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年末年始は恒例?となった公園での生活貧困者のための無料弁当配布。
場所によっては暖かいご飯や味噌汁などを提供することもあるようです。もともとホームレスのために始まったこのイベントは今ではコロナで失職し生活に困窮した人たちも多くなりました。
東京や大阪などの大都市の公園などで行われているこのイベントはもう恒例になっておりテレビでそのニュースを見るたびにもう正月なんだなぁと思うのです。
目次
恒例となった公園の炊き出し弁当
冬の厳しい夜空に並ぶ行列。なかには子連れの母親の姿もありました。
私のようなひとり者で自己中な人間でも胸が痛みます。年を取ったのかなぁ。
欧米のホームレスにはアル中、薬中が多いのに対して日本の場合はそれ以外の何らかの理由により失職した場合が多いのです。
生活保護を受けるにしても住所が必要ですし住民票も必要になってきます。
東京や大阪でホームレスをしている人は実家と疎遠になっている人がほとんどです。実家と連絡が取れるのであればホームレスにはならないのです。
疎遠になった実家にホームレスになった自分を知られたくはないという自尊心はまだ持ち合わせているのです。
したがって親類、市役所等にコンタクトはできずにホームレスになってしまうのです。
以前ネットカフェで過ごす若者を特集したテレビを見ましたがやはりコロナ禍でバイト先や非正規社員として働いていた会社を解雇されたりした若者がいました。
若者らしくスマホだけは持っていてwi-fiが繋がる場所に移動しながら仕事先を探しているようです。
市役所の相談所にもコンタクト先を見つけた人もいて中高年よりも情報源は持っているようですが冬に公園で野宿して何を考えるのでしょうか。
人と比較することは不幸の始まりですが私はまだまだ彼ら彼女らに比べると幸せなのでしょう。
住む家も電気・水道・ガス代もまだ支払える余裕がありますから。それどころかジムまで行っています。
自分が恵まれているとは思いませんが彼らに比べればずっと経済的に余裕があると言っていいでしょう。
私は何度かホームレスについてブログに書いたことはありますが私と彼らは紙一重です。
何かのきっかけで私もホームレスになる可能性があるからです。
ホームレスになる人の特徴は、
・家族、親戚とは疎遠である
・金銭感覚がアバウトである
・何とかなるとある意味楽観的な性格を持つ
・内向的で外交的ではない
・友人、知人がいない
でしょう。
まるで自分の性格を書き出したような気もします。
ただ彼らと違うかもしれないことは私は小心者なので生活危機意識が強くそれを回避しようと動くことです。
私だったら住む家を失う前に何とか対処するでしょう。
しかし私が突発的な事故や病気で失職してしまったら対処の仕様がないので私が今までホームレスにならずに済んだのはやはり運が良かったのかもしれません。
私は中高年のホームレス、生活貧困者よりもシングルマザーの貧困者の方が問題だと思います。
なぜなら少子化で日本の人口がどんどん減少しているのですからこれから子供を育てようとする女性(当然男性もいるでしょう)が生活貧困になっていいはずがありません。
日本の母子家庭の現状
それではシングルマザーは日本にどれだけいるのでしょうか。
2017年の厚生労働省の調べでは
母子家庭世帯数:123万2000世帯
父子家庭世帯数:18万7000世帯
ひとり親世帯の86.8%が母子家庭世帯となり父子家庭を圧倒しています。
またひとり親の原因の79.5%は離婚です。
離婚は夫と妻双方の問題であって子供には責任がありません。
両親の離婚時の子供の心理状態は親でもわからないでしょう。
それでも日本社会では圧倒的に父親よりも母親の方が経済的に不利になるのです。
日本の就業している母子家庭の貧困率は世界一
次に日本の就業している母子家庭世帯の平均年収はどうなっているのでしょうか。
2017年の調べでは
子供のいる世帯の平均年収:708万円
就業している母子家庭の平均年収:348万円
その内訳は母親の年収(200万円)+児童扶養手当等(43万円)+親族の年収(105万円)
母親だけの年収はかなり低いですね。
親族の年収とは同居している妻の親などを指す場合が多いようです。
相対的貧困率を世界と比較すると母親が就労している場合の貧困率は日本が54.6%(2017年)となり世界一となっています。
母親が就労していない場合はアメリカなど他の国々が上位を占めます。
いずれにしても情けない話ですGDP上では曲がりながらも世界第3位の日本がこの体たらくでいいのでしょうか。
それではどうして日本の母子家庭は貧困になりやすいのでしょうか。
なぜ日本の母子家庭は貧困になりやすいのか
そもそも女性の働き口が少ない
男尊女卑の日本社会ではそもそも男性に比べて女性が社会進出しにくい現状があります。
そもそも女性の給与が男性に比べて低い
これも上記に当てはまり男尊女卑の名残りです。優秀な女性も入れば無能な男性もいるのです。
子供がいるのでフルタイムで働けない
子供を保育園に入れるのにもお金がかかりますし、今では待機児童なんて言葉もあるくらい幼稚園、保育園が不足しているのが現状です。
ベビーシッターには抵抗がある
海外では母子家庭でなくとも共働きのところではベビーシッターを雇うケースが多いのですが日本では多くありません。
それは家に赤の他人を入れるのに抵抗があるからです。
ゴチャゴチャした狭い家を見せたくないとか何か盗まれるのではないか、子供を虐待するのではないかという漠然とした不安が払拭できないのです。
シングルマザーの貧困を打破するためには
それではどうすればシングルマザーの貧困をなくするためにはどうすればいいのでしょう。
それはもう政府の介入しかありません。
少子化は日本政府が最優先で考えなければならない日本の問題だからです。
・保育園の増加
・保育士の給与の値上げ(援助)
・保育士の仕事内容を見直す(保育士は教師と同じくやらなくてもいい雑用が多すぎるのです)
・女性の賃金値上げ
・(両親とも)産休の法的義務化(規則を守れない会社に対して罰則を与える)
・NPOなどの活躍
まだまだるでしょう。
母子家庭がうけることができる手当と助成金
・児童扶養手当
・医療費助成制度
・母子家庭・父子家庭の住宅手当
・児童手当
・生活保護
・児童育成手当
・障害児童福祉手当
などがあります。
母子家庭への免除事項
・国民健康保険の免除
・国民年金の免除
・電車やバスの割引制度
・粗大ゴミの手数料の減免
・上下水道料金の割引
・保育料の免除や減額
などがあります。
終わりに
ホームレスにはときにはシンパシーを感じるのですが彼らのことを考えると自分もああなりそうでなるべく見ないよう、考えないようにしているのですがクセでつい考えてしまいます。
それと同様にシングルマザーについても考えてしまうのです。それは母親よりも子供のことです。シングルマザーの離婚の原因の8割は離婚です。
離婚は子供の責任ではありません。私の親戚にも知っているだけで2組が離婚しています。離婚には大きなエネルギーを消費します。特に子供がいる場合は。そのときの子供の心理状態など親でもわからないでしょう。
私のような超自己中の人間でも何とかしてあげたいと思うのです。
NPOやNGOなどでシングルマザーをサポートする団体がありますがそこでは一括や月々の寄付金を募集しています。
私のような慢性金欠で以前は「あと数年で死ななければならないな」と思っていた人間がどうして寄付をしようかなんて思いつくのでしょうか。
不思議で仕方ありません。
自ら教会に寄付をしようとする世界の貧困なカソリック教徒と同じ心理なのでしょうか。
たとえその教会の神父が児童への性的虐待をしているのにかかわらず、にです。
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