まあいろいろやらかしてくれる自民党のお歴々。
今度は東京オリンピックの組織委員長の森さんの擁護に回った二階堂幹事長。
擁護どころかさらに墓穴を掘る発言で炎上。銀座での8人会食問題が少し収まってきたかと思ったらまたあのザマです。
こんなに自民党の幹事長がメディアに登場するのも珍しいのでは。どうも自己顕示欲が強い人らしく「フィクサー」「キングメーカー」「ドン」「影の総理大臣」とかいろいろ言われてご満悦なのでしょう。
今回の発言は森さん同様国外も注目して日本国民にとっては「いい恥さらし」になりました。
今やSNSの世界では森さん、二階堂さん、麻生さんは日本の「3大老害政治家」と言われています。みなさん80歳超え。
この3大老害政治家をなんとかしようと画策している政治家も自民党内にいるようですが簡単には行きそうにもありません。
派閥の領袖である彼らに誰も鈴をつけることができないのです。
しかしこれが単に老害で片付けられないところに日本社会の女性蔑視(軽視)の難しさがあります。
確かにそれは世代格差の問題でもあります。彼らの育った時代の社会では露骨に男尊女卑の風潮が残っていたでしょうし、それが当人たちの人格形成に影響があったでしょう。
しかしこの問題は自民党の高齢者だけでなく政治家全体、スポーツ業界、日本の官僚組織、民間会社そしてすべての世代の男性に程度の差こそあれ当てはまることなのです。
ただあの森さんはTPOが全くわからない人、「男のくせに」口の軽い人なので特に目立ち「失言王」といわれてしまうのです。
かくいう私もどこかの状況下において女性軽視をするときが過去にあったはずです。今でも気がつかないうちに女性蔑視しているかもしれません。
ほとんどの日本人男性には程度の差こそあれこの女性蔑視(軽視)の傾向があると思います。もちろんそんなことはないという男性もいるでしょう。
しかし今回彼らのTPOをわきまえない暴言に対してそれを諌める意見がほとんどなかったこと自体大問題なのです。
つまり彼らの周囲はイエスマンばかりということ。
JOCの山下会長、橋本五輪相などは完全にイエスマンです。しかも橋本議員は女性なのにもかかわらず森さんに対して大した避難はしていません。
五輪相、女性として毅然と森さんに辞任を要求するのは当然の立場だと思うのですがそれを言えないのが日本社会の現状なのです。
民間会社でも民族系の会社では創業家系ワンマン社長が裸の王様になったりします。
営業会議でも「空気を読んで」力のある人の前では反論しない傾向が日本にはあります。
警察、消防、自衛隊なども上司、先輩は絶対でイエスマンは多そうです。そのためイジメで自殺が多いのもこれらの職種の特徴です。
つまり政治の世界だけでなくあらゆる業界ではっきりと物が言えないイエスマンが日本社会に蔓延しているのです。
それはなぜでしょうか。
それはおそらく下記が関与していると思います。
・年功序列
・縦社会
・同調圧力
・軍国主義的教育
いつの頃か日本は年功序列の社会になっていました。これはかなり古いのではないかと思います。律令制→官僚制のときからそうだったかもしれません。
民間会社のそれに習って年功序列だったのですが近年はそれでは能力のある人たちが会社を飛び出してしまうので「ある程度」成果主義に移行してきました。
また先輩、後輩の関係は年功序列というだけでなく戦前の軍国主義の名残りでもあるでしょう。
それが日本の教育にも残っているのです。
一例を挙げれば、高校野球がそうです。選手は全員丸坊主、全国大会(甲子園)では見事に整列、行進、怒鳴るような挨拶をしています。
また選手の一人が何か不始末を起こすと「連帯責任」で選手全員の問題になります。
これって軍隊そのものではないでしょうか。私は高校野球を見ると北朝鮮の軍人パレードを思い出してしまうのです。
そしてそれを主催するのが日本を代表する放送局のNHK、同じく新聞社の朝日新聞です。何を言わんかやです。彼らは軍国主義を奨励しているかのようです。
またこれを見る日本の観客の多くは高校生選手に大声援を送っています。こういう日本人はおそらく軍国主義、全体主義を簡単に受け入れることができる人たちになるでしょう。
『大船渡高校の佐々木投手の降板への反応に見る日本人の精神性』
高校野球ばかりでなく日本の中高、あるいは大学のクラブ活動そのものが程度の差こそあれ軍国主義を引き継いでいるのです。
それも堂々と教育の場で。
軍国主義って完全に男女差別、女性蔑視をしています。
また連帯責任は江戸時代にあった「五人組」から来ているのかもしれません。
五人組は農家5軒を一組にして互いに監視し合う制度です。これによって隠れキリシタンや犯罪を暴いたり防いだりしていたのです。
この5人組などは密告という意味で昔のソビエト、東ドイツや中国、北朝鮮を連想させます。
このように日本の学校のクラブ活動には明らかに日本の軍国主義の影響を受けておりその流れの中でJOCの山下会長や高橋五輪相が出てくるのです。
イエスマンになりますよ、柔道やスケートだけやってきた人たちでどっぷりそういう縦社会の軍国主義的教育に浸かってきたのですから。
会社の先輩、上司などには何もモノ申せません。反論できません。「はい、仰る通りです。」となってしまうのです。これって「刷り込み」です。
もう体に染み込んでいるのです軍国主義が。当人たちはその自覚はないでしょうけど。それが体育会系出身者の問題なのですが。
それから同調圧力もあるでしょう。
周囲を見渡して誰も「森会長をやめさせろ」ということを言っていないので自分も黙っていようとなるのです。本当は「森、やめろ!」と言いたいのですが。
周囲と異なる意見や誰も言わない場合、自分一人が意見を言うことには勇気がいるのです。それで墓穴を掘って会社員生活に支障をきたす場合もあるでしょう。
私の場合もそれに近い経験をしましたからわかります。
しかし自分が言うべきことであればはっきり言うべきなのです。そしてそれを許容する寛容の社会であるべきなのです。
女性蔑視は日本だけではなく全世界に共通することです。
ただ諸外国がそれを少しずつ克服してきたのです。
日本だってできないことはないのです。
やっぱり男女平等は学校教育ではっきりと教えるべきでしょう。
自分の意見を言わない。
何も見ない振りをする。
「もはやお前は死んでいる」。
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