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また韓国がおバカな行為(GSOMIAの破棄)をしましたが、結構日本政府は驚いたようです。「そこまでバカだったとは」ということでしょう。
もう日本人も韓国のみならず他国との交渉で「自分はこう思う(する)から他の人(外国人)もきっとこう思う(する)だろう」という幻想を捨てるべきです。外国との友好など軽々しく考えない方がいいのです。
ところで私は今1998年初版の「なぜ国家は衰亡するのか」(中西輝政著)という本を読んでいるのですが、ここに記述されたある文章に目からウロコでした。まさに「そうだったのか…」というフレーズがピッタリするものでした。
以前から韓国の歴代大統領が新大統領に弾劾され裁判にかけられて刑務所に入ったり自殺に追い込まれたりするのは全く理解に苦しんだのですが、私はおそらく韓国人特有の「恨」という性格からくる行為なのだろうと思っていました。
つまりそれは単純に韓国人の性格だろうと私は思っていたのです。
しかし、実際はもっと深いところにあったようです。
韓国がなぜ新大統領が前大統領を弾劾するのかという話をする前にまず中国の文明について話す方がわかりやすいでしょう。
中華文明は更地の文明
中国文明(中華文明)は、一般に前王朝の宮殿をすべて破壊し、戦争においても相手を徹底的に壊滅させました。
時代は下って宮殿や官僚はそのまま使用することが多くなりましたが、それは「普遍性」(歴史の一貫性)を維持する部分なので継続しているのです。
そして王朝が変わると「正義」まで変わります。官僚主義は存続しますが、高官や前王朝の一族は全て極刑になります。
これが王朝が変わることで「革命」とは「この世が改まること」なのです。
このように中国の王朝は前の王朝を破壊し更地にした上で新しい王朝を築いていくので全く別の国と思われますが、しかし「儒教」「官僚制度」「中国周辺の国より高い文化水準」などを維持しているという面で継続した国と中国人は見なしているのです。
非常に抽象的な連続性ですが、中国の「破壊しか再建の道はない」という中国の更地性が日本の歴史の連続性と全く異なるところです。
過度に中華文明の影響を受けた韓国
韓国の歴史は2000年にわたる中国の影響が色濃く残っています。前王朝(前大統領)を許しません。そのため大統領が変わると新大統領は前大統領を強く弾劾し破壊しようとするのです。
まさに一旦更地にしてから新しい政治を始めるのです。もちろん前政権の官僚を死刑にはしませんが、前大統領は裁判にかけられ処分されるのです。
またこの時前政権時代の「正義」も変わるのです。
したがって韓国は政権が変わると日本との協定も破棄することが平気なのです。
本当に目からウロコでした。私だけかもしれませんが。
韓国国民もこのような大統領の行為には寛容のようでやっぱり日本人とは異なる民族と感じます。
日本から見れば全くはた迷惑な国なのですが、そういう歴史を持つ国という認識を持てば「付き合い方」も見えてくるでしょう。
アメリカと中国の類似性
ついでの話ですが。
1000年続いたビザンチン帝国(ローマ帝国)に対して近代ヨーロッパはなかなかその帝国を乗り越えることができず苦しんでいましたが、17世紀になって自然科学が発達、18世紀の啓蒙思想でようやくローマ文明を乗り越えたと自覚するに至りました。
しかし、これらの長い歴史を啓蒙思想以前のヨーロッパの歴史を捨象し、純化したものから出発したのがアメリカ文明です。
先住民はいましたがほぼ更地という新大陸で新しい文明を築き上げたのです。
そのせいか意外とアメリカと中国というのは理解し合えるところがあるようです。
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