に再生されたり筋肉内でタンパク質に合成されたりします。

従ってコラーゲン自身を経口から摂取してもコラーゲンのまま皮膚や軟骨に届くわけではないのです。

詳細は私のブログ(『コラーゲンの真実)参照願います。

直接コラーゲンを摂取したい場合その患部を注射で挿入するしかないのです。

運動不足

骨密度を高めるのは一定の運動を行うことで骨に刺激を与えることが必要になってきます。

体重が重い人より軽量の人の方が骨密度が低い傾向がありますがその理由は重い体重により自身の骨に刺激を与えているからです。

適切な栄養不足とともに運動不足も骨密度の低下から骨折になる原因と言えます。

骨折をしないために

加齢に従って骨折したすくなったり関節痛になったりしやすくなります。

その主な原因は、先述の通りです。

これを防ぐには下記のことに留意する必要があります。

タンパク質を意識的に摂取する

肉、卵、乳製品、魚、大豆(納豆、豆腐など)を意識的に摂取しましょう。

ただし、肉類は脂肪が少ない赤身が必須です。鶏肉は胸肉(皮は取り除く)、ささみが高タンパクで脂肪分が少ないのです。

筋トレをしている人は体重x2g(体重が60kgの人は60x2g=120g/日)が必要です。

また高齢者はタンパク質の吸収力が低下しているので若い人より多くタンパク質を摂取しなければなりません。

そのため少食の方はプロテインパウダーを摂取することもいいでしょう。

ただし過剰にタンパク質を摂取すると腸内環境が悪くなって便通が悪くなる場合がありますので少しずつ増やして様子をみましょう。

ビタミンを摂取する

体内でのコラーゲンを含むタンパク質合成にはビタミンCが必要です。私はサプリとして40代の頃から2000ml/日程度摂取しています。食事からを入れるともっと摂取しているでしょう。

さらにビタミンB群は脂質そのほかの代謝を促進してくれます。

筋トレをする人の中にはマルチビタミンを毎日摂取している人も多いのです。

私は免疫力をアップさせる亜鉛(Zn)を摂取し始めました。もともと摂取量不足もありさらに亜鉛の吸収率30%前後と悪いので意識的に摂取する必要があります。

食物では牡蠣(かき)が亜鉛の含有率の高さで有名ですが毎日牡蠣を食するわけはなく、かつ私は牡蠣で3回食中毒を起こした経験があるのでこの食物は今後一切食さないようにしているのです。

そのほかマグネシウム、カリウム、カルシウムと言ったミネラルも意識的に摂取しましょう。

これらビタミン、ミネラルは筋肉合成を促進してくれるのです。

筋トレをする

定期的な適度な運動をすることは健康を維持するためにも当然必要なのですが散歩は筋肉合成や筋力アップにはならないと知る必要があります。

歩くのでしたら「早歩き」は有効ですが、階段・坂道はより脚力アップには有効です。

ジムではなく自宅での筋トレでは腕立て伏せで大胸筋、スクワットで大腿四頭筋を発達させることができます。またフロントランジ(前脚の大腿四頭筋に有効)、バックランジ(前脚のハムストリング、大臀筋に有効) も効果があります。

またぶらさがる場所はあれば懸垂(順手で)広背筋、僧帽筋を鍛えることができます。

胸と背中と脚。この3つを意識的に鍛えましょう。

食事内容を変える

白米、小麦などは血糖値を急激に上げる食物として有名です。血糖値が急激に上がると膵臓からインスリンが分泌され血中糖度を抑制しますが、あまりにも血糖値が高くなったり急激に上がったりすることが日常化すると糖尿病になりやすくなります。

日本人に糖尿病が多いのは糖質の摂りすぎが原因と昔から言われています。

また高齢者は咀嚼しやすく胃腸に負担が少ないと思っているパン類(食パンや菓子パン)を朝から食することが多くなりがちですが、咀嚼自身が唾液による食物の分解を促進せ胃腸への負担を軽減させてくれるのです。

また食パンもそうですが特に菓子パンは多量の糖質及び有害な添加物が含まれており健康の大敵となります。

糖質は筋肉や脳のエネルギー源なので無理な糖質制限は健康に逆効果です。そのため穀物を摂取する場合は茶色もの(玄米、全粒粉パンなど)を摂取しましょう。

またサツマイモ、ジャガイモ、カボチャ、ブロッコリーなどの野菜を摂取すると糖質だけでなく食物繊維も得られ便通にも効果があります。

日光を浴びよう

朝の日光浴は体内時計を正常化してくれます。

また日光を浴びるとビタミンDが体内での分泌を促進します。

ビタミンDはタンパク質の働きを助け、骨格や歯の生成を促進します。

一日20分程度は日を浴びましょう。

終わりに

あまりにも多くの日本人高齢者が寝たきりになっているのが平均寿命世界一の日本の現状です。

以前ブログでも書きましたが平均寿命が世界一になっても実態は寝たきりも多く「生きている」のではなく「(止むを得ず)生きている」「(死にたくても)死ねない」というのが現実です。

さらにまもなく3人に1人が高齢者になる日本で私のようなひとり者はさらに増加傾向になります。

ひとり者が寝たきりになった場合はどこか公的施設に入るか介護士に自宅に来てもらうしかありません。

そんな煩わしい生活までして生きていたいでしょうか。

また高齢になってくると体力・気力の衰えからと節約で食事も簡単に済ませようとする傾向があります。

しかし食事を疎かにすると体に必要な栄養素が不足し、栄養素を摂取しても運動しないと全身にその栄養素が行き渡りません。

それを防ぐためにも上記を実践しましょう。

食事と運動を組み合わせることによって死ぬ直前まで「人」としての尊厳を維持しましょう。

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