アイキャッチ画像:映画.com
先日実にショボい映画を観たばかりなのですが、口直しにと昨日封切りされたばかりの「宝島」を新宿バルトで観てきました。
TOHOシネマ新宿(歌舞伎町)でも上映されているのですが当日の昼の時間帯には予約が取れそうもなくちょっと穴場感覚のあるバルト(少し四谷寄り)に行ってみると当日でも余裕で予約できました。
重く笑いのない映画「宝島」の超ザックリしたあらすじ
舞台の始まりは1972年の沖縄返還まで20年待たなければならない戦後の沖縄。
当時の沖縄はガチガチの米軍統治下にあり、それに抵抗する若者たちは米軍基地で物資を盗みそれを貧しい村人たちに分け与え「戦果アギヤー」と呼ばれていました。
そのリーダー格に若者から英雄視されていたオン(永山瑛太)、その幼馴染にグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(オンの彼女。広瀬すず)レイ(オンの弟。窪田正孝)らがいました。
しかしあるとき米軍基地に侵入した戦果アルギーたちは米軍に発見され襲撃され散り散りになりそのとき以来オンは行方不明に。
やがてグスクは刑事になり、ヤマコは小学校の教師になりレイはヤクザになりますが3人ともオンを探し続けます。
彼らを含む沖縄人は米軍から理不尽な行為を受けても甘んじて受けなければならずさらに本土の日本人は米軍の肩を持ち言いなりになっている姿を見て米軍のみならず本土人をも憎み続けるのです。
そうしたなか一大決心をしたレイを含む沖縄人たちが米軍基地に襲撃をかけようとするとそのレイをグスクやヤマコが必死になって引き止めようとします。そのとき米軍から射殺されそうになったレイを米軍人と日本人女性を父母に持つ戦争孤児が身代わりになって銃撃されレイの命を救います。
死を目前に迫った戦争孤児は彼らに行きたいところを告げ彼らはその場所に行き着くのですが、そこには….。
鑑賞後の感想
・真藤順丈の直木賞受賞作「宝島」の映画化で監督は「るろうに剣心」の大友啓史。
・いやぁ実に重い映画でした。笑いなどほとんどありません。
・個人的には主演の妻夫木聡よりも坪田正孝の演技の方に惹かれました。
・刑事になったグスクは日本人女性を殺した米軍人を捕まえようとしますがその軍人役がいかにも素人役者で殺人で捕まりそうになっても顔に緊張感が全くなくどこか緩んでおり、さらに棍棒で背中を打たれるシーンでは背中が痛くないようにパット(クッション)が仕込まれているのがシャツを通して見え見えで実に白けてしまいました。全ての米軍人役は外国人タレントでしょう。もうドシロウトとばかりで予算がなかったんだなぁと同情する始末。
・そのほかエキストラって結構目立ち、監督が映画にどこまで本気度があるかはエキストラのお芝居を見ればわかります。
・日本人ってどうして大声でわめくと言葉が聞き取れなくなるのでしょうか。時代劇でも侍が斬り合いになるとき必ず喚き散らし何を言っているのかわからない場面に出くわします。あれって本当聞き苦しいですね。この映画も冒頭の襲撃にありました。
・「国宝」を100点とすると70点程度。
・脚の入りは70%程度で高齢者が多かったですね。やはり戦後の沖縄返還時代のど真ん中を生きてきた人たちなのでしょう。
終わりに
・妻夫木聡がこの映画にのめり込んで全国に映画宣伝に行脚したとネットに見たのでどれだけのものかと観たのですがちょっと肩透かしをされた感じです。
・印象に残った役者は窪田正孝だけ。
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