アイキャッチ画像:映画.com
雨上がりの今日はkino cinema新宿で「リー・ミラー 彼女の瞳に映る世界」を観てきました。
いつものようにざっくりしたあらすじしか見ずどんな俳優陣が出演しているかも知らずに観ました。
「リー・ミラー」の超ざっくりしたあらすじ
物語は若い男性がリーの自宅で彼女へのインタビューをするところから始まります。
第二次世界大戦が匂う南仏で芸術家仲間と休暇を過ごしていたリーは衝動的で物事をハッキリいうアメリカ人モデルでした。そこへ芸術家のローランドと出会い恋に落ちました。
しかし写真に興味を持っていたリーは次第に第二次世界対戦の戦果になってきたヨーロッパにおいて「ヴォーグ」の報道カメラマンの職を得ます。
女人禁制の多い戦場では女性カメラマンができる仕事は限られており野戦病院での負傷兵やそこで働く医師、看護師の姿を写真に撮ります。まもなく安全と言われた街へ移動するも戦火に襲われ戦争の実態を次第に実感するのでした。
やがて連合軍が勝利を収め、兵役を務めていた恋人ローランとも再開しイギリスへ帰ろうと彼女に勧めるのですがミラーはまだやることがあると拒否し仕事仲間で「ライフ」のフォトジャーナリストであるデイヴィッドとアウシュビッツへ向かいその悲惨な世界を撮影しさらにミュンヘンのヒトラーのアパートに行ってその浴室で自ら裸になりデイヴィッドに写真を撮らせるのでした。
報道カメラマンとして第二次世界大戦のさまざまな人の生死を見てきたリーは恋人ローランのもとに帰るもその後精神的に苦しめられるのでした。
鑑賞後の感想
主演のケイト・ウィンスレット(50歳)という女優は全く知らず、単にちょっと太っている女優だなぁと思った程度ですが後で調べて見るとあの「タイタニック」のヒロインを演じた女優でした。もっとも「あの」と言いつつも私は「タイタニック」も観ていませんけど。
この作品は実話をもとにしており主演だけでなく制作もこのケイト・ウィンスレットが務めています。
個人的にそれ以外の俳優陣は全く知らず。
当時のアウシュビッツのユダヤ人の死体の写真がたくさん出てくるのでかなり重い作品となっています。
ただ戦後の彼女の苦悩が冒頭のかの若い男性とのインタビューではそれほど感じ取れませんでしたが映画の最後にその若者が何者かが解き明かされることによって彼女の戦後の生活の精神的不安定さが少し伝わってきたのでした。
それにしてもこの主演女優は非常にタバコを吸うシーンが多くあります。仕事とはいえ見ていて大丈夫かなと思うくらい吸っています。俳優も楽じゃないですね。
あっという間に時間が経った映画でした。
注)数百万人のユダヤ人虐殺は今現在もロシア・ウクライナ戦争に大きな影を落としています。この戦争の影にはユダヤ系ウクライナ人が大きな影響力を持っているのです。
プーチン大統領はウクライナ政府に対して盛んにナチと非難しているのはかつてソビエト連邦時代、その傘下だったウクライナ(農奴)に対して税金の取り立てをしていたユダヤ人をウクライナ人は大虐殺を敢行した歴史があるからです。つまりプーチンはウクライナをナチスドイツに見立てているのです。
しかし問題が複雑なのはユダヤ人に税金の取り立てを委託したのはソ連人でした。税金の取り立てをする人間はどこでも嫌われますがソ連人はその嫌われ役をユダヤ人にさせていたのです。
しかもソ連から見れば当時のウクライナは農奴でしたからウクライナ人はユダヤ人ばかりかソ連人も嫌っていたのです。
またぜレンスキー大統領はユダヤ系ウクライナ人ですからどこまでウクライナ国を祖国として感じているのかは疑問符がつきます。
ウクライナ人vsユダヤ人vsロシア人の構図です。
こうした歴史的背景があるのでロシア・ウクライナ戦争はなかなか終わらないのです。
終わりに
この伊勢丹向かいのkino cinema新宿はスクリーンが大小2つあり、今回は小さい50席ほどのスタジオでの鑑賞でした。ほぼ満席。
隣の若い(といっても30代くらいの)男性は最後は涙ぐんでいたようでしきりに鼻水を啜り目元を指で拭いていました。何か自分の人生とダブっていたのかな。
私はさっぱり。年はとりたくないもんですね。
それにしても週末の新宿は外国人が多くて平日より混んでいました。
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