筋トレをしている関係上、タンパク質を多めにとり脂質、糖質を制限してきました。特に夕食にはご飯類は一切摂取してこなかったのですが、スタミナ切れが出てきて夕食にもご飯(玄米)を摂取するようになりました。
その結果、以前より便通が良くなってきました。
それまでは週2回は便秘気味(毎日出るは出るんだけど親指大の便が1本、2本だったりするときがある。)だったりすることがあり便通が安定していませんでした。
今現在は以前よりかなり改善されましたがそれでもまだ便秘気味になることがあります。
ダイエット(食事制限)と便通にはどんな関係があるのでしょうか。
便の内訳
運動や食事制限で「消費カロリー>摂取カロリー」状態にすることでダイエット(減量)は可能になります。
また食べ物を摂取したら排泄(便、尿)されます。
そして食べたものがどう消化・吸収され排泄されるかは便を見るとわかりやすいのです。
そこでここでは便の内訳を見てみましょう。
便は食後胃や小腸などで栄養素を分解、吸収してその残りかす(食べかす)が大腸経由で便として排 出されると思っている人がほとんどでしょう。
しかし実際は健康な便の内訳は下記の通りになっています。
水分 :80%
腸内細菌の死骸:6.6%
腸内細胞の死骸:6.6%
食べかす :6.6%
なんと「食べかす」は、便全体の1割にもなりません。
ほとんどが水分と腸内細菌・細胞の死骸なのです。
ダイエット時にも役立つ!便の色から判断できる健康状態
便の色からも健康状態がわかるのでダイエットしているときの参考になります。
・黄褐色 :正常な便の色です。
・黄色 :牛乳の多飲や脂肪便の可能性があります。
・白色 :胆汁の不足で胆石が腸管に詰まっている可能性があります。
・茶~茶褐色 :食べ過ぎ、飲み過ぎのときに見られます。
・濃褐色 :肉類の食べ過ぎや便秘のときに見られます。
・黒色 :上部消化管の出血の可能性があります。
・赤黒色 :腫瘍や潰瘍の疑いがあります。
・赤色 :痔による出血の可能性があります。
・銀色 :胆汁不足と出血によって見られる場合があります。
・緑色 :緑色野菜を大量に摂取した場合に見られ、また赤ちゃんの便にも見られます。
ダイエットしているときだけでなく健康を維持したい場合は、黄褐色の便になるようにしま しょう。
ちなみに私は昔は黄褐色が多かったのですが、今はほどんど茶色〜茶褐色でたまにの濃褐色になっています。たまに黄褐色の便が出ると嬉しくなりますね。
便秘とダイエットの関係
通常排便は、1日1~3回行われます。(私は朝1回のみが多いのですが週2回程度は昼か夜にも1回出ます。昔は朝昼の2回。)
便秘の明確な定義は医学的にはありませんが、基本的に3日間便通がなければ便秘と言っていいでしょう。
便秘は、大腸の不調で便の滞留時間が長くなり大腸で水分をたくさん吸収してしまい便の水分が少なくなって起こる場合も多いのです。また、下痢は大腸での滞留時間が少なく水分の吸収がなされないので水っぽい便となるのです。
注)フィットネス業界では1日体重の4%の水分は取ることが推奨されています。例えば体重60kgであれば60×0.04=2.4リットルの水分が必要です。しかし、ここで注意しなければならないことはコーヒーや緑茶などカフェインの入った飲み物やアルコールは利尿作用があるので逆効果になり必要水分量にはカウントされません。これらの飲料水以外に2.4リットルが推奨される、ということです。
それでは、よく便秘はダイエットの大敵といわれますが、それはどうしてでしょうか。
食物を摂取すると小腸で毛細血管から栄養素を吸収し肝臓などに運ばれます。
しかし、消化不良などで腸内環境が悪いと血液内は十分な栄養素を運べず、さらに腸内の不要な残留物をも吸収してしまいます。
