社会

コロナウィルスの日本政府の対応について

アイキャッチ画像:ウィキペディア

連日連夜日本のマスメディアはコロナウィルスで大騒ぎしています。外ではマスクをしている人たちが多いのもコロナウィルス対策かと思っていたら花粉の季節になってきたんですね。しかもまだインフルエンザの季節でもあるし。

コロナウィスルにインフルエンザ、花粉症。いやはや日本はマスクは手放せない国なんですね。

もっともインフルはマスクでは予防できないことはわかっているので基本的には咳をする人が唾液を周囲に飛沫させないための配慮として装備するものです。

私は花粉症でもないし、インフルの予防接種は受けているし今のところマスクは不要なのですが新型コロナウィスルに対しては無防備なのです。

ダイヤモンドプリンセスで感染が拡散した理由

しかしどうしてあのクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」であんなにコロナウィルスルの感染者が増えたのか疑問になっていましたが、その解答らしきものが一部ユーチューブで公開されました。

神戸大学の岩田教授です。感染症が専門で許可を得てダイヤモンドプリンセスに乗って船内(全てではない)を調べた結果、

レッドゾーンとグリーンゾーンが不明確

感染者のいる場所と安全な場所がはっきり区分けされていないということです。

いろいろな感染症はどこが発生源で感染エリアかそうでないかははっきりするのにこの船ではどこも安全ではない。

防護マスクをしていない乗員がいる

どこに感染者がわからないのにマスクをしない乗員もいた。さらに防護服を着ている人の側にはスーツ姿でマスクをしている人(構成労働省の役人?)がいて防備が不徹底。

厚生省の役人が医療専門家の意見に耳を貸さない

かなり厚生省の役人?は岩田教授の発言をうざく感じていたようです。発言の仕方はどうだったか不明。

国から派遣されているのは感染の専門家チームではなく災害対策チーム

感染症の専門家が一人もいなかったそうです。

まだいくつか指摘していましたがその指摘はおそらく当たっているのでしょう。

とすれば連日マスメディアに引っ張りだこの感染症の専門と称する医療関係者はそのことを指摘していたのでしょうか。おそらく指摘していなかったのではないでしょうか。

それはどうしてでしょうか。答は2つ。

大した感染症の専門家ではなかった

厚生労働省に忖度した(本命はこれでしょうね。)

岩田教授はマスメディアに登場する感染症の専門家が中途半端なことを言うので憤慨して自分で船に乗り込んで告発目的で調べようとしたのではないでしょうか。

そのため直ちにユーチューブやツイッターで発信したのでしょう。

その後岩田教授は「いろいろな人にご迷惑をかけた」とツイッターでの発言を取りやめました。

なぜでしょう。これは船内にいた同業の医療チームに対してかもしれませんし、発言の手順を踏まずいきなりユーチューブで個人の見解として発信してしまったからかもしれません。

または厚生労働省の役人に忖度をしている医療チームに憤慨とともに同情したのかもしれません。彼らに代わって自分が発信しなければと思ったのでしょうか。

しかし日本ではこれを「売名行為」と呼んだりします。特に「感染を防ごうとして一生懸命仕事をしている人たちがいるのになんだ!」なんて思う人もいるでしょうし。日本人はこの「一生懸命頑張っているのに!」に弱く情に流されやすくなる傾向があります。

ただしその一生懸命仕事をしていることが間違っていたらどうしようもありません。

それに船内にいた医療チームは情けないですね。人の生命に関わることなのに関わらずなぜ厚生労働省もしくは政治家に忖度しなければならないのでしょうか。

医療チームも政府側の人間と同罪です。

難しい大型船の感染対策

日本政府の対応を非難するのか簡単ですが大型船の感染対策は難しいと気づかされます。それはどうしてでしょうか。

感染の発端

この騒動のそもそもの発端は下記の通りです。

ダイヤモンドプリンセスに乗船していた80歳の香港男性が香港で下船後コロナウィルスに感染していたことは発覚したことから起こりました。 

この男性はまず香港から中国に行き飛行機で来日。そして1月20日横浜港からダイヤモンドプリンセスに乗り鹿児島などを経由して1月25日香港で下船。

しかし1月19日にはすでに咳が出始めていたのでこの時点ですでに発症していた可能性があります。

そのためダイヤモンドプリンセスは横浜港への寄港を1日早めて2月3日横浜港へ到着。

その後乗員乗客を下船させず停泊のまま感染者が350名以上(乗員乗客3700名)に膨れ上がりました。

船籍の問題

そもそもダイヤモンドプリンセスは日本の船籍ではありません。

船籍:イギリス

運営会社:アメリカ(プリンセス・クリーズ)

所有者:P&O(アメリカ)

船はどこの国の法律に準拠するかが問題です。

・公海上(陸地から12海里<22km>以上離れた海上)

旗国(船籍のある国)の法律が適用。この場合イギリスです。

・12海里以内(領海内)

航海中であれば、旗国の法律が適用されます。つまりイギリスです。

港に停泊した場合は、その国の法律が適用。つまり日本の法律です。

以上から言えることは、当の香港男性が1月25日香港で下船してから2月3日に横浜港に到着するまでは旗国であるイギリスの法律が適用され、日本の法律は適用されないということです。

日本の法律が適用されるのは2月3日以降です。

船内では船長が警察権を持っておりこの船長が香港男性が感染したことがわかってから横浜港まで感染に関してどんな対応をしていかも問題にすべきなのです。

アメリカの運営者やイギリス政府とコンタクトして感染対策を検討・実施していたのでしょうか。

その視点が日本のマスメディアには抜けているのではないでしょうか。

今回のケースに対する国際法がない

今回のような大型船での感染問題に対応する国際法がないことも日本政府の対応を複雑化しているのです。

日本の野党や海外メディアもこぞって日本政府を非難していますが、本来彼らを全て隔離する設備は日本にあるのでしょうか。

仮にあったとしても14日間隔離すると乗員乗客3700名が了解するでしょうか。また周辺に住む日本人は納得するでしょうか。さらに当時日本の法律では強制権はありませんでした。

人権など無いに等しいロシアや中国なら辺鄙なところへ強制的に隔離するでしょうが。

日本政府の対応が明らかに間違っていたことはやはり感染の専門家チームを作って派遣しその指示に対応すべく役人がバックアップするという体制ができなかったことでしょう。

あるいは乗客の半数が日本人客ということでしたので日本人だけ下船させて隔離することはできたかもしれません。しかしそうすると他国の乗員乗客もしくは日本の野党から人権問題・人種差別と言われるかもしれませんね。

日本政府は何をするにも中途半端な感じを受けます。ある意味非情になれないのでしょうね。日本人の特有の性格、つまり日本人得意の「可愛そう!」という「情」の気持ちが強く働いてしまうからです。

いずれにしろいつも思うのですが日本で災害が起こると政府の対応が遅いということ。役人は前例がないと何も動けない「おバカな性格」の所有者ですから政治家がリーダーシップを発揮するしかありません。

まとめ

・感染症の問題はいかに初期動作を迅速にするかが第一と改めて考えさせられました。日本政府が一部の中国人の入国禁止だけにとどめてしまったのは非常に残念です。

・今回の大型船の感染は非常か稀有な例として感染症の事例に残るでしょう。

・なぜ感染症が拡散したのか今後の予防対策を全て国内外に情報公開すべきです。

・船上での感染に関して日本が率先して国際法の整備を働きかけるべきです。日本にはその権利と義務があるのです。

・台風・地震などの専門の省庁を作るべきでその中にこう言った感染の専門家のチームも作るべきです。(私は以前から言っています。)

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