その結果血液は粘度が高くなりうまく血液循環できなくなってしまいます。 そのため代謝が落ちてしまって太りやすくなります。
さらに消化不良状態で腸内に長く食べかすが残留すると、先述の通りその中の糖分や脂肪分を吸収してしまい太りやすくなってしまいます。
このように便秘はダイエット(減量)にとってはまさに大敵となるのです。
逆に下痢は食物の未消化から起こり、食物の栄養素が十分に体内に行き渡らないので栄養の バランスが必要なダイエットにも悪影響を及ぼします。
体脂肪燃焼のしくみ
体脂肪(中性脂肪)は、過剰な糖質とタンパク質、脂質の摂取によって脂肪細胞に蓄積されます。
食物+O2→H2O+CO2+ATP
上記の化学式は、摂取した食物が消化、吸収後酸素と結びついて水と二酸化 炭素とATP(アデノシン三リン酸)に分解されることを示しています。
体脂肪も上記式の「食物」を「体脂肪」に置き換えて考えることができます。「体脂肪」は運動でモノグリセリド(糖質)と脂肪酸(のちに血中にて遊離脂肪酸)に分解され、その遊離脂肪酸が酸素と結びついて燃焼するのです。
参考記事:『中高年太りのお腹は腹筋では引っ込まない』
そしてこのATPが分解される際に生じるエネルギーが、運動エネルギーを含む生命維持エネ ルギーとなります。
この分解された水と二酸化炭素が体脂肪(中性脂肪)の成れの果てなのです。 「水」は汗、尿、涙で、「二酸化炭素」は息で体外に排出されるのです。 また、その分量は「水」が16%、「二酸化炭素」が84%といわれています。
健康なダイエットには腸内環境を整えることが必要
便秘になったり下痢を起こすとは体に異変があった場合です。
もちろん、このような状態が続くとダイエットどころではなく健康によくありません。
健康な便の水分は80%ですが、便秘のときは70%以下、逆に下痢の時は90%以上の水分とな ります。
こういったことを防ぐためには腸内環境を良くしなければなりません。
腸内細菌には、悪玉菌、善玉菌、日和見菌(悪玉菌にも善玉菌にもなる菌)の3つがありま す。
そして、この善玉菌>悪玉菌のときが「腸内環境はよい」、善玉菌<悪玉菌のときが「腸内 環境が悪い」となります。それでは、どうすれば善玉菌が増えるのでしょうか。
・乳酸菌を増やす
善玉菌の一種である乳酸菌は、ヨーグルト、チーズ、キムチ、味噌などの発酵食品に多く含 まれておりこれらを摂取しましょう。
また、オリゴ糖や食物繊維を摂取することで乳酸菌を増やすことができます。
オリゴ糖は、大豆製品、牛乳、アスパラガスなどに多く含んでいます。
注)ただし、自分に合った乳酸菌というものがあり2、3週間試食して自分の腸内環境にいいかどうか判断しましょう。
・適度な運動をする
適度な運動で筋肉を動かすこと、あるいは体内に振動を与えることで腸内活動を活性化させ ます。
・朝食をとる
便通にリズムを与えます。
また私のように筋トレをしている人だけでなく日本人に不足していると言われるタンパク質をきちんと摂取することも必要です。
特に朝食にはタンパク質を多く摂取しましょう。
・過度な脂肪を摂取しない
過度な脂肪の摂取は、脂肪便となって下痢になったり、逆に便秘になったりします。
・水分を意識的に摂取する
先述の通り、1日に体重の4%の水分摂取が推奨されます。水分が少ないと便秘になる可能性が高くなるので気をつけましょう。
終わりに
便はほとんどが水分でその量によって健康な便、便秘、下痢に分かれます。そのため適切な水分補給が必要です。
便の状態を良くするためには腸内環境を整えることが必須ですが、そのためには食生活の改善と適度な運動が必要です。
また、便の色によっても健康状態がわかります。
これらを参考にして必要であれば健全なダイエットをしてみましょう。
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